友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

国は自国を優先し、企業は利益を優先する

2021年06月18日 17時25分28秒 | Weblog

 朝日新聞に昨日と今日、興味のある記事が続いた。『オピニオン&フォーラム』は、1ページ8段を使ってインタビュー記事を載せている。昨日は政治学者の宇野重規さんで、タイトルは「民主主義を信じる?」だった。今日は経済学者のブランコ・ミラノビッチさんで、タイトルは「二つの資本主義の行方」とあった。

 「経済に凝っている」と言う友だちとの縁つながりで目を通した。ブランコさんは1953年生まれで、ユーゴスラビアで育ち、世界銀行を経てニューヨーク市立大学のシニアスカラーとある。東西冷戦とソ連・東欧の崩壊を目にしてきたはずだ。ブランコさんは「世界を覆っているのは米国と中国の二つの資本主義」だと語る。

 それはもう、誰でも知っている。世界に共産主義国家は存在しない。共産党が政権を握っている国はあるが、経済活動は資本主義で、共産主義が目指した「平等な社会」は実現されなかった。資本はより多くの利潤を求める。「バイデン氏は民主と専制という価値観の対立に見せようとしているが、米中の本質的価値観は同じ」と説く。

 グローバル化は先進国と後進国の格差を縮小させたが、それぞれの国内では中間層の没落をもたらした。「資本主義は格差を広げる構造をはらんでいる」と指摘し、「かつては資本家と労働者の二つの階級に大別できたが、現代は資産を持ち、高い労働所得も得る新たな階級が台頭している。エリート層と非エリート層で格差が拡大している」と言う。

 国は自国優先し、企業は利益を優先する。やっぱり資本主義は行き尽くところまで行く運命なのだろう。「経済に凝っている」と言う友だちは今、何を考えているのだろう。


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