mitumine 夢幻庵日記

夢うつつで過ごしている日々、趣味の絵・旅行・写真・ハイキング・読書などを写真を交えて気ままに記しています。

岡崎大五 著 「添乗員奮戦記」 角川文庫 を読んだ

2007-02-19 11:28:16 | 読書

シリーズ第2作目(騒動記に次いで)だか、期待に違わず面白い。

インドでは、バックパッカー熟女隊々長として参加。隊員の一人がメキシコツアーの時さんざんに虐められた I 氏と偶然レストランで隣り合わせた。この I 氏ともう一人一緒の別の I 氏は、ツアーに参加すると必ず問題を起こす人で、二人でコンビを組んで、旅行会社もお客も添乗員も現地の人も困らせる人ということで、ブラックリストに載っているのだという。

偶々行き会ったこのレストランでも、この二人の横暴の限りの振る舞いに、ついに仕返しを決意。帰国の前夜、レストランで酔わせて誘惑、誘い出して牛糞の肥溜めに落としてしまう。この肥溜めも、このために一行で急遽造った(縦横2メートル、深さ1メートル)もの。げに、女性の恨みは怖ろしい。

イタリアのアッシジでは、涙の物語。孫の供養のため参加した山之内さん(81歳)が、階段を踏み外して骨折、離団のの危機になる。供養というのは、3年前こちらでコックの修業にきていたお孫さんの案内で観光途中、事故で亡くされたのだという。自分さえ来なかったら、こんな事にはならなかったのに、という、後悔の日々。

それを知った団員達は、車椅子を持ったり背負ったりして、アッシジの聖フランチェスコ大聖堂参拝の望みを叶えてやったのだ。

ツアーは人生の縮図。笑いと涙の一冊だ

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