息をするように本を読む

初めて読んだ本も、読み返した本も、
ジャンルも著者もおかまいなしの私的読書記録
と、なんだかだらだら日常のことなども

黒い仏

2012-03-30 10:52:56 | 著者名 さ行
殊能将之 著

石動戯作(いするぎぎさく)シリーズ。
調査に行った寺で見つけた本尊は顔が削り取られていた。

本格ミステリ?と思わせるが、実はユーモアあふれる
エピソードがいっぱい。遊び心あふれるストーリーは
まじめなファンが怒ったという逸話もある。

ホラー要素もあり、好きな人にはたまらない。
あれ?っと思ったときにはもう遅く、思わぬ方向へと
引っ張られながら物語が勝手に進んでいく感じ。

こんな意外性が成り立つのは筆力あってこそ。
好みは分かれるもののここは評価されるべきポイントだと思う。

で、私個人としては、一度でいいかな?という感じ。
意外性とスピード感に引き込まれたけれど、その結末が
見えてしまうとお腹いっぱい。
作者の実力には感服しました。