昨日の当番は5件、平均よりは少ない件数でした。
きっとお盆でどこか出かけてて、街に人がいない分ちょっと少なかったのかな?
通勤の電車も空いてましたしね
昨日の5件はいずれも内科系の疾患。
それも中等症~重症の初診時診断で、軽症事案は1件もありませんでした。
これこそ『救急』って事案ばかり。我々が駆けつけることで『救』はあっても、『急』の必要が無いこともたくさんありましたしね…
もし自分の周りで同じことが起こったら、やっぱりこれは救急車呼ぶようだなぁって思う事案ばかりでした。
さて話は変わりますが、最近は猛暑日と呼ばれる日が続いていますね。
よく天気予報でも『熱中症にはご注意を!』なんて聞くこともあろうかと思います。
最近の救急事案でも、熱中症(疑い含む)の方を搬送することも増えてきました。
ここで熱中症についての解説を。
熱中症とは、外気においての高温や多湿が原因となって起こる症状の総称を言います。
熱痙攣(けいれん)、熱失神、熱射病(日射病とも言う)、これらを全てひっくるめて『熱中症』となります。熱に中る(あたる)と書きますからね。
意識障害が生じる、体温調節機能が失われる、皮膚も冷感を感じるようになったり、逆に高温に感じたりします。
体温も測ると39℃以上になっていることもあります。
かかりやすい要因としては、
・前日より急激に温度が上がった日
・多湿である(温度が低くても)
・普段室内で作業なり仕事をしている人が、急に外に出て作業した場合
と言うことが、環境面で挙げられます。
一日の中で一番暑くなるお昼過ぎが多いとの報告もあるようです。
また、5歳以下の幼児、65歳以上の高齢者。
下痢などで脱水傾向のある人だったり、発熱、睡眠不足がちの方は特に注意が必要です。
予防方法としては、
・運動前にできるだけ多めの水分補給。(胃の負担にならないように)
・発汗によって失われた水分をこまめに補給すること。
・なるべく薄着で。日射を防ぎ、風通しを良くするようにする。
などが挙げられます。
人間汗をかくと、水分と一緒に塩分も失われます。
この時の水分補給はお茶やコーヒーなどの飲み物は利尿作用によってかえって逆効果。
やっぱりスポーツドリンクが一番良いようです。塩分も補給できるし、多少甘くて飲みやすいですしね。
スポーツをしている最中ならば、このスポーツドリンクを半分に薄めて飲むのが良いとの話も聞いたことがあります。
もし万が一熱中症にかかってしまったら…
・水分補給をさせる。この時に冷たいものを一気に飲ませると、胃痙攣が起きることもありますので注意が必要。
・氷枕などがあれば、脇の下や股の動脈が集中する部分を冷やしてあげる。
・涼しい場所で休ませること。
・重症化することもありますので、躊躇することなく救急車を呼んでください。(たとえ医者の診断結果が軽症だったとしても、これは不適切な救急車の利用ではありません。)
熱中症では体温調節ができなくなっているために、高温多湿の場所でも『寒い』と訴える人もいます。
脱水していれば汗をかくことができませんので、汗をかいていないとしても、体温が高くなくても熱中症の可能性は否定できません。
また熱中症は屋外だけで起こるものではなく、屋内(自宅でも)起こりうるものです。
一緒に仕事をしている人、一緒にスポーツをしている人、一緒に暮らしている人。周辺にいる方も注意を向けてみて下さい。
私が勉強したことを簡単に書いてみたつもりですが、分かりにくかったらすいません。
また、『ここちょっと違ってるよ』等ありましたら、遠慮なく指摘して下さい。
今日は季節柄起こりやすい『熱中症』についてのお話でした。
明日はお休みです。