~空からの贈りもの~

「森のこもれび」の山崎直のブログです。

初女さんの梅干し

2019-07-16 22:00:13 | 日記

長雨が続き、私たちの挨拶は「梅ちゃん、

どうしてる?」で、始まります。

梅ちゃんとは梅干しのことです。

青梅を塩水で漬ける梅干しは、とても手がかかり

”梅干し”なんて呼びつけには出来ないくらい

愛おしくなるので、梅ちゃん!と呼んでます。

お日様が殆ど顔を出してくれず、干せないので

梅ちゃんの苦戦を強いられてます。

初女さんは80キロ漬けていたと言いますから

驚きです!

森のイスキアに真っ赤な梅が干されている

あの風景が忘れられません。

イスキアの風に吹かれ、時間が経つのも忘れて

梅を一粒ずつ、ひっくり返していく、

そのことだけで、十分心が満たされました。

豊かな時間でした…

梅干への初女さんの思いが籠もった文章を

見つけました。

 『今、世の中にはありとあらゆる種類の

 食べ物があふれています。

 その中で、多くの人たちが、たった一粒の

 梅干しを求めて私のもとを訪れます。

 私たちの祖先は、昔から毒消しの薬として

 梅干しを大切にしてきました。

 複雑な世の中を生きる私たちの体と心は、

 浄化されたいと強く思って、梅干しを求める

 のかもしれません。

 そのようなことを思うと、私は喜びと共に

 責任を強く感じます。

 ですから、皆さんにおいしく食べて

 頂けることを祈って、ますます心を込めて

 漬けています。』

初女さんは、こういう思いで梅を漬けて

いたんですね。

イスキアから帰る時に頂いた梅干しは、宝の

ようでした。

初女さんの心が宿っていたからですね。

私も、心を込めて梅ちゃんを漬けます!

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星野道夫さんが出会ったボブ・サム

2019-07-15 22:59:33 | 日記

息子の本棚に「アラスカノート」と書いてある

ノートがありました。

開くと、アラスカへの思いが書き記して

ありましたが、ノートは1ページで終わって

ました。

星野道夫さんに憧れて、アラスカへの夢を

持っていた息子ですが、現実の生活が忙しくなり

夢は途切れてしまったようです。

今日、息子と一緒に星野道夫さんの本に出て来る

ボブ・サムに会いに行きました。

星野さんとのことを話してくれるボブに、

星野さんの精神を感じました。

ボブが神話を語ってくれました。

遠い祖先が届けてくれる贈り物のように…

でも、それは過去のことではなく、今を生きる

私たちが問われてことでもありました。

終わった後、息子とボブに会いに行きました。

息子は「星野道夫さんのことは教科書に載ってます

僕は生徒に星野さんのことを伝えて行きます」と

言い、ボブは「僕を学校に呼んでくれ。

話をするから」と言ってくれました。

ボブと硬い握手をして別れた息子の顔は、

どこか晴れやかでした。

私は、母の直観でアラスカの夢がまた息子の中で

膨らんでいるのを感じました。

まさか、星野道夫が出合ったボブ・サムと

私たちが言葉を交わすなんて…

『想い続けた夢がかなう日の朝は、

 どうして心がシーンと静まり返るのだろう。

            星野道夫』

 


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関心がないなんて言わないで

2019-07-14 21:31:38 | 日記

参議院選挙の不在者投票も始まっています。

ネットには、選挙が終わったかのような結果が

出ていて、がっくりです。

今度は大事な選挙です。

与党が勝てば、憲法改正に大きく踏み出すでしょう

私たちが出来る唯一の意思表示が選挙です。

関心がないなんて言わないで!

「破棄は白紙委任状」と書いた立て看板の写真が

ピアニストのウォンさんのFacebookに載って

ました。

『国を愛することはよいことだと言われる。

 自己を大切にするのもよいことだとされる。

 しかし愛されるべき国とは何を言い、

 大切にすべき自己とは何を指すのか。

 その理解を誤れば、国を愛して国を滅ぼし、

 己を大切にして身を滅ぼす。

 大臣も教育者も愛すべき国や自己とは

 何であるべきかをもう一度考え直して

 もらいたい。』

 この文章は昭和49年に発行された和田重正氏の

本に書いてあった言葉です。

これを読んで「美しい国」と言っていた首相を

思い出しました。

何が美しいというのかを語らなかったし、

私たちも求めなかった。

ただ「美しい」が心地よく響いた

抽象的な言葉は、本質を覆い隠すのかも

しれません。

和田重正氏の言葉を、自分に当てはめて

もう一度読んでみようと思います。

 


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初女さんの「動の祈り」

2019-07-13 18:14:29 | 日記

「宗教が思想である間、

 それは人生の重荷である。

 宗教が生活になったとき、

 解放であり救いである。」

和田重正氏のこの言葉に出会った時、初女さんの

 『静かに座って手を合わせる「祈り」は、

 「静の祈り」。

 行動するということは、「動の祈り」。

 静かに座って捧げることだけが祈りなのではなく

 わたしたちが生きて動いていることのすべてが、

 祈りに通じているのです。』

という言葉を思い出しました。

初女さんは、こうも書いています。

「動の祈りは、生活そのものだと思います。

 生活している時の動作のすべてが、祈りに

 繋がっていると考えて毎日を過ごすと、

 生活の中の些細な出来事にも、向き合う自分の

 姿勢が変わってきます。

 こころを込めて食事の支度をしたり、

 一緒に食事を囲んだりという、もっとも平凡な

 営みの中にこそ、深い祈りがあると思って

 いるのです。』

初女さんは、この言葉通りに生きられた方でした。

高齢の初女さんの「動の祈り」の行動を見ていて

「初女さん、もうそんなにしないで、ご自分の

体をいたわって下さい。」と、何度言おうとしたか

わかりません。

初女さんの「動の祈り」が、私の中に刻み込まれて

います。

 

 

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眼差しを変えてみれば

2019-07-12 22:13:48 | 日記

気候のせいか体調がイマイチです。

粗食にして梅肉エキスを飲んで、体を温熱して

います。

悪いところはエネルギーが落ちているので、

熱エネルギーがいいというので、温めていたら

少しづつ楽になりました。

体の声に耳を傾けなければと、思いました。

昨日、友人と電話で話していて、人は生まれる前に

自分の人生を決めて、親を決めて生まれてくる

という話になったのですが、電話を切ったあとに

私の魂は、この人生を選んで生まれてきたのか…

夫も、弟と我が子を亡くすという人生を選んで

来たのかと思うと、今までと違って見えて

来るのです。

自分に対しても、「あんた結構しんどい人生を

選んで来たけど、頑張っているよ」と声を

かけてあげたくなります。

ひとり一人が、自分で選んだ人生を生きている

そういう眼差しで見れたら、少し優しくなれる

そんな気がします。

初女さんが「出あいは未来をひらく」と言われて

ました。

この言葉は真実だと思います。

選んだ人生の中で与えられる出会い…

初女さんとの出会いによって、私は息子の死を

感謝を持って受け入れることが出来ました。

息子も13歳で天に帰るという人生を選んで

生れて来たのですね。

こう思うと、何とも言えない感謝に包まれる

気がします。

 


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初女さんの詩が読みたくなりました。

2019-07-10 23:05:37 | 日記

今日は熱海で友人と会い、「いのちの世界」の

話をしていたら、気がついたら4時間半が経って

ました。

どうもこのご縁は、亡くなった子供たちの

贈り物のような気がします。

彼女が持って来た「黎明」という本、

難しそうだけれど読んでみようかと思います。

矢作直樹氏が凄い本だと言われているようです。

帰って来て、梅ちゃん(梅干し)にシソを

入れたら、初女さんが思い出され、イスキアに

飛んで行きたい衝動にかられました。

初女さんの詩を味わいたくなりました。


『私たちは今、混迷の時代を生きています。

 気持ちがささくれだつときもあります。

 心がゆれ動くときもあります。

 でも、どうぞそこから逃れないで。

 自然のままに受けとめて。

 芯が一本通っているのであれば

 ゆれ動いても、いいではないですか。

 結果ばかりを急ぐ事はないでしょう?

 〝今のあなた”ができることを

 続けていけばいい

 ひとつひとつ、大事にしていけばいい、

 今、私がのぞむのは、

 「展開」ではなく「融合」です。

 支え合って、とけあってこそ、

 大きな流れは生まれるものです。

 多様なものが、多様なまま共に生きていく

 「生物多様性」という言葉の意味を

 考えながら生きることが、

 未来を切り開くことにつながると

 私は思うのです。

 人にも、ものにもいのちがあって、

 そのいのちが響きあう中で

 私たちは生きています。

 人に

 自然に

 感謝する心を忘れないで。

 それが私の、願いです。

 雪深い里から

 私は今日も

 祈りの鐘を鳴らしています。

                佐藤 初女』


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障害を持つ息子へ~相模原事件を通し考えること

2019-07-08 23:34:35 | 日記

昨日ラジオ部門の最優秀賞に選ばれた

「SCRATCH差別と平成」が再放送されました。

これは、障がい者の息子を持つディレクターが

2016年に相模原市で起きた障がい者施設殺傷事件

の被告と6回に渡り面会し、私たちのこの社会に

ある差別感情について考える番組でした。

ディレクターが、被告の「障がい者がいなくなれば

いいと思った」という言葉に心を痛め、Facebookに

「障害を持った息子へ」という詩を書き

その詩がテレビで朗読され大きな反響を呼び

書籍化され、その詩がそのまま歌にもなった

そうです。

このラジオ番組を聴くと、あの事件がこの国に

いや世界に横たわっている問題であることを

感じました。

ディレクターは「事件前から植松被告のように

自分と他者との間に勝手に線を引いて、

向こう側の人々の尊厳や人格を認めない行為が

目立つようになったと感じている」と言われて

ました。

ヘイトスピーチやLGBTには生産性がないと

言った杉田衆議院議員の発言にも、この差別を

感じると…

考えさせられる番組でした、時間が許す方は

聴いてみて下さい。

「SCRATCH 差別と平成」

障害を持つ息子へ

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葉祥明さんの「Life is…」

2019-07-07 23:35:42 | 日記

今日は逗子で「葉祥明さんとウォンさん」の

朗読とピアノのコンサートがありました。

どんなコンサートになるのか想像もつかなかった

のですが、素晴らしかったです!

ウォンさんのピアノは、曲を聴くというより

心の深みに音が降りて来て、ピアノが寄り添って

くれるという感じがしました。

葉さんのお話しの端々に「Life is…」が…

それは、生きるということに繋がり、初女さんの

生き方が思い出されました。

最後は、葉さんの「Life is…」の朗読と

ウォンさんのピアノ

心響き何度も涙を拭ってしまいました。

葉さんが、「魂が震えるのが感動です。」と

言われてましたが、本当にそうだと思いました。

「Life is…」のごく一部を味わって下さい)

 『 あなたが幸せになれば

   世界にひとつ幸せが増え

   あなたが微笑めば

   世界にひとつ微笑みが広がる』

 『 信じるってことが大切なんだ

   この世界や人生を

   信じることができれば

   人は、

   どんな苦しみにも耐えることが出来る

   何故なら

   最後には全てが良くなる

   ということだから』

 『 感謝は

   人間が持っている最高の感情のひとつです

   感謝をすれば

   怒りも悲しみも不満も

   全部消えて

   人は必ず

   幸せになれます!』

 『 朝、になれば

   昨日は消える

   昨日あったこと

   辛いことも 悲しいことも

   もうここにはない』

 『 奇跡を信じますか?

   あなたがこの世に生まれ

   こうしてここにいる

   これが奇跡です

   あなた自身が

   奇跡の証明です』

 『 人生で一番大切なのは

   自分らしく

   ひたむきに生きることです

   そして

   自分のためばかりでなく

   喜んで

   他の人のために生きることです

   それが

   人生の意味です』

 『 あなたは今ここに

   生きています

   過去は過ぎ去り

   未来はまだ来ていません

   今を、生きなさい

   今やるべきことをやり

   今やりたいことをやり

   今を、十分に楽しみなさい』

        葉祥明 Life is…より

 

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「いのちをいただく」佐藤初女

2019-07-06 22:17:20 | 日記

昨日、一昨日と「書」の制作会でした。

書けない、書けないと落ち込み、

落ち込んじゃいられないと、また書くの繰り返し…

毎回、苦しみました~となるのに、書いているのは

なぜでしょう…

9月の横浜赤レンガ倉庫の墨人展に出す作品は

「坐」です。

4月から毎朝坐っているので、この字にしたの

ですが、書けない~

制作会が終わり、くたくたになって帰って

来たら、森のイスキアのスタッフから

おむすび講習会に使ってね!と梅干しが

届いてました。

嬉しくて、疲れが飛んで行ってしまいました。

今朝、電話をすると「直さんがおむすびやって

いるの、初女さんも喜んでくれていると

思うよ。」」と、言って下さいました。

長年、初女さんに付いていた、

イスキアのスタッフの言葉が、私を支えて

くれています。

感謝です!

17日も成増で「おむすび講習会」があります。

毎朝、息子の祭壇に手を合わせる時

初女さんのご飯の炊き方と、おむすびを

伝えていきます!と祈っています。

今のようなお米離れ進んだら、日本人の心も

失われて行くような気がしているのは、

私だけでしょうか…

ご飯の美味しさを伝えなくちゃ!

    『いのちをいただく』

 今朝もふっくらおいしそうに炊き上がった

 ごはんが輝いている

 一粒一粒が呼吸している

 毎日はおろか何十年も

 食べているのに飽きもせず

 たべるたび新鮮な気持で

 味わえる幸せをかみしめ

 今日も感謝で生きる

          佐藤 初女


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心をかけることは手をかけること

2019-07-03 21:51:57 | 日記

やっと雨が上がり、梅が干せました。

梅干も次の段階に入りました。

青梅を塩水で漬けて作る梅干しは、とても手が

かかります。

初女さんが、「心をかけるとは手をかけること

手をかけることは時間をかけること」と

言われていたことが、この梅干しに重なります。

初女さんも最初の頃の本にしか、青梅で漬ける

梅干の作り方は書いてませんが、この梅干しを

漬けると、初女さんの丁寧さや思いが

感じられます。

お料理を作ったり、実践すると初女さんのことが

よくわかります。

 『めんどうくさいという言葉がきらいです。

  めんどうくさいと思うことは

  日に何度もありますが

  手を抜くことは心を抜くことだから

  ひとつひとつ正しくていねいにやりたいの

  せっかく神さまから頂いた手足を使わず

  簡単便利に流れていくと

  知らず知らずのうちに老いが進んで

      いきますよ。

            佐藤 初女  


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