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『巡洋艦撃沈』
毎日新聞社刊 Ⅰ億人の昭和史 「日本海軍の軌跡」より
≪戦争中の絵描きさん達は≫
美術系の古い本や資料を見ると、パリとロンドンで長く修業のあと帰国し、新進作家と
して活躍をしていたようです。しかしやがて日本は戦争に突入し南洋と中国大陸とに
侵攻しました。国を挙げての戦争一辺倒で、その頃には多くの絵描きが生活の手段と
して、そして絵を描ける機会として捉え、その信条思想哲学には関係なく、多くが従軍
画家として戦地へ行ったのです。
本人も海軍報道班員となって支那と南洋諸島に従軍し、従軍画家として戦地から内地
への報道や絵を描いて兵士達の慰問をしながら、各地を周り多くの戦争画やスケッチ
画を残しました。
戦後になって、たまたま戦争遺族の方から「戦死した父が息子が戦地から送ってきた
最後の便り」ですと見せて貰ったのが、父の戦地での軍用絵はがきだったことが度々
ありました。
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