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政権交代のための政党ではダメだ

2009年05月12日 19時16分50秒 | Weblog
 民主党の小沢代表がやっと辞任を表明した。13日に麻生首相との党首討論が予定されていたから、その前に辞任するだろうと憶測されていたが、やはりそのとおりになった。小沢さんは西松建設の問題について、「法にのっとりきちんとやっているので何の問題もない」と言い、この時期に検察が動くのは「きわめて政治的だ」と批判していたが、結局最後まで政治献金について何も説明しなかった。

 小沢さんが口にするのは「政権交代」だけだ。なぜ「政権交代」なのか?自民党政権を腐敗していると断定するが、どこがどのように腐敗しているのか、その原因がどこにあり、根絶するためにどうするのか、全く何も語っていない。小泉さんと同じスタイルで、スローガンを述べているだけだ。小泉さんはその物言いがさわやかで情熱的であったから、多くの国民が何かをやってくれると期待してしまった。けれども、小沢さんの語りにはそのような説得力がない。

 麻生首相が失言もせずにじっとしていただけで内閣の支持率は5%も上がった。小沢さんに政治資金規正法の問題が生まれただけで、民主党の支持率はガタンと下がった。小沢さんが「やましいことはなにもない」と百万回繰り返しても、そんな法律上の問題ではないことくらい国民はわかっているから、「民主党も結局、自民党と同じか」と感じている。実際に、民主党は自民党とどれほどの差があるのか。だから小沢さんは、差がないから民主党に政権を渡しても問題ないはずだと考えているのかもしれないが。

 国民はそれほど馬鹿ではないことに気付いて欲しいと思う。小沢さんは官憲による圧力に屈しないために「代表の座から降りない」と言い続けてきた。検察の動きは「きわめて政治的だ」と国民の多くも感じている。次の衆議院選挙で政権交代が生まれるかもしれない、そのぎりぎりのところに来ているのだから当然だろう。けれども、じゃあ国民はどういう政治を望んでいるのか、確かに自民党政権に終止符を打つべきだと感じているとしても、自民党政権に代わる政権はどうあるべきだと考えているのだろう。

 残念ながら小沢民主の政権では、自民党政権と何も変わるところがないだろう。小沢さんは田中角栄さんの下で、どうすることで権力の座を勝ち取るかを学んだが、どのようにすれば理想的な国家に近づけることが出来るかを見落としてきた。政治の腐敗がどこに生まれるのかを、官僚政治の打破に置き換え目的にしてしまった。小沢さんが代表の座を降りることで、民主党は支持率の低下を抑えたいのだが決してそうはいかないだろう。民主党がもっと国民と討論する機会を増やし、国民の気持ちを受け止める体質に自ら変えていくことが必要だと思う。

 政権交代のための政党ではなく、この政党だから政権交代が必要なのだとならなくてはダメだ。

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