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酔生夢死ってわけでもないけれど、、、日々雑感

尾道・鞆の浦2泊旅行①〔1日目道中編〕

2023年09月24日 | 旅行記

9月の三連休を利用して尾道と鞆の浦(福山)に2泊3日で旅行に行ってきました。この地を旅先に選んだのは、尾道で泊まってみたい宿があるからと、尾道と近い鞆の浦を一度訪ねてみたいから。数ヶ月前に予約し、あれこれプランを立てていた頃は、「初秋の旅になるなぁ。」と思っていましたが、猛暑の収まる気配なく、さながら真夏の旅となりました。

今回泊まる宿は、尾道が「ベラビスタ スパ&アリーナ尾道」、鞆の浦が「汀邸 遠音近音」です。

さて、旅の足は、新幹線で福山駅まで行き、レンタカーを借りて各地を巡ります。連休のせいか、新幹線はグリーン車も含めて満席のようでしたが、福山駅に停車する❝直通❞ののぞみがあって、快適な約3時間でした。

(福山駅の新幹線構内に掲げられている巨大な書。地元の大門高校の書道部が福山城築城401年を記念して書いたようです。福山城には3日目帰路に立ち寄りますが、この書にある「水野勝成」・「漆黒の守り」というキーワードの意味はその時に知ることになります。)

1日目道中は「千光寺公園」に立ち寄りますが、レンタカーをピックアップしたのが11時を回っていましたので、まずは昼食です。尾道と言えば、「尾道ラーメン」が思い浮かびますが、砂肝が入ったお好み焼き「尾道焼」も名物なようで、どちらにするかレンタカーで走り出してからも妻と話していましたが、ラーメンに決定。事前にリサーチしておいたお店は尾道の中心街から少し外れた「食堂きはら」。

(ザ・大衆食堂。(笑) 福山駅から30分弱。尾道の中心街までは10分もかからない所です。連休で混雑しているであろう中心街を避けて、この雰囲気満点の地元の名店を選びました。)

ラーメンだけでなく炒飯もおススメらしいですが、私は暑さに負けて「冷やしラーメン」を、妻は普通に「ラーメン」を。

(冷やしラーメンは写真のフレーム外。ラーメンは600円ですが、冷やしラーメンは720円。)

私の「冷やしラーメン」が先に来ましたが、見慣れた冷やし中華でした。(笑)

(美味しかったですが、尾道らしさは感じない冷やし中華。お隣は、これも「きはら」名物の「イナリ寿し」。妻と1個ずつシェア。)

妻の「ラーメン」登場。

(美味しそう。絶対こっちでしたね。(笑) 少し食べさせてもらいましたが、めちゃウマでした。「食堂きはら」に来たら「ラーメン」と「イナリ寿し」がおススメです。)

大衆食堂で旅情を感じながらの昼食の後は、「千光寺公園」へ向かいます。車で10分ちょっとという距離。千光寺公園は小高い山にありますので、ロープウェイを使って登ってくる人が多いようです。そのせいか満車が心配だった駐車場にも待ちなしで入れました。

(千光寺をめざして歩き出します。が、真夏の日差しが厳しく、日傘をさしながらの散策です。)

散策プランでは、マップにある通り、千光寺の参拝道(左側)と「文学のこみち」(右側)でぐるっと一周するつもりですが、この酷暑ですので、ヤバくなったら散策を打ち切ってホテルに向かうことにします。

(ネットより拝借。駐車場=スタート地点は、左やや上の「鼓岩」の向こう側「公園駐車場」です。)

歩き出すとさっそく「鼓岩」がありました。

(巨岩です。写真にも豆粒のように写っていますが、巨岩のてっぺんに硬質ゴムのトンカチが置かれています。これで岩を叩くと「ポンポン」と鼓のような音がするので「鼓岩」。やってみましたが、岩の音なのか硬質ゴムゆえの音なのか微妙な感じでした。(笑))

緩やかな下り坂に入ると一気に視界が開け、尾道港の絶景が飛び込んできます。

(風も吹き渡り、ちょっとだけ暑さが緩みます。)

本堂を見上げながら階段を上ります。

(こちらが本堂。)

階段を上りきると、「三重岩」という巨岩が現れます。

(本堂を背に立っています。「三重岩」は「さんじゅういわ」ではなく「みかさねいわ」と読み、3つの巨岩が重なっています。千光寺の建つ「大宝山」は巨岩の名所でもあるそうです。)

それでは本堂でお参りさせていただきます。

(お参り後に順路を進んだ所から振り返っての景色。)

千光寺は正式には「大宝山権現院千光寺」。標高140mの大宝山の中腹にあり、尾道港を一望できる絶景のお寺としても有名です。開基は平安時代初めの大同元年(806)、弘法大師によります。様々な旅先でいつも思いますが、弘法大師の活動範囲の広大さには驚きます。

順路を先に進みます。

(巨岩の間を進みます。ちょっと角度が悪くて見えませんが、左側の巨岩は「梵字岩」。江戸時代、徳川綱吉が将軍の頃、縁のある僧が梵字を刻んだ巨岩です。)

涼しげなイベント「福鈴まつり」開催中。風鈴の風受けの短冊に願いを書いて奉納するようです。

(少しは風が吹いていたような気がしますが、写真を見ると全く短冊が揺れていませんね。(笑))

御朱印をいただきました。

(暑さで判断力がおかしくなっていたのか、駐車場の領収証と並べて写メしてます。(笑))

千光寺からの絶景ポイントのひとつ、「鐘楼」へ。

この鐘楼の鐘は元禄の時代から時を告げてきたそうです。今ではこの地域の除夜の鐘としてテレビ・ラジオで報じられています。

(現在の鐘楼は明治23年(1890)に再建されたもの。)

そして、ここから見る尾道港が絶景です。

(鐘楼、尾道港、ロープウェイの3点同時に写メに収めたいところですが、ロープウェイが思いのほか速く(笑)、この1枚が精一杯。)

鐘楼から本堂へ引き返す途中に「護摩堂」へ続く上り階段があります。本堂や鐘楼よりも更に上にありますので、また違った景色を望むことができます。

(護摩堂には小さな鐘があって、誰でも撞くことができます。(鐘楼の鐘は撞くことができません。))

そして、視界を独占するこの巨岩が「玉の岩」(周囲50m・高さ15m)です。昔々、この岩の頂に光る如意宝珠(宝玉)があったそうです。夜に海上を照らしていたのでこの地を「玉の浦」と呼ぶようになったという伝説のある巨岩です。今でも玉の岩の頂には直径14cm・深さ17cmの穴があるそうで、光る如意宝珠があった跡だとか。ちなみに、現在掲げられている宝珠も夜には光るそうですが、それは現在のテクノロジーによるものです。(笑)

玉の岩だけでなく、本堂側を向けば、「三重岩」も見ることができます。

(本堂の屋根にもたれかかるような巨岩。おそらく三重岩の❝上2つ❞だと思われます。)

本堂の美しい屋根と尾道港。

(各種ケーブルがちょっと野暮ですが。)

玉の岩と本堂の間に立派な松がありますが、上から見る姿がなかなかに美しかったです。

(姿の美しさもさることながら、艶々の緑の美しさに妻と感嘆。)

千光寺のお参りはここでひと段落。暑さで汗が止まりません。当初の散策プランでは、千光寺の境内のどこかにある「文学のこみち」を登って「千光寺頂上展望台」に行こうと思っていましたが、暑さでヤバそうなので、もと来た道を戻ります。が、戻る途中で展望台への案内板が出てきたので、「せっかくなので行ってみるか。」となりました。

(千光寺山頂展望台「PEAK」。ちょっとアートっぽい。)

暑さでヘロヘロでしたので展望台に上るのをためらっていると、先に上っていた妻から「景色がいいから上って来い。」とのお誘いが。で、行ってみると、風が通って暑い中でも一息つけました。

(短距離走ができそうなまっすぐで長い❝展望通路❞。)

山頂展望台というだけあって、眺望が素晴らしい。

別方向。

もういっちょ別方向。

しばし「PEAK」で絶景を楽しんで展望台の階段を降りると、降りた所にこの石碑が。

(「文学のこみち」。ここから下っていくと千光寺の境内に通じているようです。)

ということで、「文学のこみち」は歩きませんでしたが、ほぼ散策プランを歩き切ったことになりました。駐車場に戻って本日の宿へ向かいますが、ちょっと寄り道を。尾道の中心街の人気の手作りアイスのお店「KARASAWA(からわさ)」に行ってみます。

(「たまごあいす」という手作りアイスを最中生地に挟んだ「アイスモナカ」が人気ナンバーワン、と事前リサーチ済み。)

海沿いの広い道路でしたので、ちょっと停車。私が車に残って妻に買いに行ってもらいました。

(「アイスモナカ」。もうひとつ、「ワッフルコーン」も買って、車中でいただきました。素朴な味で美味しかったです。)

ちょうどいい時間となりました。ここから本日の宿「ベラビスタ スパ&アリーナ尾道」へは20分ちょっとというところです。

 

・・・尾道・鞆の浦2泊旅行②〔「ベラビスタ スパ&アリーナ尾道」編〕へ続く。


西伊豆土肥温泉「ふたりとわに 縁」一泊旅行③[完]〔復路観光編〕

2023年08月21日 | 旅行記

「ふたりとわに 縁」をチェックアウト。ひとまず晴れていますので、復路は西伊豆の土肥から沼津への海岸線の道路を走りながら富士山を拝めるかチャレンジします。その前に「ふたりとわに 縁」の少し南に、見てみたい景色があるので行ってみます。

場所は「黄金崎公園」。

(見てみたい景色の❝頭❞の部分が見えています。(笑))

見てみたかったのは、これ「馬ロック」。

(「日本奇岩百景」のひとつのようです。)

実際の景色がこちらです。

(馬の顔、耳、たてがみなど、なかなかのものだと思いますが、いかがでしょう?)

妻に「馬ロック」の感想を求めたところ、「壱岐の猿岩の方が完成度が高い。」とシビアな評価をいただきました。(笑) もちろん猿岩も日本奇岩百景のひとつのようですし、これまでの散策や旅先で出会った奇岩も登録されているようです。(例えば、奈良の柳生の里の「一刀石」天草の苓北町の「おっぱい岩」など。)

ちなみに、公認情報かどうか分かりませんが、馬ロックだけに競馬の必中祈願に訪れる人もいるとか。

(かなりまばらですが(笑)、絵馬が下げられています。)

万馬券的中祈願。(笑)

(結果の程を知りたいですね。)

さて、ここからは西伊豆の海岸線をひたすら北上しつつ、点在する❝富士見スポット❞に立ち寄ります。その前に、名産の干物のお土産をここで購入。

(お食事処「海産亭」併設の「ニサク印の海産屋」。結構お客さんがいましたので有名なのかもしれません。アジの干物のちょっといいやつとイカの塩辛を購入。)

それでは北上スタート。「ふたりとわに 縁」のすぐ北にある「富士見駐車場」に立ち寄るも富士山は全く見えず。次に寄ったのが「富士山ビュースポット・戸田」、またの名を「出逢い岬」。

(「富士山ビュースポット・〇〇」という名称で統一しているようで、この後もこの案内板が各スポットにありました。ここは「戸田」で「へだ」と読みます。)

こんなオブジェがありました。

(おそらく、この輪っかの中に富士山が入るのでしょうね。)

富士山は全く見えませんでしたが、伊豆半島の❝左肩❞のように張り出している「大瀬崎」という岬の景色を望むことができました。

(天橋立と同じように砂州が成長してこの岬が形成されたようです。岬には「大瀬神社」があり、更に先端部分には「神池」があります。「神池」は海の真ん中の砂州にあるにもかかわらず淡水池で、「伊豆七不思議」のひとつ。そう言えば、天橋立にも真水が出る井戸「磯清水」がありますね。)

戸田を出発、次は「富士山ビュースポット・西浦江梨」です。

(「西浦江梨」はそのまま「にしうらえなし」。)

戸田の展望台から標高的にかなり下って来た感じで、大瀬崎の岬を同じような高さで見ることができます。

(大瀬崎、道路標識で案内が出ていましたので、有名な観光地のようです。砂州の❝根元❞に駐車場があって、そこから歩いて散策できますが、暑過ぎるので屋外活動はやめておきます。)

岬が形成された仕組みが説明されています。

(形成の説明よりも、この絶景写真に引き付けられます。富士山だけでなく南アルプスまで眺望できるとは。冬の晴れた朝に来ればかなりの確率でこの絶景を拝めるかも。)

で、富士山の方ですが、裾野が見えましたぁ。(笑)

(美しい裾野。(笑))

ということで富士山は写真と裾野だけを見ることができたという結果でした。(笑) 土肥から沼津までの西伊豆の海岸線(県道17号線)を走って分かったことですが、海岸線というよりは切り立った崖の上の山道を走る感じで、かつ、道は狭くてあまりメンテナンスもされていないようでデコボコがある、爽快感やファンドライブという道ではありませんでした。

さて、沼津市街地に戻ってきました。「もう一度『伊豆家』で天丼食べる?」なんて冗談とも本気ともつかない会話をしながら、まだそれほどお腹も空いていないので、急きょ1スポット立ち寄ることにしました。「沼津港大型展望水門 びゅうお」です。

(展望水門は「港口公園」の立派な松林の海側の端に建っています。)

この巨大水門が「沼津港大型展望水門 びゅうお」です。

(この内側が沼津港。港を守るように巨大建造物がそびえます。)

津波対策の一環として平成16年(2004)に完成。津波をシャットアウトする扉体(ひたい)は幅40m・高さ9.3m・重量406tで日本最大級。水門の高さを生かして地上30mの「2階」が展望台になっています。入館料は100円。

(展望台から沼津港と沼津魚市場を見たところ。左側の緑地が港口公園。)

富士山側を見ると、頂は見えませんが、裾野が見えました。(笑)

(ここも晴れていれば絶景スポットですね。)

2本の門柱の間は連絡通路になっています。

(冷房が効いていないので暑いです。(笑) この高所にもかかわらず、開閉自由の窓がこれだけあるというのも珍しいと思います。)

水門の駆動装置もガラス張りで見ることができます。

(地震計と連動していて、地震発生後約5分で自動的に完全閉鎖されるそうです。)

「沼津港大型展望水門 びゅうお」、見学所要時間は20分もかからないくらいです。(富士山が見えていたらもっと滞在するかもしれませんが。) ここを最後に帰路につきます。東名に乗って快調に走っているとお腹が空いてきましたので、休憩を兼ねて足柄SAに入ります。

(フードコートがそこそこ充実していました。)

晴れているように見えますが、山の方は雨雲らしき雲がかかっています。

(高速に乗ったところで一時雨が降りました。今回は最後まで天候不安定でした。)

ランチは久々にマクドナルドにしてみました。

(物価高を実感するお会計でした。あと、ポテトが昔よりもかなり短くなっていますね。(笑))

東名が最後に渋滞しましたが、ナビの指示で回避ルートを走って夕刻に帰宅。今日は植木屋さんが撤去作業をする日ですが、見事にきれいさっぱり撤去して既に引き上げられた後でした。お疲れ様でした。

これで今回の西伊豆の土肥温泉「ふたりとわに 縁」一泊旅行は終わりました。夏休みもそろそろ終わりです。いよいよ外構・庭のリフォームの工事が始まります。


西伊豆土肥温泉「ふたりとわに 縁」一泊旅行②〔「ふたりとわに 縁」」編〕

2023年08月20日 | 旅行記

土肥(とい)温泉は、西伊豆最古の温泉地。その歴史は、江戸時代に栄えた土肥金山の開発中に温泉が湧出したことに始まります。また、海岸線に沈む夕日や駿河湾の向こうに見える富士山の美しい景観でも有名です、、、が、今回は雨。❝富士山もの❞は天候に大きく左右されますので、要注意です。(笑)(「星のや富士」でハラハラしたことを覚えています。) 今回は富士山は望めなくても、土肥温泉に浸かりながらゆっくりしたいと思います。

「ふたりとわに 縁」に到着です。

(雨は上がりましたが、蒸し蒸しです。)

宿は西伊豆の切り立った海岸線を走る国道136号線沿いの高台にあります。航空写真を見るとそのロケーションがよく分かります。

(ネットより拝借。駿河湾に向かって横一列に並んだ棟。お天気が良ければ駿河湾に富士山を望むことができます。)

駐車場には既に車が1台、20分程早く着いたので、少し車で待機します。5分くらいで宿の方が呼びに来てくれました。

(玄関前のロータリー。西伊豆と言えば堂ヶ島など、❝海即山❞の印象がありますが、宿はフラットな広い敷地に平屋作りで建っています。)

帰りに記念写真を撮ってもらった玄関前。

(「ふたりとわに 縁」。私たちの年齢ではちょっと気恥ずかしい宿の名前です。(笑))

冷房の効いた小ぢんまりとしたフロント前のソファでウエルカムドリンクをいただきながらチェックイン。

(抹茶と牛乳プリン。ロビーを囲むガラス壁は、室内の冷房と外の湿気で外側に結露しまくっていました。)

夕食時間などを決めたらすぐに部屋に案内していただきました。

(フロント・レストラン棟と各宿泊棟はこの屋根付きの通路で結ばれています。宿の方曰く、ここは元は小学校で、その跡地に建てたとのこと。なるほど、フラットな広い敷地なわけです。)

全室離れ10棟の並びはこうなっています。

(部屋の冊子より。)

私たちの離れの名前は「愛おしく」。

(若いカップルならいい感じなのでしょうけど、私たちには宿の名前以上に気恥ずかしい名前。(笑))

全体的な雰囲気としては今風のすっきりした印象の造りで統一されています。木製の大きな扉を開けて入ると、十分な広さのある三和土と玄関ホール。部屋は最近流行の広々としたワンルームタイプ。

(海側に横に長いテラスと大開口の窓、高級感のある大型のカウチソファが外に向かって置かれています。テレビはありますが、側面に置かれているのは「眺望がウリですよ。」という宿の考え方でしょうか、好印象です。)

ベッドの配置はこうなっています。

(離れのメリットのひとつ、高い天井と、魅せる梁。)

生花、造花、鉢植えを交えて花たちが部屋のあちこちに置かれていて明るい雰囲気を作ってくれています。中でも印象的なのは、造花ですが、この壁に作りつけられた大きなブーケのような花額。

(レストラン「結」(ゆい)にニコライバーグマンの作品が置かれていましたが、それを意識しているのでしょうか。)

テラスに出てみます。

(奥に見えるのは半露天風呂になっている浴室。)

そしてテラスからの眺望は、、、どこまでも厚い雲。(笑)

(晴れていればこの方角に富士山を望むことができます。)

洗面所・脱衣所・トイレのコーナーから浴室へ。半露天風呂は土肥温泉かけ流しです。

(私がゆったり座って浸かっても脚がつかえないくらいの大型の円形浴槽。浴槽も床も檜造り。ちなみに、シャワーヘッドはTOTO製の普通のものでした。)

泉質は、カルシウム・ナトリウム・硫酸塩・塩化物泉。土肥温泉の地域サイトによると、6本の源泉があり混合泉として各宿で利用しているそうですので、当宿の泉質もこうなるのかと想像します。浸かった肌当たり感としては、全くクセの無いすっきりとした湯で、同じ伊豆半島でも伊東温泉とは全く異なる湯です。

部屋にはワインクーラーで冷やされたオレンジジュースと静岡茶が置かれています。

(オレンジジュース、さすがミカンの産地、本物の美味しさです。ちなみに、翌朝の朝食の❝目覚めのジュース❞の選択肢にオレンジジュースがないのは部屋にあるからかもしれません。(笑))

冷蔵庫の飲み物は「ご自由にどうぞ。」スタイルですが、シンプルです。

(ビールは持ち帰らせていただきました。(笑))

温泉にも浸かってひと段落したところで、気になる天気予報です。

(静岡ローカル局の天気情報。静岡東部、伊豆半島に雨雲が発生中。当宿の場所をマークしてみました。明日も雨かなぁ、、、。)

晴れていればそろそろ夕陽の時間ですが、今日は雲間から陽が射す❝天使のはしご❞を見て良しとしましょう。

(電線がちょっと、、、。)

夕食はレストラン「結」で。フロント棟にあります。

(入り口前のオブジェ。微妙な感じですが、宿の方の手作り?)

レストラン内は広々としていて、個室ではありませんが、すだれで仕切られていてお隣などは全く気になりません。

(窓際の席。残念ながら雨が再び降り始めて、真っ暗で何も見えず。)

本日の献立表。

(乾杯酒としてシャンパンが付いているのはいいですね。)

■伊豆の旬菜:季節の地野菜と前菜の盛合わせ

(どの小鉢も美味しい。なるほどビールや日本酒よりもシャンパンに合うかな。)

■縁合鉢:おだし香紡沼田こだわりの削り節の味わい

(三島市にある、出汁専門店「おだし香紡」(株式会社沼田)の出汁をメインにした椀物です。)

ドリンクメニューを見ると、地元のワインのラインアップ。リストの一番上にあった、山梨県北杜市のソーヴィニヨンブランを使った「中伊豆ワイナリー」のグラスワインをお願いしました。

(すっきり辛口。)

■駿河の醍醐味:まるあき魚店の地魚姿造り お造り盛合わせ

(本日の地魚は、クロムツ、イサキ、マグロ、シマアジ、伊勢海老。その日の食材は毎朝「まるあき魚店」(マル明魚安)から仕入れるそうです。)

伊豆の天然塩と「透明醤油」。

(白醤油というのは確か愛媛で作っていると聞いたことがありますが、透明醤油というのは初めて。食べてみると、魚の美味しさをそのまま味わえる優しい醤油という感じで、いいかも。)

お造りは宿の方が大皿から取り分けてくれるので、大皿には伊勢海老(の殻)が残ります。「この伊勢海老は後程雑炊に使います。」とのこと。

(伊勢海老の殻、いい出汁が出そうです。それにしても写真左に写っている本場の本山葵、香りもいいですが、辛さもよく効きます。)

ここで、メニューにはない「女将のサービス」の一品「アジのユッケ」。

(ユッケにハズレなし。うまい!)

続いて、これもメニューにはない、旅行サイトの予約特典、ホタテのグリル(レンズ豆、アスパラガス)。

(立派なホタテ。ミディアムレアのいい焼き加減。)

■強肴:地海鮮または和牛 季節の鍋料理

(海鮮鍋か和牛のすき焼き(だったかな)を選びます。私たちは海鮮にしました。)

海鮮鍋のメインは、駿河湾の金目鯛と赤座海老。金目鯛も赤座海老も美味しかったぁ。その旨味が出たスープ(とそれを吸った野菜)も最高でした。

■氷菓:お口直しの氷菓子

(「ニューサマーオレンジ」のシャーベット。ニューサマーオレンジって、宮崎の特産「日向夏」の伊豆での呼び名とのこと。)

■家喜物:黒毛和牛を鉄板焼きで

(赤身の美味しい肉でした。右端の塩胡椒で食べるのが一番美味しかったですね。)

■御食事:伊勢海老香る石焼き雑炊

(もう満腹状態でしたが、あまりの美味しさに雑炊、完食しました。)

■甘味:季節のフルーツとスイーツ

(左側はミルフィーユです。右側のアイスは柑橘系だったかなぁ、とにかく美味しいデザートでした。)

約2時間半の夕食。素材の美味しさを堪能させていただきました。ごちそうさまでした!

雨が止んでいましたので、展望台の「星にねがいをてらす」に上がってみました。

(展望台の名前もちょっと恥ずかしい。(笑))

春とか秋とかいい季節の晴れた夜なら、ここに座って空を見上げれば、360度パノラマの星空を見ることができそうです。

(雨上がり、床も縁のベンチもびちょびちょです。)

対岸に灯りが見えましたので、写メしてみました。

(ほのかに写るのはひょっとして駿河湾の対岸の静岡市か。)

夜になっても蒸し暑さが続いています。部屋に戻って、お腹がこなれてきたところで、いつものように何度か温泉に浸かって就寝。

(網戸必須。結構虫が元気に飛んでいます。)

翌朝。曇天ですが、何となく回復傾向にあるようにも思えます。

(湯温が40~40.5度に維持されているので、夏場でも快適。目覚めの温泉です。)

朝食は8時から。和食と洋食から選ぶことができますが、1つずつにしてみました。

(私は洋食、妻は和食。洋食はここに卵料理と焼き立てのパンがきます。)

少々待ちましたが、卵料理とパン登場。まさかのアフタヌーンティーみたいな❝2階建て❞。

(ぶっちゃけ普通に持って来てもらっても、、、。(笑))

和食の方はいろいろな小鉢類に焼魚が付きます。地魚のアジでした。後半戦、洋食と和食をチェンジということで、妻と席を交替してみました。ごちそうさまでした。

朝食を食べている間に晴れてきました。「結てらす」から富士山は、、、全然見えません。(笑)

(雨が吹き込むので、椅子も後方に引っ込められています。)

この「結てらす」、晴れているとこんな景色を楽しむことができます。

(ネットより拝借。夕暮れ時の富士山でしょうか。美しいですねぇ。)

「星にねがいをてらす」も今晩は星空を拝むことができそうです。

(富士山は見えませんが、晴れてきたのは何よりです。)

チェックアウトは11時。それまで温泉に何度か浸かりながら、外の景色を時々チェック。ほんの一瞬ですが、富士山を見ることができました。

(山頂が見えています。妻撮影。)

そして、妻が撮影したこの写メがこの旅で見た富士山の❝ベストショット❞。

(サイトの写真で見るよりも、実際に見る富士山は想像以上に大きいことを実感。)

雲が切れることはありませんでしたが、夏空となりました。

(そして暑い!)

西伊豆土肥温泉「ふたりとわに 縁」、いい宿でした。宿のサイトのトップページに「愛おしい想いを刻みたい 二人のためにできました」とコンセプトが書かれています。スタッフのみなさんの気遣いもこれを実践されているように思いました。

(歴史のある土肥温泉に2017年にオープンした新しいスタイルの宿。私たちよりも若い人向きかも。(笑))

最後に記念写真を撮ってもらって出発です。

(暑い! 雲の流れが速いので、この先も天候不安定かも。)

それでは、復路、ちょっと見てみたい景色があって宿から海岸線を少し南下します。

 

・・・西伊豆土肥温泉「ふたりとわに 縁」一泊旅行③[完]〔復路観光編〕へ続く。


西伊豆土肥温泉「ふたりとわに 縁」一泊旅行①〔往路観光編〕

2023年08月19日 | 旅行記

2023夏休みは近場の一泊旅行を2箇所。お盆の帰省ラッシュにもろに当たった1箇所目は小田原の「江之浦リトリート凛門」。台風7号の影響をもろに受けた2箇所目が今回、西伊豆の土肥温泉「ふたりとわに 縁」です。

伊豆半島の東側、伊東温泉にはお気に入りの「ホテルふたり木もれ陽」がありますので、何度か旅行していますが、西伊豆の温泉地となると初めてかもしれません。

台風7号は日本海側に抜けましたが、その後も雨が降ったり晴れ間が出たりと、天候は不安定。往路に伊豆半島の西海岸線沿いに点在する❝富士見スポット❞で富士山を拝もうかと計画していましたが、この天候では見える可能性はゼロですので、それは翌日の復路に回すことに。

東名は渋滞もなく順調そのもの。途中休憩で駒門PAに入りました。

(曇天ながら雨は降っていません。)

自衛隊グッズのコーナーがあり、結構面白かったです。

(「駒門BASE」なんて書いていますが、駐屯地は富士駐屯地、演習場は東富士演習場で、❝駒門基地❞なんてのはありません。帰路に立ち寄った足柄SAには「足柄BASE」という売り場がありました。)

トイレ休憩とちょっとしたお土産を買って出発。昼食のため沼津市にある天丼屋に向かいます。その後も全く渋滞することなく、余裕をもって出た余裕分だけ時間が余りました。(笑)

(開店まで30分ほどありますので、沼津駅周辺を適当に流しています。それにしても車も人も少ない。この時は青空も見えていたのですが、、、。)

沼津駅から少し離れていますが、市街地を流れる狩野川沿いにある「伊豆家」。

(事前に沼津で昼食場所をリサーチするも、なぜか水曜定休のお店が多い。宿の夕食が海鮮系でしょうから、昼食は洋食か天丼にしようということで、地元で人気の「伊豆家」にしました。)

11時開店、駐車場は数台のみ、並ぶこともあるということで、10分前に駐車場にイン。私たちは2番目でしたが、食べ終わって出てくると一組待っていました。メニューは天丼のみ。面白いのは、具材は「えび・いか・魚」の3種類ですが、この3種の組み合わせで11種類の天丼をメニュー化しているところ。(笑)

(お客さんに親切なメニューかも。妻は天丼、私は上天丼にしました。事前リサーチによると、味噌汁も注文すべしとのようなのでそれも。)

天かすも名物なのか、「天かすは店内の方優先です。天かすご希望の方ぁ~!」とお店のおっかさんが大きな声で言いますが、店内に希望者なし。お店の外にいた天かす待ちの体格のいいおじさんを呼び込むと、そのおじさん曰く「天かす12袋」。1袋100円ですが、12袋もどうするのでしょう。(笑) 何て退屈もせず待っていると登場。上天丼です。

(天丼の醍醐味、蓋閉まりません系。(笑))

こちらがえび×3本、魚×1匹の上天丼。

(本日の魚はアジのようです。キスの時期もあるようです。)

いやぁ~、美味しかったですねぇ。言うことなしの天丼でした。ごちそうさまでした。

そして、「伊豆家」を出ると同時に急に雨が降り出して、みるみる強い雨に。濡れながら駐車場に戻って車に乗り込んで、雨でも寄ってみようと思っていた「沼津御用邸記念公園」へ。10分くらいの距離だったと思いますが、道中結構な降りで、御用邸の駐車場に到着した頃には話し声も聞き取りづらくなる程の豪雨に。

(フロントガラス。天然の洗車状態。(笑) 駐車場には2台くらいしか停まっていません。)

15分くらいでしょうか、小やみになるのを待って車から出ました。まずは来園門前の「根上がり黒松」。

(推定樹齢400年。)

来園口。こちらから入館します。

(正門は別にあって、戦争で焼失した本邸のあるブロックにある「本邸正門」。ここは「西附属邸」用の門で来園者用の出入口です。)

沼津御用邸についてです。「沼津御用邸は、明治26年、大正天皇(当時皇太子)のご静養先として造営されました。本邸造営後も増築を重ね、完成時には建築面積約5750平米、100を超える部屋を備えた大規模な邸宅となりました。太平洋戦争により本邸は全焼し、戦後まもなく御用邸が廃止されると、昭和45年より都市公園として一般公開され、(以下略)。」(沼津御用邸記念公園サイトより。)

売店にもなっているこの建物が受付です。

(誰もいません。(笑) 入場だけなら100円、施設内の見学もするなら410円。)

この売店の建物のすぐ近くにあるのが、一番の見所の「西附属邸」。

(土砂降りではありませんが、雨が降り続けています。)

沼津御用邸は全体図を見ると3つのブロックになっていて、連絡橋で結ばれています。「本邸」を中心に、西側に「西附属邸」、東側に「東附属邸」。広さは本邸エリアが一番広く、次に西附属邸エリア、東附属邸エリアはかなり小さめです。

西附属邸について。「明治38年、昭和天皇の御用邸として造営されました。その後、数回の増築を経て大正11年に現在の形となりました。総面積1270平米、部屋数26室の木造平屋建ては、国を代表する大変貴重な宮廷建築です。」(パンフより。)

(それでは「西附属邸御殿」へ入館します。)

昔の建物ですのでエアコンはありません。「暑いのでお使いください。」という趣旨だと思いますが、団扇に御紋がプリントされていると、何となく手に取りづらい。(笑)

(絵になるので写メを。)

西附属邸はコの字型になっているので、ここの窓からお向かいの棟が見えます。

(後程見学する皇族方がお使いになる部屋などの棟。)

それでは見学スタートです。このあたりはお仕えになっている方々の部屋のようです。

(電球の傘の質素さ、畳だけで絨毯がない、襖も無地など、後程見学する皇族方の居住エリアの設えと比べると飾り気なしです。)

昭和天皇が学生時代にお乗りになったという自転車が展示されていました。

(複製品。三輪ならこけませんね。)

調理室。かなり広々としています。

(目を引くのは左隅にある頑丈そうな木製の大箱。テレビでたまに取材されている銀座の高級寿司店にもある冷蔵庫。当時は氷で冷やすしかなかったのでこのスタイル、今の銀座のお店は氷で冷やした方が乾燥せずネタの美味しさがキープできるからあえてこのスタイル、という感じか。)

謁見所(「拝謁ノ間」)。

(一気に部屋のグレードが上がります。)

右側の椅子が天皇陛下がお座りになる「玉座用肘掛椅子」。西附属邸の中でも見所のようで、お土産のクリアファイルにもなっています。

(団扇以上に使いづらそう。(笑))

この「玉座用肘掛椅子」は、高さ約1m、木部はケヤキ材に梨地漆仕上げに、金の高蒔絵で菊紋を散らし、背枠の上中央と両端には御紋章を埋め込み、裂地(きれじ)は濃紫色の西陣織。説明書きによると、沼津大空襲の際には事前に防空壕に移され戦火を逃れることができ、その後沼津市に寄贈され、修復の上展示されている、というような趣旨の説明がありました。修復と言っても結構たいへんだったでしょうね、技術もお値段も。

窓ガラスは表面が波打つように作られていて、差し込む光がゆらゆらと美しく見えるよう工夫されているそうです。

(当時のガラスを職人さんが復元したものだとか。晴れていればその美しさを実際に見ることができたのですが、この雨では、、、。)

居間(「御座所」)。

(両サイドが廊下・縁側でガラス窓、雨の今日でもとにかく明るいです。)

御座所の天井は杉板、柱は黒松、鴨居や長押などは赤松だそうです。日本の住宅建築で松を使うのは珍しいことだとか。別部屋のガラスケースで展示されていましたが、釘隠しと襖の引手は菊の御紋章が施されたもので、飾り金具は各部屋ごとにデザインが異なっています。

海側の敷地に降りることもできるようです。

(海辺からは奥駿河湾の眺めとして、北に富士山と牛臥山、伊豆半島西北端の大瀬崎が大きく張り出した雄大な景色が広がります。今日は雨なので文字通り望むべくもありませんが。)

西附属邸の邸内をぐるっと一回り見学しましたので、邸外に出て少しだけ散策します。「湯沸所」。

(火気を持ち込まないためかどうか分かりませんが、お湯はここで沸かして邸内に運んでいたそうです。邸内に浴室がありましたが、湯舟はなく、ここから運んだお湯を浴びる、かけ湯スタイルの入浴だったそうです。)

「沼津垣」という当地の代表的景観にもなっている垣根。

(「沼津周辺の浜からの潮風を防ぐために江戸時代以前から用いられてきた垣根で、景観的にも実用的にも優れており、沼津の風景を描いた浮世絵などにも描かれています。」(説明書きより。))

「大正ロマン食堂 娯洋亭」。

(明治26年に官舎として建造された木造建築を改装した、その名の通り、洋食レストランです。天丼の「伊豆家」が満員ならここで昼食を食べようと思っていました。)

ここは将棋の藤井聡太さんゆかりの地。2021年7月の「棋聖戦五番勝負」の第3局の会場がここ沼津御用邸記念公園(東附属邸学問所)で、恒例の「将棋めし」が「娯洋亭」から出されました。藤井聡太さん:「富士山キーマカリー」と「水神餅」、渡辺明さん:「オムライス」と「パンケーキ」。(結果は、渡辺明三冠の挑戦を退け藤井聡太棋聖が防衛。)

(売店の片隅に将棋めしの❝ご希望調書❞(直筆)とメニュー写真、関連グッズなどが展示されていました。)

雨が降っていなければ、海辺から奥駿河湾の絶景や本邸エリアの散策なども楽しみたかったところですが、かなり厳しい状況ですので、今日のところはこれで沼津御用邸記念公園を後にすることにします。

ここからは伊豆縦貫自動車道で伊豆半島の真ん中を南下します。月ケ瀬ICで降りて小休憩。

(そんなに大きくはありませんが、「道の駅 伊豆月ケ瀬」があります。)

ここからは国道136号線で西へ向かって山道を走り、西伊豆の海岸線、土肥温泉へ抜けて行きます。沼津御用邸記念公園から約1時間で、今回の宿、土肥温泉「ふたりとわに 縁」に到着です。

 

・・・西伊豆土肥温泉「ふたりとわに 縁」一泊旅行②〔「ふたりとわに 縁」」編〕へ続く。


小田原「江之浦リトリート凛門」一泊旅行②[完]〔「江之浦リトリート凛門」編〕

2023年08月15日 | 旅行記

小田原「江之浦リトリート凛門」。

利用している旅行サイトの口コミの高い評価(箱根・熱海・伊豆エリア第1位)から関心を持った宿ですが、実際に一泊した感想を一言で言うと、宿として明確なコンセプトを掲げ実践する中で、お客の満足感と充実感のある心地よい滞在を実現している名宿でした。小田原というアクセスの良さもあり、まさにリトリートとして常宿にしたい出会いとなりました。

(「江之浦測候所」と隣接(駐車場は別)。連泊なら中日に「江之浦測候所」を見学するために宿が予約をしてくれるなど、関係性が深いようです。)

チェックインタイムの15時よりも15分程早く到着しましたが、駐車場に車は1台だけ。「ちょっと早かったかな。」と思いながら入っていくと、既に2組のお客さんが到着していました。入館した所(ロビースペース)からの館内の景色です。

(ネットより拝借。上:入館してすぐの三和土風の所からの景色、下:館内履きに履き替えて数歩進んだ所からの景色。)

「江之浦リトリート凛門」は2021年6月、「建物から運営まで自然と共生する」という想いを掲げて開業。中心にある考え方は2つでしょうか。ひとつは「人の持つ回復や予防の力の源である免疫力を高めることに特化」、もうひとつは「地球環境へ配慮したエシカルな取り組みの実践」。恥ずかしながら事前にはこのようなコンセプトを掲げる宿とは知らず、食事処も兼ねるここで(↓)チェックインの時に聞いた程良い情報量の説明で知りました。

(私たちがチェックインのために座った席。翌朝の朝食時に写メ。横格子の奥には、眺望は利きませんが大きなテーブルのゆったりとした半個室があります。)

後先になりますが、滞在中に私たちが体験あるいは知った、当宿のコンセプトが具現化している点を書き連ねるとこんな感じです。

 ・館内にエアコンはなく、「パネルシェード」を導入。(水を循環させ建物を冷やしたり温めたりする空調システム。)
 ・鉛筆1本、館内の看板、小物トレイなど、全て地元の間伐材や廃材を使用。
 ・内装の建材には、木材、土壁(漆喰?)、珪藻土など自然素材を使用。
 ・カーボンフリーの地域電力を利用。
 ・館内用の靴下はヴァージンコットンの落ち綿(未利用繊維)100%の再生利用。(奈良県広陵町の「わたの和」プロジェクトとのコラボ。)
 ・良質な睡眠のためベッドには最新の「スリープサイエンスのマットレス」を採用。(「西川」の「&Free」の倍の厚さの特注品。)
 ・そして、温泉ミスト浴「LeFuro TOJI(ルフロ湯治)」。
 ・食事は美しいだけでなく、夕食は薬膳を意識したコース、朝食は60種類の食材を使用。

話をチェックインに戻します。座った所からの景色が抜群。

(テラスの向こうはみかん畑と相模湾の絶景。ピザ窯も興味津々。「連泊ならテラスでこの窯を使ってランチなのかな?」などと想像してワクワクします。)

テラスは広々としていて、左側はこんな感じになっています。

(窓の各面に角度が付けられているので、室内側の映り込みがほとんどなく、外の景色をそのままに堪能できます。考え抜かれた設計に感心。素晴らしいテラスですが、さすがに夏場の日中は日差しが強烈で、ここでくつろぐというわけにもいかないのが残念ですが。)

ウエルカムスイーツは地元のマンダリンオレンジ。当地は柑橘が名産ですが、9月~10月を除いて一年中、何らかの品種の柑橘が収穫できるそうです。

(逆光でマンダリンオレンジの鮮やかな色が見えませんね。ドリンクはオリジナルのハーブティー。ストローは紙製です。)

夕食の時間や大浴場・温泉ミスト浴などの説明を受けてチェックインは終了。一番驚いた情報は、当宿は全8室ですが、現在は3室しか予約を取っていないそうです。(理由は訊ねませんでしたが。) さて、部屋に案内していただきます。ロビー階は3階、客室は2階と4階。私たちは4階ワンフロアを使った「ビュースイート」です。

(3階から4階ですが、エレベーターを使わせてもらいました。(笑) 4階到着のエレベーターホールの窓からの景色。)

扉の前のスペースはシンプル。

(エアコンはありませんので、涼しさは感じませんが(むしろちょっと暑い)、問題はありません。)

部屋に入ったところ。エアコンがないのに「涼しい~。」と感じます。

(踏込からの室内の景色。広々としたワンルームスタイルです。写真フレーム外左側に洗面所・脱衣場・浴室・トイレがあります。)

部屋に入ると、その景色に思わず「おお~っ。」となります。

(大開口の窓からの景色が素晴らしい! お天気で良かったぁ~。(笑))

ベッドサイドから見た室内。大きなソファーと天然木の一枚板の大きなテーブル。

(写メには写っていませんが、左側の壁沿いにカウンターもあります。電気コンセントの口も「ここに欲しいな。」といういくつかの場所にあって、さながら自分たちの家の部屋という使い勝手の良さを感じました。)

テラスに出てみます。

(ちょうど、先程チェックインしたラウンジの真上に位置しますので、同じ絶景が広がります。真下を覗くと3階のテラスが広がります。)

浴室。当宿は温泉ではありませんが、大浴場の湯は「クラフト温泉」という天然温泉の抽出成分を豊富に含む❝温泉❞です。

(2mはあろうかという浴槽。窓の外はテラスが続いていて、湯船に浸かると相模湾の景色を見ることができます。)

シャワーヘッドが特徴的です。

(真っすぐな棒(笑)。一見使いにくそうに見えますが、縦一列20cmくらいの幅でシャワーが出ますので、広く流すことができて意外に便利。)

壁沿いに作りつけられているカウンターには、てっぺんにタッチすると点灯するスタンドとBOSEのBluetoothスピーカー。

(備え付けの本は「江之浦測候所」の杉本博司さん著「江之浦奇譚」。パラパラッと見ましたが、当地と「江之浦測候所」のことが写真をふんだんに使って書かれていて面白そうでした。連泊ならゆっくりと読んでみたい一冊です。)

部屋備え付けの当宿のあれこれを説明したバインダー(冊子)のトップページには「江之浦リトリート凛門」のコンセプトが書かれています。

(ちなみに、「凛門」は「りもん」と読みます。「皆様にとって凛門でのご滞在が新たな健康を手にする『はじまりの一日』となりますように願っております。」との結びの言葉。「凛門」の「門」はそんな門出の「門」。)

そしてこの大きな格子状のものが「パネルシェード」。

(一番暑いこの時期は7度の冷水を循環させて冷やしているそうです。触ってみると確かにキンキンに冷たいです。格子の表面は結露していますが、その気化熱も温度調整と湿度維持の役割を担っているとか。)

オーガニックコットン製の部屋着とパジャマ着の上にあるのが、ヴァージンコットンの落ち綿(未利用繊維)100%を再生利用した、オリジナルの靴下。

(結構厚手でしっかりした靴下。販売もしているそうで、オンラインショップで1500円でした。宿泊者は持ち帰りOKです。)

コーヒーメーカーは、豆を投入すれば挽きからドリップまで全自動です。

(コーヒー豆は小田原の自家焙煎コーヒー専門店「ひな珈琲」が当宿のためにブレンドしたもの。淹れてみましたが美味しかったです。)

冷蔵庫は至ってシンプル。ご当地ジュースとかは欲しかったかな。(笑)

(右はミネラルウォーター。瓶に入っている(ペットボトルを使わない)ところがいいですね。お茶は2種類。オリジナルブレンドのハーブティーとウーロン茶(だったかな)。)

部屋の探索を終え、テラスからの絶景もひとまず堪能したので、「江之浦測候所」の見学でかいた汗を流しに大浴場へ行ってみます。(何せ3組しか予約を取っていないので、ゆったりと入浴できるでしょうから。)

(大浴場は地下1階。暖簾には「LeFuro TOJI」、「根帰静」、「凛門」という文字があります。)

大浴場で普通に汗を流すイメージでしたが、実は、ここが当宿の❝ウリ❞の場所。温泉ミスト浴「LeFuro TOJI(ルフロ湯治)」です。全く事前リサーチ不足でしたが、この「ルフロ」目当てにリピートする方もいるとか。宿の方がカウンターに来てくれて、「ルフロ」の効能と入り方を丁寧に説明してくれます。

(部屋のバインダーの説明ページ。超ざっくり言うと、天然温泉から抽出した30種類超のミネラル成分(温泉成分)をミストとして充満させ全身で吸収する=温泉に浸かるよりも何倍も効率よくミネラル成分を吸収できる、ということ。)

入り方はこんな感じです。①「ルフロ着」に着替えて、②天然鉱石が敷き詰められた上に寝転んで、③約10分、ドバドバ発汗。水分摂取など休憩を挟んでまた10分。大体2、3セット繰り返し、終わった後は大浴場でさっぱりする。

(ネットより拝借。実際の室内はミストが充満していて、ほぼ視界が利きません。慣れてくると10分ではちょっと物足りなくて15分にしたりしていました。カウント用のバックライト付きのタイマーを貸してもらえます。)

ちなみに、敷き詰められている天然鉱石(薬石)は12種類。

(部屋のバインダーの説明ページより。)

インターバルの休憩には、お隣の「静養室」を使います。

(ネットより拝借。結構広くてびっくり。ルフロをやっていたのが3組中2組だけでしたので、広々と使えます。)

2セットやって大浴場へ。大浴場の湯は「クラフト温泉」という、ルフロと同じく天然温泉から抽出したミネラル成分を加えた良質な❝温泉❞。

(浸かると、確かに温泉だと感じます。気のせいかも知れませんが、「効いてるなぁ~。」といい感じ。(笑) ちなみに、本日は女性客が多いので、広い方の浴室を女性用にしていると宿の方が言っていました。男性の宿泊客は私を含めて2名で、滞在中一度もバッティングせず、独り占め状態でした。)

大浴場の脱衣場にも「パネルシェード」。

(やっぱりキンキンに冷たかった。触っていられないくらいです。)

私はサウナはやらないので「整う」という状態は分かりませんが、ひょっとしたら今のような状態なのかもしれません。「LeFuro TOJI(ルフロ湯治)」の暖簾に「根帰静」と書かれていますが、「老子」の十六章から引用した言葉だそうです。

、、、「根に帰るを静という」=(超意訳)「たまには頭であれこれ考えずに、大自然の生命に帰れ。そこには、まことに静かな理屈のない世界がある。人間は、富や栄誉や地位、主義や主張や理念などで生きているのではない。人間はひたすら自然の呼吸で生きている。」(当宿の関係者のサイトより。)

部屋に帰ってゆっくりします。当宿にはテレビはありません。普通なら、窓の外の大自然の暮れゆく空と夕刻の海の色を見ながら、ボーッとするところですが、サッカーのなでしこの試合をNHKプラスで観戦。(笑)

(なでしこジャパン、残念でした。夕暮れです。明日の朝はどこから陽が昇るのか。)

夕食は18時半から。先程の食事処兼ラウンジに行くと、「お好きな席にどうぞ。」とのことですので、格子で半個室のようになっている、一番大きなテーブルがある席にしました。

本日の献立表。

(薬膳を意識した、創作和食のコース。)

味のある位置皿(位置盆と言うべきか(笑))です。

(細いのに手にしっくりくるお箸は塗りでしょうか、美しいグラデーション。)

乾杯は「Ch. de L’Aulee(シャトー・ド・ロレ)」のスパークリングワインで。

(シャンパンを思わせる飲み口でした。後程お酒の相談をした時に分かりましたが、ワインから日本酒まで、かなりお酒には詳しい宿の方でした。)

それではコースの開始です。

■養生:「補陰養心」

とうもろこし、山梔子(さんしし)、乾姜(かんきょう)、玄米、昆布、五味子(ごみし)、山査子(さんざし)、またたび、はとむぎ

(インパクト十分。一気に惹きこまれます。)

「補陰養心」とは、夏を健やかに過ごす薬膳の考え方だそうです。体の中に熱がこもるので汗を出し水分代謝を盛んにして、心臓や胃腸の機能を高める食事を、ということ。

■淡味:※献立表では「このしろ炙り」でしたが、本日の素材の関係で「さざえ」になりました。

さざえ、あいこトマト、オクラ、下中玉葱ひしお

(「下中玉ねぎ」は小田原東部の下中地区で産する玉ねぎで、辛味がなく甘いのが特徴。それを醤(ひしお)にするって初めて聞く技です。この黄色と赤のあいこトマト、めちゃめちゃ甘い。)

■香美:焼胡麻豆腐

キッチャリー、マリーゴールド、卯の花、鼈甲餡、みたらし

(こ、これは何だ?! ドライアイス演出か?)

と思ったら、焼胡麻の煙を燻製のように充満させて仕上げているそうです。そして、宿の方がゆっくりと蓋を上げます。

(動画チャンス!(笑) 動画の1コマをスクショしました。)

キッチャリーとはアーユルヴェーダのお粥で、消化に負担をかけない、体に滋養を与える食べ物だそうです。

(焼胡麻の香ばしい煙と香りの演出も楽しい、当宿でも一番人気のある料理のひとつとのこと。確かにめちゃウマです。)

この焼胡麻豆腐の美味しさにたまらず日本酒モードへ。「飲み比べセット」を注文。3種類の日本酒のチョイスですが、まずは1セット目(笑)として、純米・純米吟醸ですっきり系でお願いしました。

登場したのはこの3種類。「琴姫」(中澤酒造、神奈川県松田町)、「天鷹」(天鷹酒造、栃木県大田原市)、「隆」(川西屋酒蔵、神奈川県山北町)。

(夏酒をイメージさせるラベルが楽しい。「なぜこの3本を選んだか。」や1本1本の特徴をしっかりと説明してくれました。素晴らしい知識と提案力だと感心。美味しい日本酒が更に美味しくなりました。)

・「琴姫」:足柄産若水で仕込んでいます。
・「天鷹」:有機米使用、燗・常温・キンキンの冷のオールラウンド。
・「隆 Tシャツラベル」:足柄産若水の仕込み、14度と軽やかな夏酒。

■嘉味:目鯛炭火焼き

蔓菜(つるな)、蓮芋、新蓮根、天然にがり、青柚子、旬野菜の雫

(お椀が素晴らしいので写メ。お箸の塗りからもう少し紅系を強くしたような美しい色と刷毛の柄。)

目鯛は今が旬。「❝金❞が付けば金目鯛か。」などとどうでもいいことを考えてしまいましたが、金目鯛に負けない美味しさでした。

(とても淡い(あわい)出汁ですが、味が薄いのではなく、余計な雑味を全て取り払った透明感のある出汁、、、うまく表現できません。(笑))

■妙味:めじ(まぐろ)、伊佐木、間八 / 自家製醤油、自家製ポン酢、本山葵、藻塩

(お刺身です。メジマグロの左隣の白いものは若い甜瓜(まくわうり)、手前のカンパチの前の緑の実はミニきゅうり(の中でも超ミニ)。甜瓜がほんのり甘くて、不思議と刺身に合います。)

そして、醤油、ポン酢は自家製。

(醤油の自家製ってすごいこだわり。すっきりした醤油で夏の刺身にぴったりでした。日本酒が進みます。(笑))

ここで献立にはない一品が飛び入り。料理長からのプレゼントです。

(玄米(だったかな)を使った細巻きでウニがトッピングされています。玄米には醤油なのか出汁なのか、上品な味が付いています。)

■佳肴:横濱牛はつ

白髪葱、芽葱、松茸

(これまた蓋付きの器で登場。)

蓋を取ると、サイコロよりも大きな牛のハツが。どんな調理を経てきたのか想像がつかない食感なのですが、美味しい!

(松茸はフライ風で。これが美味しい。献立表に書かれていませんが、一番左に自家製からすみのキューブが添えられています。)

からすみ、、、これは飲み比べセットの2セット目のスタートの合図ですね。(笑) 2セット目は、コース後半戦の料理は肉など濃くなってくると想定して、ちょっとクセのある系でお願いしました。

登場したのはこの3種類。「半蔵」(大田酒造、三重県伊賀市)、「月の井」(月の井酒造、茨城県大洗町)、「昇龍蓬莱」(大矢孝酒造、神奈川県愛川町)。

(右後ろに置かれている黒いボトルの1本は、手前の右の「昇龍蓬莱」と「どちらにしましょう?」と提案があったところ、選ばなかった1本で、甘さの強い日本酒とのこと。)

2セット目の3本もラベルも楽しい夏酒シリーズです。

・「半蔵 涼夏 金魚ラベル」:伊勢志摩サミットで「志摩観光ホテル」で各国首脳に提供された酒を造った大田酒造のもの。三重県の酒米「神の穂」と三重酵母「MK1」を使用した特別純米酒。
・「月の井」:夏限定純米酒。
・「昇龍蓬莱 生もと純吟 雄町60」:2セット目の中で一番クセあり。ガツンときて後味さっぱりではなく、ガツンときて後味も香りと雄町の主張が口の中に残ります。❝強い❞料理との相性抜群。

■滋味:烏山のひね、足柄湯葉、地野菜出汁

(献立表を見た時に「『ひね』って?鶏かな?」と思ってしまいました。)

「ひね」とは、新蕎麦に対して昨年度の蕎麦(ひね蕎麦)を言うそうです。とあるサイトによると、新蕎麦は香りも若く食べ頃になるまでに数ヶ月かかるのに対して、ひね蕎麦は新蕎麦のような若々しい香りはないが、蕎麦という穀物が本来持つ豊かな風味があり、ひね蕎麦を好んで食する蕎麦通がいるほどの旨さがある、とありました。私が鶏と勘違いしたのは、焼き鳥屋で「ひね鶏」と言えば卵を産まなくなった親鳥のことで、これはこれで美味しかったという記憶からです。(笑)

ここで献立にはない一品その2が登場。葛のような餡が張られた茶碗蒸しです。

(冷たいひね蕎麦の後の温かい茶碗蒸しで、美味しさもさることながら、胃腸が癒される感覚があります。これも薬膳の気配りでしょうか。)

■馳走:やまゆり牛、にしゆたか、白なす、サマートリュフ、醪醤油

(「やまゆり牛」は神奈川県のブランド牛。黒毛和牛の父とホルスタイン種の母の間の交雑種で、旨みと柔らかさが特徴。たっぷり出汁を含んだ白ナスのサッパリ感と、ニシユタカ(ジャガイモ)のマッシュポテトよりも粘度高めのねっとり感が肉とよく合います。)

■芳味:十六穀米御飯、留椀、香の物

まずは土鍋で炊き上がった十六穀米が披露されます。

(土鍋の手前の縁にピントが。(笑))

その後、お茶碗に盛って出されます。

(十六穀米の印象は、普通の白米と赤飯の間の白米寄りという感じで、ちょっともっちりした食感です。)

■甘美:塩麹ショコラ、はるみ、ミント、味醂、木苺

(ショコラの中に感じるほのかな塩味が甘さといいバランスになっています。それにしても「味醂(みりん)」はどのように使われているのだろう。)

一つ一つの料理にきっと深い意味と効能があると思いますが、難しいことは抜きにして、全皿楽しく美味しかったです。ごちそうさまでした。「ルフロ」でデトックスして、薬膳料理で心臓と胃腸を整える。当宿から健康をもらったような気がする一日目でした。

(夕食後、部屋のテラスからの夜景。相模湾を縁取るように灯りが続きます。)

 

翌朝。太陽は右方向の山から昇るようです。

(朝焼けが美しい。)

「ルフロ」は朝7時から入ることができるそうなので、朝食前に長めの2セットを(妻は3セット)。一番早い朝食時間、8時となりました。

(昨日はこの看板に気付きませんでした。「Dining AMETSUCHI」。「天地」(あめつち)という名前だったのですね。当宿のコンセプトがよく分かります。)

朝食も「お好きな席にどうぞ。」とのことですので、まだ座っていない席にしました。この席から見える景色。

(昨日以上にいい天気。)

目覚めのフレッシュジュースを待つ間に、ダイニングのお隣のバーカウンター的なスペースを覗いてみました。

(またしても連泊の想像をしてしまいます。「連泊ならここでゆっくり本を読むのもいいなぁ。」)

席に戻ります。フレッシュジュースは2種類。ピンクグレープフルーツとオレンジ。

(オレンジの方、激ウマでした。)

まずはサラダとヨーグルトが出されます。

(地元の農園産の野菜たち。農園名も教えてもらいましたが、これまた失念しました。(笑) ヨーグルトにはきな粉とハチミツ。)

ドレッシングが独創的で、料理長オリジナルの「昆布のドレッシング」。

(まさに昆布の味でした。(笑))

炊き立てのご飯が夕食と同じく土鍋で登場。

(夕食と同じく土鍋の縁にピントが。(笑))

このお米がただ者ではありません。「いのちの壱」という品種で、岐阜の下呂市の小さな田んぼで2000年に発見されたコシヒカリの突然変異種。ひときわ背の高い稲穂に実る米粒は、コシヒカリの1.5倍の大きさになるというから驚きです。粘り、弾力、甘さ、香り、どれも第一級の素晴らしさで、数々のコンクール・品評会で優勝・金賞を受賞しているとのことです。

その「いのちの壱」のご飯もお茶碗に盛られ、最初のセットが置かれました。

(そうです、この「凛門」と彫られた木箱の中が気になります。(笑))

木箱を開けると、、、これはテンションが上がります。

(3つの盃や小鉢、石板に盛られた数々の料理には、60種類を超える食材が使われているそうです。朝食も体のことを第一に考えられています。ちなみに、石板中央には地物のアジの干物。ちょっと見づらいですが、その横にはアジの頭のから揚げがあります。料理長曰く「魚は頭こそ食べてほしい。」とのことで、サクサクに揚がっていて、すごく美味しかったです。)

椀物ですが、汁は豚汁。

(この豚汁で新発見。妻も気付いていましたが、豚肉も含めて全ての具材が細かく切られています。これがいい、すごくいい。家で豚汁を作る時には是非やってみたい工夫です。)

豆腐は足柄産。(豆腐屋さんの名前は言っていたかなぁ、、、忘れました。)

(足柄は名水の里ですので、豆腐も(日本酒も)いいのができるのだと思います。絹ごしに出汁餡、山葵。)

木箱、豚汁、豆腐も十分主役級ですが、真の主役は卵料理。平飼いの鶏の卵の料理は、出汁巻、オムレツ、スクランブルエッグ、目玉焼き、ゆで卵から選ぶことができます。夫婦そろって「出汁巻」で即答。

(しばらくして登場した出汁巻の美しさに食べる前から美味しいと分かります。宿の方が「当宿の料理長の出汁巻は出汁がかなり多めです。5つの卵料理の中で一番のおススメです。」と教えてくれました。)

素晴らしい朝食でした。今日チェックアウトしないといけないのが名残惜しくなります。次は絶対に連泊してテラスでランチもいただこうと思ったくらいの満足感でした。

果物は梨。

(もう梨が出てくるのですね。もう8月の中旬か、、、早いものです。)

アイスコーヒー(妻はダージリンティー)を飲みながら、しばしダイニングで過ごします。

(連泊したいなぁ、、、。(笑))

チェックアウトは11時。料理長もお見送りに出てくださいました。「江之浦リトリート凛門」、素晴らしい宿でした。

(健康になって「門」を出ます。)

江之浦の地名の由来は「絵のように美しい海岸」だとか。「江之浦リトリート凛門」、必ず再訪したいと思います。できれば連泊で。(笑) お世話になりました!

さて、帰路です。お盆の渋滞とは逆方向。急ぐ理由もないので、お墓参りに寄ってきました。

予想通り渋滞に遭うこともなく帰宅。今回もいい旅でした。


小田原「江之浦リトリート凛門」一泊旅行①〔「江之浦測候所」編〕

2023年08月13日 | 旅行記

夏休みの旅行に行って来ました。「一度行ってみたい宿」はたくさんありますが、そのうちのひとつ、小田原の「江之浦リトリート凛門」です。お盆の帰省ラッシュど真ん中ですので、欲張った観光はやめて、宿にほぼ隣接している屋外美術館の「江之浦測候所」を見学することに。暑い中屋外美術館というのもいかがなものかと思いますが、せっかくの機会ですので。(笑)

で、やっぱり渋滞。(笑)

(小田原厚木道路は順調にクリアしましたが、小田原西ICを降りて西湘バイパスに乗る手前の一般道で渋滞。対向はガラガラですので、「西行きが混んでいるなら小田原西ICを通過して東からアプローチすれば良かった、、、。」と気付いても時既に遅し。(笑))

このワンポイントで渋滞しましたが、ほぼ予定通りの時間で付近まで来ることができました。「江之浦測候所」は相模湾に面した海沿いの高台にある駅「根府川駅」の近くです。

(海を望む絶景駅なので、訪れる鉄道ファンも多い駅。妻の知人の当地の出身の人曰く、「みかん畑しかない。」とのこと。日当たりのいい斜面なので適地なのですね。)

「江之浦測候所」に到着。ちなみに、完全事前予約制で、私たちは10:00~13:00の部でエントリー。

駐車場も予約制なので混んでいるかと思いましたが、車はパラパラでした。駐車場にはこんな看板が。

(「甘橘山」。なるほど、❝みかん畑❞ですね。)

駐車場でもこの絶景。

(急な斜面に建っていることが分かります。台風6号の影響もなく、快晴です。)

それでは受付へ行きましょう。さっそく出迎えてくれるのは「明月門」。

(室町時代、鎌倉の建長寺派「明月院」の正門として建てられた「明月門」。関東大震災で半壊したのち、「根津美術館」の正門として利用されていたものを受贈するかたちで解体修理し、再建されました。)

この明月門を右に見ながら、「受付」の石標のある方へ進みます。

(「江之浦測候所」が「石」もテーマにしていることが分かります。最初から圧倒されます。)

ところで、「江之浦測候所」、正式には「小田原文化財団 江之浦測候所」。この施設名で疑問点が2つ。

ひとつは、「なぜ文化財団なのか?」。サイトに設立者にして写真家・美術作家・建築家の杉本博司さんが書いています。「・・・(略)・・・江之浦に広がる広大な蜜柑畑だ。私はこの地に小田原文化財団を設立した。この地から世界に向けて、日本文化の精髄を発信しようと企てている。・・・(略)・・・」、これが答え。

もうひとつは、「測候所って、元々の施設が気象・地理関係の施設だったのか?」。こちらもサイトにヒントがあります。「・・・(略)・・・悠久の昔、古代人が意識を持ってまずしたことは、天空のうちに自身の場を確認するする作業であった。そしてそれがアートの起源でもあった。・・・(略)・・・」。難しいので、関係者の解説を引用すると、「つまり、ここは杉本氏がアートの起源に立ち戻り、自然の中に、朽ち果てた文明の遺跡を集め、人が自然・宇宙の中に対峙して、もう一度人とは何か、そしてこの先の人類はどう行くのか、考える場所としてつくられた場所だ。」という意味が込められているらしい。(解説も難しいけど。(笑))

さて、受付は「待合棟」横で行います。

(完全予約制なので見学者は多くもなく少なくもなく適度な感じ。海風が通るので暑さは幾分マシとはいえ、日傘or帽子が必携の晴天です。)

この待合棟にも見所がいくつもあります。まずはこの大テーブル。

(樹齢千年を超える屋久杉。手前の脚は高野山の末寺「大観寺」にあった石製の水鉢。)

奥の壁に掛かっている書「青天を衝け」。

(そう、2021年のNHKの大河ドラマ、渋沢栄一さんの「青天を衝け」です。)

作品名を見ると、何とこの題字を杉本博司さんが書かれたのですね。

(この大河ドラマを見ていなかったので、初めて知りました。)

「待合棟」で一休みして、暑い中ですが、見学に出発します。最初は「夏至光遥拝100メートルギャラリー」。

(その名の通り、夏至の日の出の光がこの100mギャラリーに真っすぐ差し込むそうです。写メだと分かりづらいですが、100mの長さがあります。こちら側から見るとガラス張りですが、後程反対側に回ると、一面石造りです。)

中はそれなりに空調が効いていてホッとします。

(壁面には杉本さんの代表作のひとつ「海景」シリーズが展示されています。)

「海景」シリーズを鑑賞すべきところですが、外の景色が素晴らしくて、外ばかり見ています。(笑) 「円形石舞台」が見えます。

(後程ここに降りて行きます。)

100mギャラリーの一番奥は小さな展望テラスになっていて、眺望が素晴らしい。左手方向は相模湾の絶景。

(茅ヶ崎、鎌倉、逗子、葉山、、、三浦半島が続きます。)

右手側には「冬至光遥拝隧道」という鉄の長いトンネルが視界に入ってきます。

(地中から突き出している赤茶けた物体です。その奥隣の白っぽく見える舞台は「光学硝子舞台」。こちらも後程行きます。)

ズームすると、「冬至光遥拝隧道」の上、途中でポーズをして記念撮影している人が見えます。

(この上で記念撮影するのはお約束。私たちも後程しっかりやっておきました。(笑))

眺望も楽しみましたので、100mギャラリーを戻ります。

(窓の外、右に見える、苔とコラボしている石は「小松石」の石組。ここから南に2km程の所にある「小松石丁場」から切り出した石。)

「夏至光遥拝100メートルギャラリー」を出て、階段を降りて行くと、「円形石舞台」です。

(上には100mギャラリー。そしてこの❝入口❞が先程見た鉄のトンネル「冬至光遥拝隧道」の開口部です。)

入ってみます。中間点あたりでしょうか、天井が地上に抜けている所から差し込む光で明るく輝くのは「光井戸」。

(井戸の枠となっている石は出所詳細不明ですが中世時代のもの。雨の日にはここに雨粒が落ちる様子が一滴一滴見えるそうです。)

ここから先が地中から突き出しているように見えた部分ではないでしょうか。「冬至光遥拝隧道」もその名の通り、冬至の日の出の光が真っすぐ差し込むそうです。

(床に置かれているボール大のものは麻縄で括られた石「止め石」。「ここから先は立入禁止」という、日本庭園や神社仏閣でも見られる印です。)

次は「冬至光遥拝隧道」(上部)や「光学硝子舞台」がある古代ローマ円形劇場を写した観客席へ。そこに行くためには、「円形石舞台」に戻って、大きく迂回するように進みます。

(100mギャラリーの❝反対側❞に出たところ。みかんの緑の実が生り始めている向こうに、100mギャラリーの石造りの壁が見えます。)

進んでいくと、「石造鳥居」と茶室「雨聴天」が現れます。

(「石造鳥居」は、山形県小立(おだち)地区の石鳥居の形式に準じているそうです。鳥居下の踏込石は古墳石棺蓋石。何かすごいですね。)

この茶室「雨聴天」(うちょうてん)は千利休作の「待庵」(京都府大山崎町、国宝)をベースに構想されたそうです。(見学パンフには「『待庵』の本歌取りとして構想された。」と書かれています。) 当地には、秀吉が北条攻めの際に利休に命じて作らせた茶室「天正庵」の跡地があり、この土地の❝記憶❞を茶室に取り込むため、跡地にあった錆び果てた蜜柑小屋のトタン屋根を、この茶室の屋根に再利用したそうです。「天から降る雨がトタンに響く音を聴く」(パンフより)、これがこの茶室の名の由来。春分・秋分の日の出の光が、茶室の躙り口を通って差し込むそうです。

「夏至光遥拝100メートルギャラリー」の❝先端❞部分の展望テラスの下に出てきました。

嵐の20周年ツアー「5×20」のパンフレットのロケ地で使われた場所。よって、妻は実は「江之浦測候所」は2度目。ファン、おそるべし。(笑))

この散策路は、「冬至光遥拝隧道」の下をぐるっと回り込むように続いています。ちょうど真下あたりに来ました。

(「光学硝子舞台」を下から見ると清水寺の舞台を思わせます。)

ここから見る相模湾側の景色が絶景です。

(眼下に広がるのは柑橘畑。小さく見えるお社は「甘橘山 春日社」。後程下って行ってみます。)

「根府川石丁場」から切り出した根府川石が敷かれた道(浮橋)を進みます。

(石の壁のように見えるのは「夏至光遥拝100メートルギャラリー」の石造り側の壁面。)

到着しました、古代ローマ円形劇場(写し)です。

(実際に「光学硝子舞台」で観月祭などが開催される時には観客席として使われます。)

「光学硝子舞台」。

(観客席に座ってこの舞台を見ると、水面(海面)に浮かんでいるかのように見えるそうです。暑すぎて石の上に座ろうという気が起きなかったので、未検証ですが。(笑))

「冬至光遥拝隧道」の上部でのお約束の記念撮影も終えて(笑)、「生命の樹 石彫大理石レリーフ」を冠した石のトンネルを通り抜けて、もうひとつの散策フィールド「竹林エリア」へ向かいます。

(この石のトンネルを海風が吹き抜けて、一瞬癒されます。)

要所要所に置かれている「止め石」も写メしておきました。

(風情があります。)

「竹林エリア」への道中、藤棚を通り過ぎたあたりにある石標。

(「殺生禁断 石柱」。文字通り、「この石柱を境に一切の折衝を禁ずる」という結界石。寺域に掲げられていたもの。)

「竹林エリア」方面に進みます。

(「みかん道」って何だろうと思いましたが、帰り道は「みかん道」を登ってくることになりました。)

「化石窟」という名の、みかん畑の元道具小屋。

(当時そのままの道具小屋のように見えますが、ちゃんと整備されているそうです。)

「化石窟」の中には、その名の通り、5億年前の化石の他、4000年前の青銅器、小屋に残されていた蜜柑栽培の各種道具が展示されています。

(龍神村の「落石注意」の看板はどういう意味か分かりませんが。(笑))

小屋は反対側に抜けることができますので、裏も回ってみました。

(楠の大樹の根元部分が露出していました。ここにも意味を見出し、古代遺跡の祭礼の場としての気配が満ちているとのことで、磐座(いわくら)として整え巨大な石棒が祀られていました。)

「化石窟」を出て更に下っていくと、趣きを異にするオブジェがあります。「数理模型0010/負の定曲率回転面」。

(「数学上の双曲線関数を目に見えるように模型化した。この数式では双曲線が無限点で交わる。実際に無限点までは作れないので、先端部を5ミリまでとした。(以下略)」(見学パンフより)。何のこっちゃ。(笑))

このオブジェ、めちゃめちゃ見覚えがあります。それもそのはず、勤務先近く、大手町のど真ん中に、更にサイズを大きくしたものがあります。

(大手町プレイス前に立つ、「数理模型/SUN DIAL」。高さ12m、日時計の役割も果たす。)

気になってネットで調べてみると、表参道某所にも「数理模型」シリーズがあるそうです。

(ネットより拝借。上からって、どうんなん?(笑))

「江之浦測候所」に戻りまして、「片浦稲荷大明神」。

(銘には「享保12年(1727) 武蔵国 豊嶋郡 渋谷村」とあります。写真には2体しか写っていませんが、狐は計4体だそうで、稲荷社とともに譲り受けたそうです。鳥居もセットかと思ったら、鳥居と灯籠は旧九段会館の屋上にあったもの。)

今度は信貴山の石標が出てきました。「二丁 信貴山」。

信貴山の宿坊「千手院」にあった道標だそうです。銘には「寛政12年」(1800)。どういうツテで入手するのだろう。(笑))

また何やら不思議なオブジェが登場。「数理模型0004/オンデュロイド:平均曲率が0でない定数となる回転面」。

(見学パンフにも説明がないので、何のことかさっぱり分かりません。(笑))

どうやら「竹林エリア」を一周したようです。「化石窟」の所まで戻ってきました。先程見過ごしていた、「化石窟」の前にある「被爆宝塔塔身」。

(昭和20年(1945)8月6日、広島原爆投下時、爆心地近くにあった石造宝塔の塔身部分。この上に屋根が載っていましたが、屋根は熱線などにより瞬時に破砕されたと思われます。)

これで大体見学できたかと思いますが、一箇所、先程眼下に見えた「甘橘山 春日社」に行っていません。「竹林エリア」のアップダウンでヘトヘトですが、せっかくですので気力を振り絞って(笑)歩き出します。「化石窟」から「みかん道」を上っていくと到着。

(現存する最古の春日造りの姿を残す、奈良の「円城寺」の「春日堂」を実測して、この社を作ったそうです。何と、2022年春、ここ「甘橘山」に奈良の春日大社から御霊を勧請したそうです。合掌。)

灯籠越しに「化石窟」の小屋が見えます。

(日陰で休憩です。魔法瓶に入れてきたポカリを飲んで熱中症予防。)

見上げると、「冬至光遥拝隧道」と「光学硝子舞台」が、、、「あそこまで登って戻るのかぁ。」

(「みかん道」はぐるりと周回していて、囲まれた広い斜面にはみかんの木が点在しています。)

逃げ場のない日なたの道を上りながら、大樹の木陰を見付けては休憩しつつ戻ってきました。「竹林エリア」を抜けて❝明月門エリア❞の「旧奈良屋門」まで戻ってくれば、「待合棟」まではあと少しです。

(「旧奈良屋門」。箱根の宮ノ下の名旅館「奈良屋」の別邸に至る門。平成13年(2001)の廃業に伴い、箱根町から当財団に寄贈されたそうです。大正から昭和初期の建築。門の下の巨大な踏込石は、旧笹川良一邸(大阪府箕面市)から移築。)

「待合棟」に戻ってきました。冷房の効いた部屋でクールダウンと休憩です。

(屋久杉のテーブルと大観寺の水鉢。この見学パンフ、見学中はあまりの暑さに見ようと思いませんでした。(笑) サイトやネットで事前にざっくり見所を予習しておいたのが役立ちました。今記事を書きながらじっくり読み返して、「江之浦測候所」のすごさを堪能しています。)

30分弱は休憩していたでしょうか。体力も少し回復したので、そろそろ出発します。

(最後に再度「明月門」を見て。海風を受けて、泳ぐマンタのヒレのように悠々とそよぐ門幕に、真夏の風情を感じました。)

「江之浦測候所」、見学パンフの地図ページに「2025年開館予定 新展示施設予定地」という表記がありましたので、その頃に再訪してみたいと思います。もっと涼しい季節に。(笑)

 

さて、昼食です。車で20分も走れば小田原あたりまで行くことができますが、「江之浦測候所」に隣接する「江之浦リトリート凛門」に向かって西行きの道路を戻る時に渋滞に巻き込まれるおそれがありますので、なるべく近場にしたいところです。ということで、「江之浦測候所」の❝真下❞の海沿いの国道135号線にあるそば屋に向かいます。

(海沿いの道から当店の駐車場までは坂道を上ります。駐車場より写メした景色。)

事前にリサーチしておいた「季作久」 というお店です。

(近場優先ということでここにしました。アタリかハズレか、チャレンジです。(笑))

店名を検索すると「そば季寄 季作久 神奈川県1位」と、必ず「神奈川県1位」がセットで出てきます。何が1位なのか分かりませんが(むしろ不安になります(笑))、俳優の柳沢慎吾さんが常連のようで、色紙と写真が何年分も飾られています。

(柳沢さん以外のタレントさんの色紙もありました。「そば季寄(きよせ)」という言葉を初めて知ったのですが、「季寄」とは「歳時記」というほどの意味のようです。)

少し高台に建っていますので景色はいい。カウンター席に座るとこの景色が目の前に広がります。

事前のリサーチでは鴨が自慢のようですので、こちらにしました。

(妻は天ざる系を選びました。)

そば屋なのにメニューの写真のそばがぼかしになってしまっているので再び不安になりましたが、現物登場で「おっ、ちゃんとしてる。」とホッと一安心。

(うまいそばでした。13時を回っているのにお客さんもどんどん入ってきますので、本当の人気店だったようです。(笑))

宿のチェックインは15時。「季作久」ですんなり入店できるとは思っていなかったので、少々時間が余っています。ということで、入店時から気になっていたスイーツを追加注文してゆっくりすることにします。

(「バナナマンのせっかくグルメ」で紹介されたとのことですが、急峻な斜面の根府川のどこでロケをやったのでしょうね。)

よく見ると、「小田原スイーツ わらび餅部門 第1位」とあります。またしても1位アピールですが、まぁ、夫婦ともにわらび餅は大好きですし、過度な期待もせず待っていると、「えっ!?」という姿で登場。

(意味はよく分かりませんが(笑)、「料理人の夢あげる 季作久」という木箱で登場。アイスコーヒーは水出しコーヒーでなかなか美味しかった。)

蓋を開けると、こんな感じ。

(皿も特注か。やはり意味は分かりませんが、何か書かれています。)

わらび餅、本物のわらび粉で作られた本格派でした。テレビで紹介されたとか、横浜そごうで1000食売れたとか、小田原で1位だとか、しつこいくらい言うだけのことはあります。いい具合に時間を調整することができました。

それでは本日の宿「江之浦リトリート凛門」へ向かいます。

 

・・・小田原「江之浦リトリート凛門」一泊旅行②[完]〔「江之浦リトリート凛門」編〕へ続く。


嬬恋バラギ温泉「高原のホテル ラパン」一泊旅行③[完]〔復路道中編〕

2023年07月21日 | 旅行記

嬬恋村の公式サイトを見ると、「愛妻家の聖地 嬬恋村」だったり「妻との時間をつくる旅」というキャッチコピーで推しています。ということで、キャベツ畑の脇の道路標識はこんな感じ。(笑)

昨晩「ラパン」で「キャベツのステーキ」をいただきましたが、一面に広がるキャベツ畑。

(夏キャベツがちょうど収穫期を迎えているようです。丸々とした立派なキャベツが整然と並んでいます。)

復路の観光テーマは、「『愛妻の丘』を訪ねる」と「浅間山大噴火の歴史を学ぶ」にしました。まずは「愛妻の丘」。

(「高原のホテル ラパン」から10分くらいです。)

嬬恋村は、浅間山麓の標高700m~1400mに広がる日本一の夏秋キャベツの産地。広大なキャベツ畑を走る広域農道が「キャベツロード」とも呼ばれる「つまごいパノラマライン北ルート」。「愛妻の丘」はその途中にあります。「『愛妻の丘』とはどんな所なのか?」という関心はもちろんですが、高原キャベツの広大な畑を見てみたいというのもあります。ちなみに、「愛妻の丘」では毎年9月に「キャベツ畑の中心で妻に愛を叫ぶ」(=「キャベチュー」)イベントが開催されるそうです。

キャベツロード沿いの駐車場に車を停めると、目の前は広大なキャベツ畑。

(ほんの一部を切り取った写メです。なだらかな斜面一面、果てが分からないくらいのキャベツ畑。壮観です。)

それでは「愛妻の丘」の❝丘❞に登ってみます。(といっても、バークチップで舗装された歩きやすい階段を少しだけ上るだけ。)

(エリアマップが芸術作品のようになっています。)

各種パンフが納めらているボックスもメルヘンチック。

(若いカップル向きか。(笑))

高原を風が吹き抜けて涼しいので快適です。楽々「愛妻の丘」に到着です。

(階段を上りきった所。)

❝丘❞の全景はこんな感じです。

(浅間山と麓の絶景を楽しめます。奥のちょっとした展望台が「キャベチュー」イベントの舞台ではないでしょうか。)

「愛妻家テミル原則」なるチェックリストが掲げられています。

(みなさん、セルフチェック(あるいはパートナーの採点)をお願いします。(笑))

芸術作品らしいですが、カップルでハグをする❝お立ち台❞もあります。

(この足型に立ってハグします。この日は誰もハグしていませんでしたが。(笑))

展望台にして、妻に愛を叫ぶ舞台。

(叫びませんでしたが、鐘は鳴らしておきました。(笑))

この展望台に立つと、見える景色が一段と良くなって、浅間山や田代湖を望むことができます。

(ベンチに若いカップルが座っていました。絵になりますね。)

「愛妻の丘」は人気スポットのようで、車が入れ替わり立ち代わりやってきます。不思議とみなさん笑顔でした。なかなか嬬恋村を訪れる機会はないかと思いますが、近くに来たら是非お立ち寄りを。おススメです。

さて、次は、「浅間山大噴火の歴史を学ぶ」ということで、「嬬恋郷土資料館」と「鎌原観音堂」を訪ねます。この2つは隣接していて、「鎌原観音堂」は浅間山大噴火(天明3年(1783)8月5日)から奇跡的に生き残った地元の寺で、その横に当時の大噴火の状況を伝える「嬬恋郷土資料館」が建てられています。

(「嬬恋郷土資料館」。)

まずは資料館で歴史と民俗の勉強をします。入館料は300円/人。建物に入るといきなりキャベツの出荷ダンボールが置かれていました。

(1箱10kgってかなりの重量。それだけずっしり重いいいキャベツが獲れるということでしょうね。)

浅間山大噴火の被害範囲を分かりやすく説明したジオラマや、その後被害地域を発掘した際の出土品などが展示されていますが、残念ながら館内撮影禁止。情報量豊富なリーフレットに、大災害の歴史をしっかりと後世に伝えていこうという思いを感じます。

(リーフレットを開いたところ。「天明3年浅間山大噴火」や「キャベツの歴史」、大きく開くと更に大噴火の詳細な情報が記されています。)

まずは2階で「天明3年浅間山大噴火」の資料DVD(約20分)を観て勉強。様々なことを知ることができますが、特に印象に残ったポイントです。

 ・江戸時代の書物「浅間大変覚書」によれば、大噴火によって、当時の鎌原村は一気に飲み込まれ壊滅した。
 ・土石流れは吾妻川から利根川に流れ込み、銚子にまで至った。
 ・大噴火は「鬼押出し」を形成して終息した。(現在「鬼押出し園」は観光地となっています。)
 ・当時鎌原村は人口477人、助かったのは鎌原観音堂に駆け上がった93人のみ。
 ・生き残った人々は新しく家族(「骨肉の一族」)となり、その後村を再興(被災地の再開発)し子孫へとつないだ。
 ・当時の鎌原村の生活水準は高いことが出土品から分かった。出土品が熱や水にやられていないのは、大噴火による流出物が乾燥した土石流れであったため。(出土品の状態から逆に判明した事実。)

基本情報を学んだ後は1階でジオラマや出土品を見学。出土品の陶器の完成度の高さに改めて驚きました。当時の鎌原村の生活水準は相当なものだったと思います。最後に3階の「パノラマ展望室」に上がります。

外に出ると360度ぐるっと見渡すことができます。

(標高が下がってきたのか、普通に暑さを感じるようになりました。)

さて、「嬬恋郷土資料館」で学んだところで、「鎌原観音堂」へ移動。

(観音堂への途中にキキョウが美しく咲いていました。久々にキキョウの花を見たような気がします。)

「鎌原観音堂」の「鎌原」は「かんばら」と読みます。現在も地区の名前として残っています。

(資料館でもらったパンフです。「群馬県指定 天明3年浅間やけ遺跡」とあります。)

大噴火と観音堂のことが書かれた説明板。

(先程資料館で勉強した情報がコンパクトにまとめられています。)

境内に続く石段は現在15段。実はこの朱塗りの太鼓橋の下に更に35段の石段が埋没しています。

(この太鼓橋は後に架けられたもの。)

要は大噴火による土石流れで埋まったということですが、発掘によって、その石段の途中で年配の女性親子と思われる骨が出土しました。石段を上りきれば助かったところ、間に合わず土石流れに飲み込まれた親子の骨だそうです。

(「埋没石段」とあります。)

太鼓橋の下を覗き込むと、発掘された一部の石段を見ることができます。

(まだまだこの下に続きます。土石流れの堆積は約7mに達したとか。)

祈りの気持ちでお参りさせていただきました。

(御朱印を頂戴しました。)

御朱印は書き置きだけでしたが、数種類のパンフレットと、地元の方が作っているという❝ミニ畳❞をいただきました。

(帰宅後、「Bang & Olufsen」のスピーカーの敷物にしてみました。今は玄関でカエルの陶器の置物をのせています。)

「嬬恋郷土資料館」と「鎌原観音堂」、とても勉強になりました。立ち寄りスポットとしておススメです。

これで復路の観光は終了。あとは帰路ですが、高速のSA・PAだと混雑しているかもしれないので、近場の道の駅で遅めの昼食にしました。「道の駅 八ッ場ふるさと館」。

(建築問題で二転三転したあの八ッ場ダムの「やんば」です。)

食券制のフードコートに飛び込んで、ささっとそばとカレーライスで済ませます。

(私が注文した山菜そば。なかなか美味しかったです。)

この旅で初めての道の駅ですので、ちょっと散策を。お約束の顔出し。(笑)

(妻が顔を出しています。(笑))

「ここは標高634m」とありますが、容赦ない暑さです。迫力の橋が架かっています。

(「不動大橋」と言うそうです。)

せっかくの地元の道の駅ですので、新鮮野菜の販売をチェックしてみると、ありました、名産キャベツです。

(「幻のキャベツ419」。今は「麗峰」という名があるそうですが、試作段階の品種番号でいまだに呼ばれているそうです。「なぜ幻か?」についてはNHKでも取材されたそうで、その柔らかさゆえに傷みやすく市場に出回らないから。柔らくて甘くてみずみずしくて絶品だそうです。)

「幻のキャベツ419」は売切れですので、私たちはこちら「初恋」を購入。

(お茶目なネーミングです。帰宅後、妻にロールキャベツを作ってもらいましたが、美味しかったです。)

キャベツに限らず、野菜が安い。ナス、キュウリ、モロッコいんげん、玉ねぎと、こちら都心の半額以下の枝豆も購入。

(さっそくビールのおともにいただきましたが、味が濃くてしっかりした歯応えで美味しかったです。)

いい買い物ができました。「道の駅 八ッ場ふるさと館」を出発して、帰路へ。途中「寄居PA」で休憩。

(灼熱の暑さ。ラジオではこの夏一番の猛暑だと言っていました。)

最後にやり残した❝ルーティン❞、ご当地ソフトを食べてフィニッシュです。

(480円。行楽地価格か、高い。(笑))

関越道はもちろん渋滞しましたが、帰りも疲れることなく、無事に帰宅しました。「高原のホテル ラパン」、素晴らしい宿でした。もっと近かったらなぁ、、、。(笑)


嬬恋バラギ温泉「高原のホテル ラパン」一泊旅行②〔ホテル編〕

2023年07月19日 | 旅行記

「白糸の滝」から車で30分ちょっと。嬬恋バラギ温泉「高原のホテル ラパン」に到着です。

(新緑のトンネル、いい感じに苔むした敷地の真ん中にレンガ敷きの道が通っています。昭和の時代のような懐かしい洋風の建物が見えます。)

エントランスの前にはこの噴水。

(アンティークなオブジェ。昔はよく見かけたものですが。)

いっぱいいっぱいの広角でようやくほぼ全景を撮ることができました。

(石造りを思わせる重厚なエントランス。屋根が鋭角なのはかなり雪が降るからか。)

いつからここにあるのか分かりませんが、いい具合に時を重ねてきている趣きを感じます。

洋館ではありますが、入るとすぐに室内用のスリッパに履き替えます。そして目に飛び込んでくるのがこの立派な柱と梁。

(一辺50cmというところでしょうか。存在感が素晴らしいです。)

建物は2階建て。階段は3ヶ所くらいあった気がします。ここはロビーにある階段。

(高原のホテルというくらいですので、例年ならエアコン要らずの夏だそうですが、ここ数日は日中はエアコンが必要だとか。こんなに❝暑い❞のは宿の方も経験がないとか。)

ロビーの奥、暖炉のあるラウンジでチェックインです。

(やはり冬期は結構な積雪だそうですが、ここ数年雪の量が減少しているとも宿の方が言ってました。)

1つ1つにストーリーがありそうな置物を眺めながら少々休憩。

(見ようによっては昭和のテイスト。(笑))

ウエルカムスイーツはわらび餅とお茶。

(洋館でわらび餅と緑茶。不思議と落ち着きます。)

宿の方から何点か説明を聞きます。チェックアウトはレイトプランにしたので12時。貸切風呂は4ヶ所で宿の両端の❝地下❞に2ヶ所ずつ。予約は不要で空いていればいつでも利用可。夕食時のドリンクは、ワインなどのペアリングはないけど、料理に合わせて、シャンパン(orスパークリングワイン)→白ワイン→赤ワインをグラスで提供可。(実質ペアリングですね。(笑))、、、などと一通り会話をして、部屋に案内していただきます。

(廊下に大きな❝出窓❞、その前にちょっとアンティーク調の長椅子。連泊すればここで外の緑を見ながらボーッとできます。(笑) ちなみに、鳥のさえずりがずっと聞こえています。)

私たちの部屋は2階の「月光」。

(「月光」の扉の前で振り返ったところ。)

「高原のホテル ラパン」は宿泊サイトの「一休.com」ではほぼ取れないので公式サイトから直接予約。全8室で全ての部屋に半露天風呂(バラギ温泉の源泉100%)付き。サイトで部屋の間取りをあれこれ見て「月光」にしました。

(扉は普通です。(笑))

いろいろな宿に泊まって気付いたことがあります。宿のこだわりや思いのようなものが(意外と)現れるのがルームキー。

(手掘りの木にシルバーのプレート、漆のような光沢を放つ彫り字。ちなみに、「森の月」は「別館」のこと。「本館」は「森の風」。)

入室すると横に廊下が伸びていて、右手側にはダイニングルーム。

(ここで夕食・朝食をいただきます。完全おこもりが可能です。翌日朝食後に妻がここで軽く仕事をしていました。ワーケーション!(笑))

左手側が食事以外の時間を過ごす部屋です。

(部屋に入る前にダイニングルームを振り返ります。)

そして、部屋の入口からの景色。

(「月光」の特徴なのか、「ラパン」全室の特徴なのか分かりませんが、とにかく窓が多い! これまで泊まった宿の中でも断トツの多さ。鳥のさえずりと相俟って、森の中にいる感覚になります。)

「月光」を選んだ理由のひとつがこちら、リビングのソファーが森の方を向いて配置されていること。

(公式サイトの間取り図では分からなかったのが、この大開口の窓。これは最高です。)

この大開口の窓を背にして内側を見ると、ベッドコーナーがあります。

(写真右下に少し写っているリラックスチェアはカリモク製。オットマン付きです。)

洗面所・脱衣場も広く、マッサージチェアが置かれています。

(ダブルボウルではありませんが、鏡は2セット。実はこれが機能的で便利。持参した洗面道具などを広げるスペースとなります。ありそうでなかった作りです。)

そして、マッサージチェアの前も、大開口の窓!

(妻がずっとマッサージチェアを使っていました。横にある窓を開けて、扇風機を首振りで回してマッサージされる、最高だったようです。(笑))

浴室です。

(洋(扉のガラス)と和(目隠しの障子)が自然と調和しています、不思議。)

バラギ温泉はアルカリ性単純泉(要はクセの無い温泉です)。加温はされていますが、源泉100%。

(温泉で火照ったらテラスで休憩もできます。テラスにはこの浴室からと、ダイニングルームからも出ることができます。)

浴槽は信楽焼。サイズは私が足を伸ばしてもつっかえない大型サイズ。

(写メの印象以上に大型です。)

シャワーヘッドはリファでした。(笑)

ミラブルよりもオシャレだからでしょうね、リファの方が宿には人気のようです。(笑))

テラスはミニ過ぎて全景は撮れません。(笑)

(テーブルと椅子が2つ。)

テラスからの景色は最高です。

(下に見える屋根は、貸切風呂の棟。)

ダイニングルームからテラスを見た景色。

(滞在中、浴室からテラスに出ることは何度もありましたが、ダイニングルームから出ることはなかったです。)

さて、恒例の部屋の探検もひと段落したので、貸切風呂に行ってみます。貸切風呂4ヶ所のうちの2ヶ所はフロントに鍵が置いてあれば「空き」ということで利用可、出たら鍵を返しておく、というシステム。

(「伊豆石造り 月見草の湯」と「信楽焼き 陶器風呂」。私たちは部屋の半露天風呂が信楽焼なので、伊豆石造りの方へ。)

部屋のテラスから見えた屋根の棟です。「月見草の湯」と「陶器風呂」の入口はここから。

(なんか昭和のテイストを感じる。(笑))

浴槽の材質で私が好きな2トップは、ヒノキと、この伊豆石。

(「伊豆の青石」とも言います。)

貸切風呂、かなり大きいです。

(伊豆石だらけ。これは贅沢です。)

そして、何と障子。

(湯面に樹々が映り込んでいます。浸からずにこのまま見ていたい景色です。(笑))

で、シャワーヘッドはリファではないようですが、3段階の切り替えがあり、ファインバブルモードもあります。

(ネットで調べたところ、「MYTREX」(マイトレックス)の「HIHO(ヒホウ)FINE BUBBLE」というヘッドのようです。なかなかの使い心地でした。)

「月見草の湯」を出て、ロビーをはさんで反対側にあるもう2ヶ所の貸切風呂に行ってみます。こちらの2ヶ所は、❝現地❞に行ってみて空いていれば利用可というシンプルなシステム。

建物の端から端まで歩きますので、見物がてら行きます。ロビーを通ってそこそこ進んだ所で振り返ります。

(ピアノの演奏もあるのでしょうか。)

途中にあったワインセラー。

(チェックインの時にワインリストを見せていただきましたが、お手頃なものから高級なものまであるようです。)

素敵なくつろぎスペース。

(和むというか落ち着くというか、連泊したくなるホテルです。)

すぐ近くにはマッサージルーム。

(実は私はマッサージチェアが苦手です。(笑))

「高原の談話室」もあります。

お気に入りの本を手に取って、1階でもロフトでも好きな所で存分に読書(と昼寝(笑))、いいですねぇ。

(夏も涼しいということは、「ラパン」は避暑で連泊する宿のなのかもしれません。)

残り2ヶ所の貸切風呂に到着。2つとも空いていましたので、写メだけ撮りました。まずは「懐古の湯」。

(ステンドグラスが湯面に映り込むノスタルジックな雰囲気。特徴のある形の浴槽。浸からなかったので浸かり心地は分かりません。)

お隣にある「竹馬の湯」。

(こちらは石造り(あるいは石を貼っているのか)。竹馬の名は窓(室内に作られた窓)の外に竹格子が飾られているから。)

「懐古の湯」も「竹馬の湯」も浸かりたくなる貸切風呂ですが、窓がないので、ステンドグラスと竹格子を飾った窓を造りつけているのでしょうね。「月見草の湯」と「陶器風呂」の方が窓があって、より楽しいかも。

この後は部屋に戻って部屋の信楽焼風呂で温泉を楽しみました。温泉と森の景色と鳥のさえずりに癒されて申し分のないリフレッシュタイム。18時半、夕食です。15分前にセッティングに来てくれます。

(ワクワクします。)

本日の献立です。

(嬬恋村の名産と言えば「キャベツ」。夏秋キャベツの生産量は50年?連続日本一だとか。私としては中ほどの「キャベツのステーキ」に興味津々です。)

乾杯はシャンパンで。

(シャンパンにもワインにも詳しくないですが、このシャンパン、美味しい!)

■群馬県産トウモロコシのムース

(うまい、うますぎる。もっと食べた~い。(笑))

■石川県産キントキダイのカルパッチョ 昆布出汁のジュレ

(キントキダイが美味しいのはもちろんですが、野菜がこれまた美味しい。)

甘いトマトの他に、地元産の2種類の❝変わり❞大根が入っています。「紅くるり」と「紅しぐれ」。

(ネットより拝借。断面の模様が微妙に違うので、彩りが楽しくなります。)

パンはベーカリーで焼いてもらっているそうですが、焼き立てのような状態で出てきます。とても美味しかったので、結局4種類もいただきました。

(左から、プチフール、バケット、ラムレーズンとオレンジピールのパン、最後にプチフールをリピート。(笑) 妻が食べていた米粉パンも美味しそうでした。)

■鮎のベニエ

(鮎に衣をまとわせて揚げたもの。ソースには鮎のワタを使っているようです。絶品です。)

飲み物は白ワインへ。

(すっきりドライ。料理にドンピシャです。)

■信州産アスパラガスとホタテのポワレ

(あまり出会うことのない色の皿ですが、すごく料理を引き立てます。)

添えられているキノコはフランス産の「ジロル茸」。程良い旨みと嚙みなれた(笑)食感がいいです。

(ネットより拝借。)

■キャベツのステーキ

(土鍋でオーブンで焼かれています。土鍋の蓋を取るとまだチーズベースのソースがグツグツです。)

小皿に取り分けていただきます。

(これはうまい! キャベツとチーズでオーブン調理というシンプルなようで家庭では再現できないオーラを感じます。)

美味しい料理に外を見るのも忘れていましたが、ふと外を見ると、日没の一番きれいな瞬間でした。

■石川県から届いたスズキのポワレ 白ワインソース

(スズキの下にはリゾット風になった雑穀米が敷かれています。スズキの皮目のパリッと感、身のしっとり感のバランスが絶妙です。もう一切れほしい~。(笑))

飲み物は最後の赤ワインへ。

(重くなく赤でもスッキリタイプではないでしょうか。私は好きです。)

■上州牛のステーキ

(低温熟成された上州牛。焼き加減はミディアムレアがおススメとのことで、もちろん、ミディアムレアで。べんがら色のこのお皿もいいですねぇ。)

■桃とバニラアイス

(オシャレな加湿器のような器。(笑) 桃のソースの中には桃の果肉もしっかりと入っています。)

これで夕食のコースは終了。アイスコーヒーを飲みながらクールダウンです。ごちそうさまでした。この後、いつものことですが、温泉を何度か楽しんで就寝。いい一日でした。

 

翌朝。森の向こうから太陽が昇る頃、早朝の鳥のさえずりに自然と目覚めました。

体にいいのか良くないのか分かりませんが、起き抜けの温泉を。

(温泉に浸かって、体も頭もシャキッとさせます。)

動画なら音を再生できるのですが、数種類の鳥たちが耳に心地いいさえずりを続けてくれています。

(写メでは音は分かりませんが、何となくイメージしてください。)

昨晩夕食の後に宿の方が冷蔵庫に入れてくれていたフルーツをダイニングルームでいただきます。

(朝の陽の光が心地いい。最高の朝の過ごし方です。)

そして、リビングのカリモクのリラックスチェアに座って、絵のような窓からの景色をボーッと眺めます。

(この窓、最高です。)

朝食は8時にしました。一番早い時間帯です。夕食の時と同じように15分前にセッティング。

(手前の土鍋はご飯です。)

朝食は洋食と和食を選ぶことができます。私は和食を、妻は洋食を。私の和食です。

(野菜中心の朝食ですが、満足感いっぱい。)

TKG用に生卵も出ます。ブランド卵「浅間小町」。

(黄身をお箸でつまみ上げられるそうです。)

フルーツとヨーグルト。

(さっとかけられているハチミツはアカシアの蜜。)

妻の洋食です。

(左下には大きなパンケーキが。(笑) 洋食もボリューム満点です。)

洋食の方のデザートはオシャレです。

(右手前のれんげ風の匙にはアカシアのハチミツがたっぷり。)

伊東の「ホテルふたり木もれ陽」の朝食は和食の方が断然おススメですが、「ラパン」の朝食は和食でも洋食でも、どちらもおススメです。

チェックアウトはレイトプランにしたので12時。朝食後もかなりゆっくりできます。

(このルームキー、気に入っています。)

嬬恋バラギ温泉「高原のホテル ラパン」、素晴らしい宿でした。もっと近かったら常宿確定なのですが、遠いので、、、。それでも再訪したくなる宿です。再訪する機会があれば、春か秋、高原なら肌寒さも感じる季節に連泊したいものです。

(緑のトンネルの入り口の水のオブジェ。到着時には気付きませんでした。)

最高の一泊二日でした。お世話になりました!

 

・・・嬬恋バラギ温泉「高原のホテル ラパン」一泊旅行③[完]〔復路道中編〕へ続く。


嬬恋バラギ温泉「高原のホテル ラパン」一泊旅行①〔往路道中編〕

2023年07月17日 | 旅行記

7月の三連休の土日、「嬬恋村」(つまごいむら)に行って来ました。お目当ては前々から一度泊まってみたかった「高原のホテル ラパン」です。

(ネットより拝借。)

嬬恋村は群馬県の北西部、長野県と接しています。関越道・上信越道を使います。普通に走って3時間ってところですが、❝三連休の関越❞を甘く見てはいけません、5時間以上かかりました。(覚悟はしていましたが。)(笑)

(Googleマップより。マーカーが「高原のホテル ラパン」の場所。遠い~。)

宿泊してみての感想は、「とてもいいホテルで常宿にしたいけど、遠すぎるなぁ、、、。」です。(笑) 秩父長瀞の「小さなホテル セラヴィ」も良かったですが、距離を度外視すれば「高原のホテル ラパン」の方がいいかもしれません、まぁ好みですが。

往路道中、立ち寄りスポットを数ヶ所計画していましたが、結局、昼食と観光地1ヶ所となりました。ホテル滞在が目的なので、問題はないのですが。(往路道中編がショートショートになります。(笑))

 

朝8時過ぎに家を出発。なるべく関越に乗るのを短くしたいので、圏央道経由で行きます。圏央道に乗るまでの一般道も混んでいて、「マジかぁ~。」という感じでしたが、まぁのんびり行きます。圏央道の狭山PAで休憩。

(暑さはマシですが、PAはほぼ満車。みなさんどちらへお出かけでしょうか。(笑))

碓氷軽井沢ICで降りて、「軽井沢72ゴルフ」のコース横を通過して、昼食場所に到着。長野県北佐久郡軽井沢町の「峰の茶屋」。

(「鬼押しハイウェイ」と「白糸ハイランドウェイ」の合流点近くにあります。)

混雑も覚悟していたのですが、軽井沢中心地からかなり離れているためか、時刻が13時頃だったためか、お客さんはまばらでした。

(想像以上にスッキリオシャレでいい感じ。メニューは、そば・うどん、カレー系。スイーツもありますが「混雑時は提供不可」とのこと。)

妻は天ざるそばを、私はチキンカレーを注文。

(久々にこのカレーの食器を見た気がします。(笑))

5時間近く運転してきましたが、不思議と疲れはなく、むしろ、車を降りた時に「涼しい~。」と新鮮な驚きでリフレッシュ。昼食を終えて、観光は時間的にこの1ヶ所、「峰の茶屋」からすぐ近くの「白糸の滝」へ。

(「峰の茶屋」から車で5分ほど。でも、白糸ハイランドウェイの中にあるので、500円の通行料が必要です。実質的な入場料金ですね。)

駐車場は無料。白糸の滝は駐車場から徒歩3分ってところでしょうか。歩き始めるとすぐにこの清流が横を流れています。

(風情があります。そして、更に涼しい。羽織るものが欲しいくらい。)

間もなくゴールという手前になかなかいい感じのスポットがあります。

(これは白糸の滝ではありません。(笑))

「白糸の滝」に到着です。

(そこそこ観光客がいます。)

「白糸の滝」は、高さ3m、幅70m。地下水が岩肌から湧き出したものだそうです。

(人工的なものかと思うような❝均整の取れた❞滝。)

事前にネットで写真は見ていましたが、てっきり「原尻の滝」(大分県豊後大野市)のような高さがあるものと勘違いしていました。妻にその話をすると、「そんなわけないじゃない。九州の滝はスケールが大きいから。」と言われました。ちなみに、妻が一番好きな九州の滝は「曽木の滝」(鹿児島県伊佐市)だそうです。(笑)

まさに真夏の涼感、いい滝見物となりました。さて、ちょうどいい時間です。「高原のホテル ラパン」へはここから30分ちょっと走ります。

 

・・・嬬恋バラギ温泉「高原のホテル ラパン」一泊旅行②〔ホテル編〕へ続く。


「由布院 六花」一泊旅行③[完]〔「鶴見岳山頂」など復路道中編〕

2023年05月28日 | 旅行記

「由布院 六花」を10時半にチェックアウト。記念写真を撮ってもらって出発です。まずは、昨日❝下見❞をしておいた「工房 輪葉葉」へ。話題の?❝伝説の❞招き猫を製作・販売している工房です。昨日は車も人も全くいなかったので、妻と「結構(抽選に)当たったりして(笑)」などと言っていましたが、到着するとこのにぎわい!

(交通整理員を配置する混雑ぶり。主に九州各地のナンバーが多かったですね。)

そして、人もいっぱい。

(既に夏の日差し。暑い。)

ちなみに、これがその❝伝説の❞招き猫たち。

(ネットより拝借。あまりの人気に転売ヤーもいるようで、メルカリやAmazonなどネットで10倍くらいの価格で出品されています。もちろんやってはいけない行為です。)

抽選のシステムはシンプルで分かりやすいです。

①10:40から、工房のハンコを押した、折り紙よりも2回りほど小さいメモ用紙をオジサンが配っているので、それをもらう。
②そのメモ用紙に、住所(都道府県でOK)と氏名・ふりがなを書いて、投票箱のような箱に入れる。
③11時から抽選が始まり、❝投票箱❞に別のオジサン(多分招き猫の製作者)が手を入れて1枚ずつ引いて名前を呼ぶので、呼ばれたら当たり!(メモ用紙にナンバリングを打ってくれるので、そのメモ用紙を受け取る。)
④抽選が終わったら、メモ用紙に打たれた番号の順(=優先権)に店内に入って、好きな招き猫を買う。

私たちが昨日❝下見❞で訪れた時間帯は、④も終わってお客さんがみんな帰った後だったと思われます。

11時。オジサンが「それでは抽選を始めます!」と声を張り上げると、拍手が起こります。(笑)

(抽選が始まりました。)

この日は45体の販売です。結局当たりませんでしたが、抽選って待つのが楽しいですね。何度も来ている人が多いようですが、妻と「その気持ちも分かるような気がする。」と納得。「六花」から車で5分強ですので、10時半チェックアウト→「輪葉葉」で抽選参加、ゴールデンルートかもしれません。(笑)

抽選に当たらなかったので時間に余裕があります。15分程走って、「別府ロープーウェイ」で「鶴見岳」に登ってみます。

(ここは「別府 高原駅」。標高503m。鶴見岳山頂の標高は1375mだから、標高差873mをロープーウェイの力を借りて楽に登ることになります。)

別府ロープーウェイ「高原駅」。

(「ふわっと10分空中散歩」の看板通りの乗り心地でした。)

今日ここを訪ねようと思ったのは、今が見頃の「ミヤマキリシマ」と、山頂からの絶景を楽しもうと思って。

(春夏秋冬、絶景を楽しめます。桜→ミヤマキリシマ→紅葉→霧氷。そして、夜なら別府の夜景です。)

別府ロープーウェイ、往復だと1800円(大人)と結構いい値段しますが、宿の方が教えてくれた「新しいおおいた旅割 おおいた満喫クーポン」で1人1000円を使えますので、かなりのお得感。

(事前にこのQRコードを読んでスマホにチャージ。ロープーウェイのチケット売場に置かれているQRコードにかざして支払い終了。)

ちょっとレトロ感を漂わせる(笑)ゴンドラに乗って出発!

(確か20分間隔で運行していたような。先程の高原駅の標高を示す碑の所から下りてくるゴンドラを間近に撮れます。)

空中散歩中です。(笑)

(ガラガラでもなく混雑しているわけでもなく、ちょうどいい人出。九州は本当に計画通り待つこともなく観光できて最高です。もちろん、空中散歩中は駐車場だけでなく別府湾の絶景も望むことができます。)

「山上駅」に到着です。

(見映えよりも耐久性重視です。(笑))

鶴見岳山上案内図で散策ルートを妻と相談。

(見所は、鶴見岳山頂、「鶴見山七福神めぐり」、ミヤマキリシマ群生地といったところ。七福神めぐりはしんどそうなのでパスかな。)

まずは歩き出してすぐの分岐を「展望台(別府方面)」へ。

(既にミヤマキリシマが咲いています。)

3分くらいで展望台に到着。以前一人で巡った日出(ひじ)町から、高崎山までぐるっと別府湾を一望できます。

(パノラマの絶景で入りきらず、高崎山が右にフレームアウトしてしまいました。)

続いて、山頂とミヤマキリシマ群生地方面へ進みます。

(日陰は涼しいのですが、山上と言えども日差しが強くて暑い!)

ルート上通りかかった七福神めぐりのスポットも一枚撮っておきました。(笑)

(七福神はどの神様もルートから枝分かれした細い道の先にいらっしゃいます。枝道には入らず通り過ぎる時に心の中でちょっと合掌。(笑))

頂上と群生地の分岐に来ましたが、まずは「展望台(由布岳方面)/みやまきりしま群落」方面へ進みます。

(頂上までの階段、エンドが見えません。(笑))

ここが展望台・群生地です。絶景です。

(「登ってきて良かったぁ~。」と登山者の気持ちが分かる瞬間。)

群生地の間を散策路が縫っていますので、要所要所でミヤマキリシマ&由布岳の絶景を望むことができます。

(よく見れば、ミヤマキリシマの花には微妙に色違いがあることを発見。)

ここも素晴らしいコラボ絶景。

(ミヤマキリシマの開花状況としては、この山上の群生地で7分咲きってところでしょうか。)

実は、九州の限られた地域にしか咲かないミヤマキリシマを見てみたいと思ったのはこれが最初ではなく、ちょうど昨年のこの時期、黒川温泉に行く道中の「牧ノ戸峠」で見ることができるかと期待していたところ、❝空振り❞したという経験があります。それも旅の❝振れ幅❞で楽しい思い出ですが、今回は見事な咲きっぷりを観賞できて最高でした。

(ミヤマキリシマの花はツツジの一種としては小さな小さな花。可憐です。)

さて、先程の分岐点に戻ってきました。暑いですが、山頂へ登って行きます。

途中でちょっと休憩しましたが、十数分でしょうか、登り切って山頂に到着。

(鶴見岳山頂1375m。風が涼しくて気持ちいい。)

山頂には「火男火売(ほのおほのめ)神社」の「上宮」がありました。

(お参りさせていただきました。)

「火男火売神社」は九州勤務時代の2018年9月に一人で別府散策をした時に「下宮」にお参りさせていただいたことがあります。今回上宮のことは事前には全く気付いていませんでしたが、こうやってお参りすることになったのも何かのご縁のような気もします。

しばし山頂で360度、各方面の景色を眺めていました。山頂には本格的な装備のトレッキングのグループもいましたが、こういう縦走路を歩くのでしょうかね。

(「どこが道?」という感じ。鶴見岳は別府ロープーウェイがおススメです。(笑))

山上駅付近に下りて来ました。「鶴見山上権現一の宮」という❝きれいな❞お社がありましたのでお参りを。

(青空、新緑、朱の鳥居、紺地に白抜きののぼり、絵になります。)

境内に座っているカエルの親子。

(由来がどこかに書かれていたのかもしれませんが、カエル周辺には見当たりませんでした。)

山上駅の周辺もミヤマキリシマが群生しています。

(観光客の記念撮影スポットになっていました。)

ここに立って別府湾方面を見ると、高崎山がバッチリ見えます。

(別府ロープーウェイで鶴見岳に登るか、高崎山のサル園に行くかの観光プラン選択でしたが、こっちで正解でした。(笑))

確か桜の名所でもある「志高湖」(しだかこ)が見えました。

(志高湖は標高約600mだとか。ネットによるとスワンボートもあるとか。)

さて、そろそろロープーウェイで下山しますが、売店の出入口に「七福神」の宝船が展示されているのを発見。

(「非売品」と書かれていました。)

山上の散策ではほぼスルーでしたので、ここで❝一括して❞お参りを。(笑)

(すみません、ずぼらなお参りで。(笑))

山上駅の建物の窓から、山上からの最後の絶景を。

(別府ロープーウェイで登る鶴見岳、来て良かったです。冬の霧氷の景色も見てみたいですが、極寒でしょうね。機会があれば、、、。)

時刻は13時半を回ったところ。そろそろお腹も空いてきました。2020年の夏休みに由布院の「山荘わらび野」に泊まった時にランチで立ち寄ったピッツァなどを出す「櫟の丘」に行ってみようとなりました。「櫟の丘」、以前行った時は大人気で随分と待った記憶があります。今日はどうか、、、少々なら並ぶ覚悟で行ってみると、すんなり入れました。

(14時前という時間帯だったのが良かったのかも。)

3年前なのでそこそこ記憶は残っていますが、上の写真の雰囲気は当時とちょっと変わったような気がしますが、この入口はそのままです。

座席は、絶景のテラス席と店内席がありますが、テラス席も空いているとのことで、迷わずそちらでお願いしました。

(案内された席が以前訪れた時に座った席と偶然にも同じでした。)

2020年8月に訪れた時の写真です。席から見える左側の景色はこんな感じでした。

(この開放感に感動した記憶があります。)

前方も視界が抜けていて「このテラス席、最高だね。」と妻と話していた記憶がありますが、今はこうなっています。

(テラス席の前に更にテラス席(ただし日陰なし(笑))が増築されていました。)

ちなみに、2020年8月当時の、ちょっと左寄りですが、このテラス席に座って見える景色はこんな感じでした。

(旺盛に茂る樹々の向こうに視界が抜けた由布院盆地の絶景でした。)

注文の方も、当時は店員さんを呼んで口頭で注文する、普通のやり方でしたが、今はタブレットで注文。まずはドリンク「ゆふいんサイダー」。

(1本で結構量がありますので、2本にしなくて正解。味は普通にサイダーです。(笑))

「自家製ベーコンと野菜のサラダ」。

(厚切りベーコンは完璧な塩加減、野菜は一味違う美味しさ、さりげなく脇役に回っている椎茸が立派。ボリュームもあって満足感大のサラダです。)

当店人気第2位の「マルゲリータ・ブファラ」。

(言うことなしのうまさ。ピッツァ大好きの私にはたまらない一品です。)

当店人気第3位の「北海道産ホタテとブロッコリー・からすみを和えたスパゲティ」。

(ホタテがゴロゴロ。カラスミの塩加減と旨味が全体を一段上の美味しさでまとめています。)

ちなみに、当店人気第1位は「スペアリブの石窯焼」。以前訪ねた時に食べましたが、今回はピッツァとパスタにしてスペアリブは注文せず。

(スペアリブの石窯焼。当時は5切れでしたが、今は4切れになっているようです。ステルス値上げはここでも、、、。)

約3年ぶり、再び「櫟の丘」を堪能しました。テラス席からの景色は若干変わりましたが、気持ち良さには変わりありません。

(このクラシックカーも以前はなかった。屋根まで付けて、随分と凝りましたね。(笑))

「櫟の丘」を出発して、ほぼ隣接している「道の駅ゆふいん」で最後のお土産物タイムです。

(今回の旅での由布岳も見納めです。)

大分道に乗って帰路のドライブです。途中、朝倉市(福岡県)に位置する山田SAでトイレ休憩。

最後の〆はデザートということで、ご当地ソフトを購入。

(「果実と水車の里」、果物が豊富に実る朝倉、「三連水車」のある朝倉、ご当地感いっぱいの店名。ソフトの方は抹茶やチョコ系を。美味しかったです。)

さて、帰路も順調、博多に戻ってきました。いつものようにガソリン満タン、レンタカー返却を終えて、予約しておいたお店で夕食がてら軽く一杯やります。

(荷物も多いので、博多駅筑紫口側の都ホテルの「魚蔵」へ。予約で満席になっていました。)

付き出しがミニにぎり。

(ちょうど寿司を食べたかったので良かった。)

せっかくですのでヤリイカ姿造りを。

(私たち夫婦が何度も行っている呼子の「大和」より値が張るのはご愛敬。)

イカの姿造りの次は「ごまさば」。博多名物づくしで攻めます。(笑)

(厚切りの鯖と「魚蔵」自家製のごまだれ。ごまさばは結構食べてきましたが、なかなかのレベルだと思います。私の好みですが。)

「『海と山とこっと』のふわふわ出汁巻たまご」。

(平飼いの自社養鶏場の卵だそうです。確かにうまい。)

イカの姿造りの最後は天ぷらにしてもらいました。

(天ぷら、美味しかったです。「全刺」(ぜんさし:全部刺身にしてもらうこと)もいいですが、アツアツなら天ぷらが一番かな。)

1時間ちょっとでさっと切り上げて、妻は空港、私は新幹線乗り場という、これもいつものパターン。鶴見岳の山上散策で日差しをたっぷり過ぎるくらい浴びてやや疲労感がありますが、「由布院 六花」での素晴らしい滞在と、道中の魅力あるマイナースポット、印象に残る食事など、今回の旅の充実感で心地いい疲れです。

これで今回の旅の全行程終了。しばらくは仕事関係でバタバタしそうですが、少し落ち着いたら次の旅に思いを巡らせたいと思います。