
1980年代から大型クルーザーとして海外向けに販売してたこの手の「国産クルーザー」は、ホンダブランドの名称として以前から「シャドウ」と言うネームが使われていました。
で、その流れを汲むカタチで1997年に登場したのが、このホンダ「シャドウ400」であった訳です。またコンセプトは「クラッシック・アメリカン」と言うものでした。
そもそも1988年に同じホンダから「スティード400」が登場した事で、この手の国産アメリカン(中型クルーザー)が大きく注目を浴びるようになり、
1990年代は、カワサキ「ゼファー400」を筆頭とした、ネオクラッシック系ネイキッドと共に、しばらくの間、売れ線「2強」として扱われる事となって行きます。
これは個人的な見解ですが、特にこの「シャドウ400」と、カワサキ「バルカン400」に関しては非常に「ハーレーダビットソン」を「忠実に再現してる車両」であった気がしますね。(笑)
で、この「シャドウ400」ですが、その後の2000年には「シャドウ・スラッシャー400」や、2009年にはその2世代目となる「シャドウ・カスタム400」と言う兄弟車も登場し、
同一のコンセプトに元、そのバリエーションを増やしていく事になり、またこの「シャドウ400」自体も2008年のファイナルエディションまで生産され続けられていく事となります。
しかし、ここから残念なお話しとなって行くのですが、徐々に世の中の「事態は一変」し出し、この手の中型「国産アメリカン」は売れなくなる状況を迎える事となります。
その要因は、返り咲きリターン系のオヤジライダーの存在が大きく、彼らが圧倒的な需要としてアメリカ製「ハーレーダビットソン」に乗る様になっていく中、
この手の「国産アメリカン」の見られ方が変わっていくことになったからなんですよね。あまり良い言葉ではありませんが、いわゆる「ハーレーの偽物」と言われ出した訳です。(笑)
これ自体、思いっきり偏見が含まれてる「言われのないもの」ですが、もっと酷い事を言う人だとハーレーに乗れない「貧乏人が乗るバイク」なんて言われ方もされていく感じだったです。
ボク自身もこの時代の事はよく覚えてますし、ハッキリ!ボクより年上の「ハーレー乗り」のオヤジ連中たちが、そう言ってた事は間違いない事実だったです。
まぁ、実際かなりデザイン的にハーレーを意識されてる事は確かなので、後出しの類似バイクと見られても仕方ない部分はありますが、
なぜ?アメリカ製だと本物で、国産だと偽物と言う感覚になってしまうかは不思議でなりませんし、個人的には、もっと違う方向でこれらのオートバイを見比べて欲しい気はします。
だってそれを言ってしまうと、そもそも国産バイクのほぼ全てが、英国を中心とした「ヨーロッパ車の模倣」ですから、その考えだと全ての「国産バイクが偽物」になってしまいますからね。(笑)
まぁ、考えて見れば「国産クルーザー」の場合、最初に「ハーレーと類似してる事が人気の要因」だったのでそれとは意味が違うって事にはなってしまいますけど…。
ただ、繰り返しひつこい様ですが、後でそれが「仇」となる結果を産んでしまった事は事実としてあり、これは現在を持ってしても「長らく続いてる現象」と考えられます。
で、ひとまずこの「シャドウ400」の詳細なスペックを見てみますと、まずエンジンは「スティード400」と共通の水冷式4ストV型2気筒SOHC3バルブで、排気量が398cc、
最高出力は33psで、最大トルクが3.5kgとなっていました、またガソリンタンク容量が14リットルで、市街地での平均燃費が約25km、
なので、ガソリンを満タンにして走れる航続距離は大体350kmと言う計算になります。で、とにかく最大の特徴は「車格」で、とても400ccとは思えない大型バイクばりの大きさを誇っています。
また当時、人気を博していた時期ってのは「カスタム」する事を目的としてたライダーが多かったので、それに合わせて社外パーツが豊富に取り揃っていました。
特にホンダからなる「スティード400」とこの「シャドウ400」は多くのカスタムパーツがあった事を、ボク個人としてもよく覚えています。(笑)
ただし、それは「ハーレーダビットソン」により近づけるパーツが中心だったですけどね。
で、最後に中古市場を見てみますと、大体安いもので20万円あたりから、高いものだと80万円前後で取引されている様です。
この価格差は年式と大きく関係してる感じで、新しい車両ほど高値がついてる感じです、さて、そんなこんなとお話ししましたが、この「シャドウ400」いかがだったでしょう!(笑)
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