観 察 月 日 2011、1、27 晴 11℃
観 察 場 所 伊勢原市 西富岡 総合運動公園
「一昨日フユシャクの雌がいたのですが、今日もいるかしら」
と、Sさんがその木へ案内してくれた。そこは、20年程前ソメ
イヨシノが植えられ、今では立派な並木となっている。
「ここに、いましたよ」Sさんはいとも簡単に指さした。
それは体長約7㎜、ガとはいえ雌は羽が退化?して小さい。
その上、樹皮の凹凸に溶け込んで見えない。難なく見付けら
れたのは、「一昨日と同じ木の同じ位置にいたからだ」と言う。
フユシャクの雌は羽が退化?しているので、他の木へ飛び移
る事は出来ないが、歩行に適した足があり、3日間も同じ位置
にいたとは考へられない。
雌の一日の行動は、気温の高い位置へと移動する事が調べら
れている。晴天の日であれば、午前中は地上から3m程の樹上
で過ごし、午後になると地面が温まるので1m程に降り、日暮
れと共に再び樹上を登り未交尾雌であればコーリングをして雄
を呼び、夜が更ければより気温の高い樹の上方へと移動する。
このフユシャクの雌も、このような行動を繰り返していたの
であろうか。