佐藤 愛子

奥方が面白いっていう本を見せてもらう。

佐藤愛子著「90歳　何がめでたい」。
その中から。


★「テレビの魔力」
　橋下×羽鳥の新番組が＜日本の未来を真剣に考えてトークを交わす＞という触れ込みで始まる。
　橋下はバラエティー番組に出演していた若手の弁護士。大阪府知事・大阪市長で行政の見直しで名を挙げていた。
番組は7人の論客が＜今の日本のおかしいと思う事＞で論戦を交わす。
話題は、ピアスやらバスタオルの洗濯の回数とか・・・

数日後の週刊誌：橋下徹は賞味期限切れ？　ゴールデンウイーク特番が視聴率 9％

※視聴率は　構成作家？プロデューサー？ディレクター？の腕次第か？
番組の失敗は、構成者が視聴者をなめていたからだ。
自分たちのいい加減な構成力を反省すべきでないか。


★「来るか？日本総アホ時代」：佐藤さん、タクシーの中で
　佐藤：スマホって何ですかね？
　運ちゃん：いや、実は私もわからないんです。
小学生の孫がやってるけど、そいつが生意気にも色々と知ってやがって。
こっちが返事できないでいると、＜じぃちゃん、そんな事も知らないでよく生きてこられたね＞だなんて、偉そうに言いやがるんですよ。
スマホ1台で、電話・カメラ・計算機・時計の役目までこなし、時刻表とか天気予報、ビデオだって出来るんだとか。
　佐藤：そんなものが行き渡ると、人間はみなバカになるわ。
調べたり、考えたり、記憶したり、努力をしなくても、すぐ答えが出てくるんだもの。

※「文明の進歩」は我々の暮らしを豊かにしたかもしれないが、それと引き換えに、かって我々の中にあった謙虚さや感謝や我慢などの精神力を磨滅させていないか。