~空からの贈りもの~

「森のこもれび」の山崎直のブログです。

新聞記事

2010-02-04 19:26:37 | 日記
去年の3月の新聞の切り抜きが、私のお大事箱の中にあります。
その記事は、信号待ちをしていた中二の男子生徒のところに
トラックが突っ込み、その子が亡くなり1年後の卒業式に、
お母さんが校長室で息子に替わり、卒業証書を受け取った。
ということが書いてありました。お母さんの痛々しい写真が、
心から離れませんでした。
私は卒業式には行けませんでした。後から担任の先生が仮の
卒業証書を家に持って来て下さいました。
卒業式では、息子の名前も呼ばれ友達が受け取ってくれたそうです。
同級生のお母さんに「卒業式に行かなかったの」と言われましたが、
恐らくこんなに元気になっている、今の私でも行くことは出来ないと
思います。
それが、このお母さんは卒業証書を息子の替わりに貰っているのです。
どんな思いで受け取ったのでしょうか。
どんなに辛くても、親は子どもの為に出来ることは、なんでもしたい
と思うのでしょう。
悲しみ苦しみに耐えながら、卒業証書を手にしているお母さんの姿に
こんなに頑張らなくても、息子さんにはちゃんと伝わっているよ。と
言ってあげたくなりました。
ずっと気になり、この記事は一年近くも私のお大事箱の中にしまって
ありました。
ところが、先日新聞に「息子失った悲しみ語る」という記事が目に
留まったのです。読んでみると、あのお母さんとご主人でした。
警察庁の犯罪被害者支援ビデオの撮影に協力し、体験を語ったと
言うのです。
「あーこの人も、悲しみの中から歩きだしていたのだ」と嬉しく
なりました。
でも、共に小学校教師のご主人は、事件のショックで体調を崩し
休職中とありました。
「息子がいない現実が今でも信じられないと…」
一人息子さんの命を奪った運転手はてんかん発作を主張し、
刑が2年8カ月というものに、「量刑の軽さが納得できなかった」と
言われていました。
どれほど苦しい時間を通って来られたことでしょう。
でも、このご夫婦は苦しみの中で、息子さんの死を無駄にしない為に
歩きだされています。
そのことに希望を感じます。
いつか、ご縁が繋がってお会い出来る日が来ないだろうかと思って
しまいました。
親は何があっても親で、子どもの為にはどんなことでもしたい!
と思うものなのですね。

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