石持浅海 著
片山という男が死んだ。
その3年後、命日に羽田国際環境水族館に届いたメールから
事件が始まった。
生物への執拗な攻撃。必死で守る職員たちと、それをあざ笑うかの
ような犯人。
残念ながらミステリとしてはあまり成功していない。
動機とか謎解きとかいまひとつ面白みに欠けるのだ。
それに殺人が起こっているのにもかかわらず、扱いの軽さがなんだか
非現実的。
しかし“水族館モノ”として初心者が読むならおすすめ。
なかなかわからない裏方の仕事の数々。温度や水質に心を配り、
わが子以上に細やかな配慮をするスタッフの姿にはひきつけられる。
どうしてもスタッフになりたくて、何年も空きを待っている人も出てくる。
好きで興味があって、もちろん勉強もして就いた仕事への気持ちは、
はかりしれないものなのだろうな。
そしてこの水族館、一度閉館までささやかれながら復活したという
旭山動物園のような経歴をもっている。
だからこそスタッフはここを守りたいし、スキャンダルは嫌だ。
結末は意外。わりときれいに終わるのだけれど好みは分かれる。
片山という男が死んだ。
その3年後、命日に羽田国際環境水族館に届いたメールから
事件が始まった。
生物への執拗な攻撃。必死で守る職員たちと、それをあざ笑うかの
ような犯人。
残念ながらミステリとしてはあまり成功していない。
動機とか謎解きとかいまひとつ面白みに欠けるのだ。
それに殺人が起こっているのにもかかわらず、扱いの軽さがなんだか
非現実的。
しかし“水族館モノ”として初心者が読むならおすすめ。
なかなかわからない裏方の仕事の数々。温度や水質に心を配り、
わが子以上に細やかな配慮をするスタッフの姿にはひきつけられる。
どうしてもスタッフになりたくて、何年も空きを待っている人も出てくる。
好きで興味があって、もちろん勉強もして就いた仕事への気持ちは、
はかりしれないものなのだろうな。
そしてこの水族館、一度閉館までささやかれながら復活したという
旭山動物園のような経歴をもっている。
だからこそスタッフはここを守りたいし、スキャンダルは嫌だ。
結末は意外。わりときれいに終わるのだけれど好みは分かれる。