議会はこの事業を認めていない (市民の声(一市民))2013-03-25 21:20:51
地方自治の根幹は二元代表、首長と議会が対立しあい、切磋琢磨しながらよりよい行政を行っていくことです。
地方自治の首長にはより独裁的な権限が与えられているため、その制御弁として、地方議会の第一の存在意義があります。
市長さんと一緒になって「あれやればいいんじゃない?これもやってみれば?」と思いつきで多額の税金(他人のお金)をつかって、実験してみることではありません。
市長答弁にありましたが、今回の事業は、たとえ、人が全く乗らなくて、すぐにその路線の見直し、廃止を行ったとしても、年間2億5千万という赤字補助金額は変わらない(大きくなる可能性もある。)そうです。
バス会社にバスを22台購入してもらう。
購入費2億5千万くらいですか。(@1100万×22台)
三木市の所有ではなく、バス会社の名義なので、バスは5年間かけて減価償却し、事業費用として、赤字になった部分を三木市が「全額」補てんします。
バス会社は、経営努力しなくても、5年待てば22台のバスを自動的に「自らの財産」とすることができます。
(もっとも、このバスは、運賃が150円均一、平均乗車人数2人、でしたか。経営努力したところで、どうにかなるようなものではありませんが。)
三木市の交渉能力の低さと言うか、どんぶり勘定の極みというか、ひどい部分がむき出しになっていると思うんですね。
減価償却費用(=購入費用)の全額を補助金により支出するという大盤振る舞いな約束を、議会の議決なしに結ぼうとしているところがまず問題ですし、そこまでするならば、バスは「三木市が購入し、三木市の所有とした上でバス会社に運行依頼する。」ような形態などを考えるべきです。
5年間で、購入経費のみならずこれにかかる経費の全額を払うのに、所有権も勝ち取れないような契約を結ぶ経営者がいるとしたら、よほどのお人よしか、計算が苦手な人なのかと思ってしまいませんか?
市長さんは、見直しして、路線廃止することになっても、「2億5千万という補助金は変わらない。(増える可能性もある。)」ということを議会で明言したんです。(何年と言う期間までは述べておられません。しかし、市長さんが、議会の場で、担当部長の答弁を修正してまで、このことを明言された、というのは、バス会社に対するすごい配慮が働いているとみるべきなんですね。)
さて、この件について、三木市の二元代表の一翼である市議会は、まだこの件に賛同していません。
当然、市議会は契約もなしに、2億5千万と言う財産を、特定の事業者に渡らせるような予算を承認するべきではありません。
すごく不透明なんですね。
市長さんが神姫バスとどんな約束をしたかは私たちに知らされていません。三木市にとって著しく不利であったとしても、私たちには外観から推測するしかなくなるんです。
5年間であれば、12億5千万が特定の事業者に渡ることになりますね。
これだけ、三木市を賑わせている話題です。
市長派の議員さんたちが何を思っておられるか、ぜひ、見解を聞かせてもらいたいと思うのは私だけではないでしょう。
嘘をついているのは誰 (市民の声)2013-03-26 21:34:35
指摘しているとおり、この事業を行うにあたっては、重大な法律上の違反があります。
三木市が議会で明言したとおり、直通バス事業が「バス事業者の自主的な運行である」と仮定します。バスを購入、運転手を雇い入れ、9路線の運行を開始する段階で、三木市とバス会社の間に契約関係が存在せず、三木市が法的な義務を負う約束も存在しないため、債務負担行為も必要がない、としましょう。
この場合、仮に来年度の直通バス事業に関する予算が成立せず、三木市が「市として」バス会社に補助金を支払う事ができなかったとしても、バス事業者は三木市に対して補助金相当部分の補償を求める事ができません。
しかし、通常、このような事業を株式会社は行うことはできません。
事業を開始する時点で、三木市側が「契約関係は存在しない。」ことを明言しています。
このことは、議会の場で明らかとなり、新聞報道でも、予算計上が見送られた事が明示されています。
現状では、バス事業者側が、「三木市において予算成立しなかった場合の補償」を求める事は難しい局面になりました。(バス事業者は、三木市側において、行政の両輪である「議会の同意」を得ていないことを容易に知る事ができ、また予算が成立しなければ補助金を受ける事が出来ない、というリスクを予見できたことになります。また、是正を求める事ができたにも関わらずその措置を怠ったことになります。)
こうなると、バス事業者は初期投資に2~4億かかり、赤字にしかならない直通バス事業を担保無しに始めたということになります。補助金交付が無かった場合、この事業による損失はバス事業者が負わなければいけない、そうなる可能性もある、ということを知りながら事業を行ったということです。
近い将来、時勢が変わり、実際に補助金交付を受けることが出来なかった場合、バス事業者側に、背任または特別背任の疑いが生じるでしょう。
バス会社側は、現時点で、三木市に対して是正措置を求める必要があります。
議会において予算を議決してもらい、(この場合も、当該年度の予算について論じるだけでは、複数年の補助金補償の根拠にはならないでしょう。)正式に契約を締結する。
これをせずに「信義則があった」などと主張する事はできません。
三木市の説明を鵜呑みにするならば、バス事業者側が「損害を被るリスク」「背任行為(または特別背任)該当となるリスクを負っている」ということになるのです。
では、バス事業者がこのようなリスクを負っていない、「契約はなくとも、三木市とバス事業者の間に実質的な同意があった。」または「紳士協定に契約と同じ効力を認められる」と仮定しましょう。
こうなるともっと性質が悪いです
地方自治法232条には、
「普通地方公共団体の支出の原因となるべき契約その他の行為(これを支出負担行為という。)は、法令又は予算の定めるところに従い、これをしなければならない。」とあります。
予算は議決されていません。厳密には法律ではない「要綱」により「支出の原因となるべき契約その他の行為(=口約束)」などを行うには、予算の議決が必要となります。
三木市側は、法律上の根拠がない事を知りながら、契約に値する行為を行った事になり、地方自治法232条違反となります。詐欺行為に値するかもしれません。
このとき、根拠がない密約であることをバス事業者側が知っていたとしたら、バス事業者は損失補償ができません。(前の事例と同じく、背任行為成立のリスクを負います。悪くすれば詐欺行為の共犯になってしまうかもしれません。)
根拠がないことをバス事業者が知らなかったとしたら、(今の状況ではもうその主張は難しいでしょうが)バス事業者は三木市またはこの行為を行った者(職員又は市長)に対して損失補償を求める事ができます。
この事例は、誰かがどこかで法律違反を犯しているか、法律違反となり、その損害を補償するリスクを取らなければ成り立ちえない話なんです。
坂東議員のところにも書きましたが、再掲します。
「これをご覧になった三木市は、予算を流用したり、専決により契約を結ぼうとするかもしれません。議会において、平成25年度予算に計上しない根拠をきっちりご説明いただきましたので、今更それをすることはできません。
地方自治法第211条2項に違反します。」
要綱でなく、条例を制定するかもしれません。
しかし、特定の事業者に、「契約がない」=「白紙委任に近い」補助金の補償をする目的で条例を制定する事が、果たして可能なのでしょうか。5年間で、十数億と言うお金がでていくことになります。
今、三木市がするべき事は、直通バスにかかる費用を全て議会及び市民に明示し、議会の予算議決を得た上で、この事業を行う事です。なぜ、それをされないのか。あえて情報を公開せず、秘密裏に物事を進めようとしてしまうのか、不思議でなりません。
重要事項追記 (市民の声(一市民)2013-03-26 22:09:10
名誉棄損などと言われると心外なので、重要事項として申し添えます。
「嘘をついているのは誰」のコメント冒頭
「指摘しているとおり、この事業を行うにあたっては、重大な法律上の違反があります。」としています。
法律には様々な解釈があり、この解釈があるから100%裁判に勝てると言うわけではありません。
この解釈は私「市民の声」が総合事情を勘案して導き出した解釈であり、異論は当然あろうことを申し添えます。
また、手続き上の瑕疵を後から治癒させることができるウルトラCがあります。市長さんが選挙に勝って、現在の方針を維持し、予算も成立させることができれば、今指摘している瑕疵は治癒するか、そもそも問題とならなくなることも考えられます。
一応、付け加えておきます。
バス会社との約束内容を明らかに (市民の声)2013-03-27 21:53:30
>草莽の民さん
法律的な難しいことよりも、まずは、直通バス事業そのものがどういうものか、市民の皆さんに知ってもらうほうが重要と思いましたので、この解説は後にしました。
すいません。
(先に、板東議員さんのところで同様の解説を入れてしまい、「後にすれば良かった」と少し後悔したもので。)
今、やろうとしていることは、
バス事業者側にも、三木市側にも、「手続き上の瑕疵があることを知らなかった(=善意無過失であった)」ことを主張できない状態をしっかり固めていくことです。
なぜそういうことをしているのかというと、
三木市側に「こういう約束がある。」ということを、きちんと議会の場で説明した上で、大事業を進めて行ってもらいたいからです。
三木市には、直通バスにかかる経費の全容(単年度経費ではなく、バスの減価償却が終わるまで、三木市がバス会社に補償しようとしている全額でないといけません。)を市民の皆さんにも分かりやすい形で提示し、本当にこれをすべきかどうかを審議できる状態を作っていきたいのです。
いつものように図柄付きで簡単な、分かりやすい資料を作ってもらいたいですね。
統合病院の負担割合が三木市:小野市で6:4になるのはおかしい、ということは前に取り上げました。三木市から、大病院(大企業)が無くなり(これはすごいことです)、経済活性効果は全て小野市が持って行ってしまうのに、そういった事情は一切考慮されず、リスク部分だけを三木市が多めにもらうことになった。統合病院の経済効果は年間(少なく見積もっても)、3~4億でしょうか。三木市は、統合病院の経営状態が改善しても6億くらいは毎年負担しなければいけません。(良くなかった場合の負担は10億くらいでしょうか。もっとあるかもしれません。これに、この直通バス経費や、受付機の経費(年間3億程度)は含まれていません。)
三木市に好きなようにさせていたら、三木市にとってどんなに不利な約束を勝手にされてしまっていても、後になってからでないと分からないのです。また、それが外観上有効となってしまえば、後から取り消すこともできず、契約が有効な期間、数年または数10年に渡って、数十億~数百億の「出さなくても良かったお金」を払い続けないといけなくなる、しかも、これら一連の事業のお金は「他者にあげてしまうお金」なんです。
こういった契約が正しいかどうか、まずは審議の場にあげてください、精査させてください、という私たちからのお願いです。