宮城の農業普及現地活動情報

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鳥獣被害対策地域リーダー育成研修会が大和町で開催されました

2017年10月26日 13時08分05秒 | 農村地域の振興に向けた取組支援

 平成29年10月5日に鳥獣被害対策の地域リーダー育成研修会が大和町で開催されました。この研修会は、国の事業を活用して、農文協が主催したもので、国、県、市町村等の担当者が30人ほど参加していました。
 内容は、農研機構西日本農業研究センターの鳥獣害対策技術グループの江口祐輔グループ長を招いて、講演会と現地での指導が行われました。講演会では、「イノシシから農作物を守る」と題して、イノシシの行動と生態を研究してきたことからわかった被害対策をていねいに説明してもらいました。その中では、①イノシシは防護柵を押し倒したり破壊したり飛び越えたりするが、まず最初の行動は「くぐり抜け」であること、②イノシシの鼻の力は雌で60kg位、雄で70kg以上の重さを持ち上げること、③忌避効果のある匂い・音・光などは、一時的に警戒するだけで、その後はイノシシは侵入しているのが現状であり、匂いなどが誘引物質として働いてしまうこともあること など研究の知見から指摘がありました。また、イノシシは色盲で赤は灰色に見えているのでレーザー光線は意味がなく、人的被害の方が心配であるとも説明がありました。
 その後、現地で防護柵等の設置状況を視察し、公園の入り口など工夫した点を褒めてもらいましたが、もうひと工夫でもっと良いものになるなどアドバイスを受けました。
 普及センターでは、講師から指導を受けた,「ステップ1:野生鳥獣の誘引物(エサ)の除去」→「ステップ2:田畑を効果的に囲う」→「ステップ3:適切な捕獲」の総合的な対策がとれるよう市町村等と連携を図ってまいります。


講師の江口グループ長  


工夫された講演入口の柵

〈連絡先〉
  宮城県仙台農業改良普及センター 地域農業班
  〒981-8505 仙台市青葉区堤通雨宮町4番17号
  TEL:022-275-8320 FAX:022-275-0296
  E-mail sdnokai@pref.miyagi.lg.jp

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