ブナの巨木と富士
コバイケイソウが続く
彼落ち葉の中からナガバノスミレサイシンが
首をすくめたエイザンスミレがほほ笑む
道の真ん中にヒオドシチョウが
何か見つけたようだ
黄金を散らしたように
コガネネコノメソウだ!
まるで純金で作られているようだ
山を降りるとヒナスミレが
観 察 月 日 2013.4..12.快晴 13℃
観 察 場 所 山梨県 山中湖村
自分の気分と予定に追われ、気の早い春に追いついて行け
ない。そこで、季節の先へ回ってやろうと石割山へ登ってみた。
ところが、下界は春が通り過ぎても山上はまだ浅く、木々は葉
を落したまま、草も未だ眠り、尾根道は10㎝もの霜柱
、昼になっても融けなかった。ブナの巨木の冬芽もまだ硬く、
その向こうの富士の雪が目に沁みた。
それでも日だまりでは、落ち葉の下からナガバノスミレサイシン
が花だけをもたげ、首をすくめたエイザンスミレが微笑みかけて
くれた。
早く目覚めているのはコバイケイソウで、外の葉に守られなが
ら中の葉が一枚一枚と伸びて来る。道の真ん中で陽を受けてい
るヒオドシチョウにも出会った。
「春には早かった」と気を落としての下山途中、思いがけない
コガネネコノメソウに出会った。この山は何度も来ているが見た
事がなかった。花の時期でないと他の草に融け込んで目に入ら
なかったのだろう。黄金色の4枚の蕚が開くと、黄金の皿に8本
の雄蕊と雌蕊が現われるのだ。思わず「きれい」「すごい」「不思議
」と叫んでしまった。