
平成29年2月24日にJAみどりの涌谷営農センターにおいて,涌谷町の大豆生産者や関係者等約30名を集め,平成28年産大豆栽培総合実績検討会が開催されました。
涌谷町の平成28年産大豆は142kg/10aと平年に比べて収量が低く,小粒が多いなど品質も低下しました。子実肥大期の日照不足や長雨による湿害など気象要因や連作大豆が多く,地力が低下していることが作柄低下を招いた要因であると考えられました。普及センターでは平成28年度プロジェクト課題で連作大豆へ堆肥施用実証ほで収量・品質が向上した結果を紹介し,土づくりの必要性を訴えました。さらに,東北大学大学院農学研究科の伊藤准教授が「大豆連作圃場の土壌実態と対策」と題し,大豆連作ほ場での収量低下が著しく,大豆が地力消耗作物であるという講演を行い,生産者は有機物施用の必要性を実感したようでした。意見交換では堆肥確保に関する情報を交換し合い,次年度へ向けて積極的に堆肥を施用しようとする動きが見られました。今後,牛ふん,豚ふん,バーク堆肥など特性に合った施用量や肥料効果を考慮した施肥設計などへの支援を進めていきます。
<問い合わせ先>
美里農業改良普及センター 先進農業班 TEL 0229-32-3115 FAX 0229-32-2225