金木犀の咲く季節となりました。
歩いていても、どこからか金木犀の香りが
してくるのです。
目立たない小さな花ですが、この香りに
慰められてきました。
10月は息子の命日月なので、悲しくなるのと
金木犀の優しい香りに包まれるのとが、
いつも一緒になるのです。
今年の我が家の金木犀は、今までで一番
花をつけました。
なぜか、私の悲しみは今までで一番
軽いのです。
魂は永遠であるということが、何となく
分かって来たからでしょうか…
初女さんの言葉が、私の中で実感を持った
ものとなって来たのを感じています。
金木犀の香りに、涙しなくなった自分が
いました。
『大切な人の死は悲しいことですが
悲しみにおぼれてはいけないと思います
人の死は姿の別れであって、
心の別れではありません。
悲しみも苦しみも捧げて
亡くなった人が生前望んだように
生きていくことが
いちばんの供養であり、自分の慰めにも
なります。
かけがえのないものをなくされた方には
いつか大きなものが与えられますよ。
佐藤 初女』