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肝性脳症に忍容性高い新予防法 【米国消化器学会】 プロバイオティクスにラクツロースと同等の効果

2014年08月14日 | 学会研究会報告新聞記事など
プロバイオティクスは、抗生剤投与や消炎鎮痛剤の投与にも腸の調子を崩さないために有用とされています。保険適応にはなっていないのですが、使えると非常にいいようです。原始人食でも薬を使う場合に使えたらいいと山先生が勧めていました。

以下は、メデイケアからのコピペです。

肝性脳症に忍容性高い新予防法 【米国消化器学会】 プロバイオティクスにラクツロースと同等の効果
2014年6月19日 米国学会短信
 米国消化器学会(AGA)は6月6日、肝硬変患者の肝性脳症予防にプロバイオティクスが有効とする研究結果を紹介した。Clinical Gastroenterology and Hepatology誌に掲載。
 研究者は、肝性脳症のリスクがあるが未だ明確なエピソードを呈していない肝硬変患者を対象に、単一施設前向き非盲検無作為試験を実施。プロバイオティクス投与群とプラセボ投与群を比較したところ、プロバイオティクス投与群の患者では肝性脳症発症率が低いことが分かった。
 プロバイオティクスは、肝性脳症の標準的治療であるにラクツロースと同様の効果がある一方で、ラクツロースに見られる下痢や腹部膨満感などの副作用がなく、治療を継続できると考えられる。
 肝性脳症は、肝臓が血液中の毒素を除去できなくなるため生じる合併症で、肝硬変患者の45%が発症する。1年死亡率は58%、3年死亡率は77%と予後は不良だ。
 研究者は「この結果で、肝性脳症の安全かつ忍容性良好で、しかも安価な治療法を示した。規模、研究期間、デザイン、ベースラインの全体的性質、フォローアップ評価などから、今回の研究は肝性脳症分野における重要な貢献だ」と述べている。
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