亘理山元地域は,宮城県内いちご生産量の8割を占め,東北一の産地として「仙台いちご」の名称で県内はもとより北海道,東北,京浜の各市場に出荷してきました。しかし,3月11日に発生した東日本大震災により産地の94%が壊滅的な被害を受け,380名の生産者のうち356名がいちごの出荷を断念せざるを得ない状況となりました。例年,3月から6月は気温の上昇とともにいちごの出荷が増える時期だっただけに多くの生産者が落胆しました。現在は,津波の被害を免れた,亘理町逢隈地区を中心とする生産者24名がいちごの出荷を継続しています。JAみやぎ亘理逢隈支所いちご部会長の三品良一さんは,今回の津波により水田が被害を受けましたが,いちごの施設に被害はなく出荷を継続しています。三品さんは「逢隈地区は約半数の生産者が津波の被害を受け,一時は部会全体が沈んだ雰囲気となっていたが,現在は津波の被害を受けた仲間の再建を手伝うまでになった。」「亘理山元地域の仙台いちごの復興のためには,津波の被害を免れた生産者が頑張り,産地全体を活気づける必要があると感じている。」と話されていました。
宮城県亘理農業改良普及センター
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