平成30年3月7日に,「中山間地域活性化シンポジウム」が仙台市太白区の茂庭温泉茂庭荘で開催されました。仙台市西部の中山間地域の農業者を中心に,土地改良区や農協関係者など,25名が参加しました。
中山間地域の農業振興を考えるにあたり,地域のニーズとして,先ずは鳥獣害対策をとの声が高かったことから,滋賀県立大学客員研究員の寺本憲之先生を講師に,サルやイノシシの行動特性に基づく地域ぐるみで地域づくりにも繋がる被害対策について講義をいただきました。次に,グリーン・ツーリズムアドバイザーをされている早川美喜子氏から中山間地域の魅力について講話いただきました。早川氏は,中山間地域の魅力に惹かれ都会から蔵王町の里山に移り住み,そこでの体験など,里山の魅力を,都市に発信する活動もしています。
最後に,株式会社流通研究所の村上常務取締役から,仙台西部地区で行った営農アンケートや各種統計,独自のマーケット分析等の結果から,地域のポテンシャルについて報告がありました。大消費地である仙台に隣接し,直売所やインショップのニーズや売上げが高いこの地域で,農業を展開する優位性や可能性の高さについて説明がありました。
参加者にとっては,各々が中山間地域の活性化について可能性を創造しながら,地域の魅力を再認識するシンポジウムとなったようです。普及センターとしても,次年度以降,中山間地域における農業振興について課題化しながら地域の皆さんと中山間地域の活性化に取り組むこととしています。
〈連絡先〉
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