友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

選択はいくつもあったのに、選んだのは自分である

2020年07月11日 17時57分59秒 | Weblog

 何かを操作してしまったのか、インターネット検索が、Yohoo!JAPANからMicrosoft Edgeに変わってしまい、戸惑っている。慣れていないことをするには手間がかかる。メール機能も以前は簡単に写真を添付できたのに、どういう訳か送れない。もっと真剣にチャレンジしてみれば、打開できるかもしれないが、すぐに諦めてしまう。

 『女帝 小池百合子』はすぐ読めた。言葉が易しく、読めない漢字はなかった。小説を読むようにぐんぐんと引き込まれた。小説家の林真理子さんが、「これは文学です」と評価する気持ちが分かる。著者の石井妙子さんは1969年生まれだから、長女より1つ年上の若いノンフィクション作家である。

 石井さんの略歴を見ると、女性の一代に関心が強いようだ。初めは毎日新聞で囲碁の観戦記を書いていたが、伝説的な銀座ママの生涯を5年をかけて綿密に取材した『おそめ』で、大宅壮一ノンフィクション賞の最終候補となった。『原節子の真実』では新潮ドキュメント賞を受賞している。

 人の生き様は、当然だが様々だ。けれど、生き方にはそれぞれ原点があり、育っていく過程で加えられるものがある。運命は神様が握っているとしても、「人生で何を選ぶか、常に自分で決めなくてはならない」。流されて生きてきたように思うが、選択は幾つもあったのに、選んだのは自分である。

 小池百合子さんのこれまではすさまじい。けれど著者も見ているように、小池さん自身は何も考えていないのかも知れない。「彼女は宿命に抗った。そのためには『物語』が必要だったのだろう」「『物語』がなければ、今の社会的地位を手にすることはできず、平凡な女の一生を歩んでいたであろうか。だが、彼女は平凡な人生を歩めるような環境が、与えられていなかったこともまた、事実である」(426ページ)


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