仙南地域では子牛の市場価格が県平均に比べて低く,飼養管理の統一性が必要と言われています。この度,仙南子牛の市場評価向上を目指して,飼養管理を統一する「みやぎ仙南農協 子牛育成マニュアル」が作成されました。
マニュアル作成に当たり,JAみやぎ仙南を中心に,北日本くみあい飼料,全農みやぎ,県指導機関がおよそ1年に渡って現地で調査を実施し,現地の課題を整理しました。その結果,飼料給与量や群編成の方法,分娩前の母牛の栄養状態などが子牛の発育に影響を与えていることが明らかになり,具体的な内容が反映されたマニュアルとなりました。
本年1月からは,マニュアルの実証展示が始まっています。
4戸の約15頭の子牛を対象に,毎月発育と飼料の給与量を測定し,マニュアルを実践しています。その成果は本年末には子牛市場で厳しく評価されるので,それぞれのやる気にも直結しています。各生産者には発育を測定するだけでなく,発育曲線から外れそうな牛はその要因を突き詰め,その場で解決方法を探るという密度の濃い指導を実施しており,月1回の巡回は丸1日ががりです。
このマニュアルは,今後より良いものに作り替えて行くことを念頭に「Ver.1」としています。
震災で餌や水が不足した状況が続くなど外的な影響も心配されますが,このマニュアルが仙南の新たな指針となるように今後も支援を続けて参ります。


〈連絡先〉大河原農業改良普及センター 先進技術第一班
TEL:0224-53-3496 FAX:0224-53-3138