2006年5月1日のブログ記事一覧-ミューズの日記
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昨日4月30日はデュオ・ウエダの初めての名古屋公演がミューズサロンで行われました。
デュオ・ウエダとは上田ご夫妻の二重奏団の名前ですが、お二人とも輝かしい経歴の持ち主でソリストとして素晴らしい実力をお持ちなんですね。
ご主人の上田英治さんは、1989年第14回ギター音楽大賞優勝。同年第7回ABCギターフェスティバル優勝。1992年第38回九州ギター音楽コンクール優勝。
妻のちよさんは数々のジュニアコンクールで優勝、1986年第13回ギターコンクール高校生の部第1位読売賞。1988年第6回ABCギターフェスティバル優勝。1994年第40回九州ギター音楽コンクール優勝。とこれだけ聞いただけでもきっとお上手な人だなとイメージできると思いますが、演奏を聴いたらもうコンクールの優勝歴など関係なく圧倒されるはずです。

ご夫婦だけにぴったり息の合った演奏はもちろんですが、激しいところはダイナミックに、美しいところは甘く美しい音色で歌うんです。丁度1週間ほど前に伊勢でも演奏をされたようなのですが、その時の演奏があまりにも素晴らしかったのでまた聴きたいと三重県の津市からミューズサロンまで来ていただいた方もいました。

プログラムは下記の通りでした。
<第1部>
(デュオ〉
1.交響曲第104番「ロンドン」第1楽章  ハイドン~カルッリ編
2.交響譚詩/伊福部 昭
〈上田ちよ/ソロ〉
3.独創的幻想曲/メルツ
〈デュオ〉
4.ディベルディメント/セゴビア
5.故郷~遁走と帰還/藤井敬吾
<第2部>
上田英治/ソロ〉
1.チキリン・デ・バチン/ピアソラ~藤井敬吾編
2.「南米組曲」より「タンゴ」/藤井敬吾
〈デュオ〉
3.「日本組曲」より「佞弐多」/伊福部 昭
4.カリオカ、オデオン/ナザレー
5.二人のソナタ/藤井敬吾
              
伊福部昭さんの作品もこのデュオ・ウエダのお陰で私は初めて聴く事ができました。交響譚詩は戦時中に作曲されたものとの事ですが、決して古さを感じさせるものではなくいい曲でした。この曲は上田さんが映画会社に交渉してオーケストラスコアをお借りしてアレンジされたようです。それがご縁で伊福部先生から亡くなられる前に直接お電話をいただいたそうです。アレンジも素晴らしかったですね。
また藤井先生のこれらの作品も今回初めて聴かせていただきました。ソロ曲もピアノとギターの曲もいい曲を書かれていますが、今回聞いたギターデュオの曲も良かったですね。藤井先生らしく日本の歌を引用しながら親しみやすく美しい曲を書かれますね。まだまだ知らない良い曲や良い演奏家がが沢山いるんだなあと実感された一日でした。

そして今朝のメールで藤井先生と上田夫妻ともどもと、今後も関西と名古屋の交流を深めて行きたいですねと語り合いました。皆さんもご協力くださいね。
山下 高博





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