友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

スマホが使えない世代の悩み

2015年09月06日 18時01分41秒 | Weblog

 天気予報は雨だったが、午前7時半では降っていなかった。先輩は迷っているだろうと思って電話をすると、「やりましょう」と言う。「午前中は降らないから、降ってくるまでやりましょう」と。延び延びになっていたからできることならやりたかったけど、雨降りが確実なのにやるのかとちょっと驚いた。しかし、やめればまた日延べしてしまう。雨が降るのが遅くなりますようにと祈る気持ちで現場へ向かった。

 道具を用意し、井戸掘りを始める。わずか40センチばかり掘れたところで雨が降ってきた。雲を眺めると本格的な降りになりそうだ。思い切って中断し、来週まで天候の回復を待つことにする。「ちょっと早く降ってきてしまったなあー」と、先輩は悔しがる。「雨が降ってくるというのに、こないと言い切るのは東条英機と同じだ。情勢の読みが出来ない陸軍のおかげで日本はひどい目にあった」と、先輩同士が揶揄し合っている。

 そのもうひとりの先輩が「これからの子どもはどうなっていくのかねえ」と呟く。今の学生は辞書の代わりにスマホで調べてしまう。ちょっと分からない言葉が出てくれば、どんな風に使うのかの例まで、スマホで調べてしまう。「要するに、考えたりしなくても、スマホさえあれば答えが出てくる。だったら何も覚える必要はないし、試験の解答もスマホがあればいいことになる。勉強もなんのためにやるのかねえー」と訝しがる。

 確かに20歳の女子大生の孫娘も何でもすぐスマホで調べて教えてくれる。ケイタイは持っているけどメールも出来ない先輩が、「うちの2歳半の子も私よりもケイタイの操作が出来る」と言う。私たちは器具がどのように発展進化してきたかを知っている。けれど、今の人たちは生まれた時からそれを利用している。「全く思考の仕方が変わるんじゃーないだろうか」と、先輩は危惧するがきっとそうなっていくだろう。

 領土を守るのは何のためだろう。命とか財産とか、〝もの“を守るためだが、ものという意識は私たちの時代までで、孫たちの時代は物欲など無くなってしまうのかも知れない。「スマホで答えがすぐ出るから、あの子たちは想像力がなくなる」と先輩たちは心配するけれど、逆につまらない想像で戦争することはなくなるのかも知れない。いずれにしてもまだズーッと先のことだ。

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