まさに今月(令和6年の3月)から販売開始となるトライアンフの「デイトナ660」です。遡(さかのぼ)れば、かつて2006年から2014年まで
生産されてた「デイトナ675」の後継モデルとなる車両で、久々のトライアンフから登場したフルカウル系スーパースポーツ(SS)となります。
とは言え、どちらかと言うとヤマハ「YZF-R7」の様な「コスパの高いモデル」で新車価格が1.085.000円と比較的安く、搭載されてるエンジン
はトライアンフの大型ミドル系アドベンチャーにあたる「タイガースポーツ660」のエンジンをリチューンしたもので、水冷式の4スト3気筒DOHC
4バルブ、正式な排気量が659ccで、最高出力は95ps、最大トルクが6.9kgで、車重は202kgとなっており、ホイールサイズは大型では一般的な
前後ともに17インチ(フロント120/70 ZR17 リア180/70 ZR17)です。また大きな特徴としてはリアのスイングアームが「ガル式」となってて、
フレームはスチール製のペリメーター式を採用しています。これはいわゆる「マスの中心化」を図ったもので、スリムなスタイルを可能にしてると
言えます。で、英国車としては非常に上手く設計されており、コストパフォーマンスを重視した作りの割にチープ感が薄い仕様となってるんですよね。
エンジンパワーはそこそこですが、サスペンションには日本製の「ショーワ」が搭載されており、そう言った意味では「YZF-R7」より贅沢な仕様
とも言えそうです。とにかくラインナップから久しく「スーパースポーツ(SS)」が無くなってしまい、ここまでネイキッドスポーツの「スピード
トリプル」もしくは「ストリートトリプル」に集約されてしまってたので、この「デイトナ660」の登場は待ちに待った方も多いと思われます(笑)。
しかも大型ミドルスポーツに属する、カワサキ「ZX-6R」や、ホンダ「CBR600RR」などの様な高額なものと違い100万円ちょっとで新車購入が
可能なのは嬉しいですよね。さらに言えば熟成された3気筒エンジンはどちらかと言うと4気筒に近いもので、ヤマハなら、同一の3気筒エンジンを
持つ「MT-09」もしくは「XSR900」のイメージだったりします。良いですよね(笑)。また電子制御に関してはパワーモードやABSを装備、オプ
ションでクイックシフターやUSB端子も装備する事が出来る様です。さらに液晶メーターからはタイヤの空気圧や急激なブレーキをかけた時に自動で
ハザードが点灯する仕組みが搭載されており、安全性もしっかり確保してる感じです。標準でLEDが設定されててヘッドライトは「デイトナ675」を
思わせるデザインとなっており、リアまでの流れるフォルムは最近のトライアンフによく見られる感じだったりしていますね。車体自体が中型バイク
ばりのコンパクト感を放っており、非常に乗りやすそうです。まだ販売開始されたばかりなので社外品は出て来ていませんが、排気(マフラー)の
交換やECUの書き換え、ブレーキの油圧システムを変更すれば、かなりスパルタンなマシンへと変貌する可能性が大です。もちろんツーリングでも
使う事が考慮されてて、シートは25mm低いものもオプションで選べる様になってて足つき性を高めれる設定も用意されています。さて、今日はそんな
英国の伝統あるトライアンフから新たに登場した「デイトナ660」をご紹介してみましたが、いかがだったでしょう!(笑)