一行に梅雨入りの宣言がされない今年の京都。「もう台風も来ちゃったのに~」と、毎年、予測がつかない天候です。
そんなある日、ミモロは、「東福寺」に出かけました。
紅葉の時期、鮮やかな赤に埋め尽くされる境内は、今、みずみずしい緑の衣をまとったよう。
観光客もまばらな境内。のんびりとその景色を眺めることができます。
さて、この日、ミモロが向かったのは、塔頭のひとつ「天得院」です。
南北朝時代に創建され、東福寺五塔頭のひとつとして隆盛を極めます。その後、一時衰退したものの、慶長19年(1614)に東福寺第227世文英清韓長老が住持となります。豊臣秀吉・秀頼の五山の学僧として寵遇され、秀頼の依頼で「方広寺」の鐘銘にかかれる文章を選んだ人でもあります。
それが豊臣家の運命を変えることになるとは・・・。そうその文には、「国家安康、君臣豊楽」の文字がありました。徳川家康を呪うものと、言いがかりをつけられ、それにより、「天得院」は取り壊されてしまいます。
現在のお堂は、天明9年(1789)に再建され、明治になり、塔頭の本成寺と合併し、現在に至ります。
このお寺は、今、特別公開され、多くの人々が訪れています。その目的は、お庭に咲く、桔梗です。
「お茶も楽しめるんだ~」
「桔梗の寺」と言われ、お寺の紋も桔梗。拝観料500円を納めると、交通安全のステッカーがいただけました。
お寺のグッズも桔梗の模様。
「こっちは売り物じゃないみたい」
ミモロが興味を持ったのは、フクロウの蚊取り線香入れでした。
さぁ、お庭を拝見しましょう。
「わ~桔梗がいっぱい~」とその美しさに見惚れるミモロ。
なんでも桃山時代の作庭と言われる枯山水庭園で、一面に苔でおおわれ、その中に、紫や白の桔梗がすっくと立って麗容な花を咲かせています。
緑したたる中に咲く桔梗。「昔から、桔梗のお花あったのかな~?」とミモロ。
京都の歴史ある神社仏閣の庭園は、長い歳月の中で、その形や姿は、自ずと変化してゆきます。
小堀遠州作と言われる庭も多いのですが、もちろん、今、見られる庭は、その基礎を踏まえながら、植えられる木や草花は、違っています。京都の多くの歴史的建造物は、火災に見舞われ、焼失し、庭もその被害を受けて、かなり荒れてしまったと思われます。さらに太平洋戦争の戦時中は、お寺でも、食料確保のために、庭をつぶして、芋畑などにしたという話も。
現在、目にする美しい庭は、戦後、多くの人の努力によって、美しく整えられたものと言えます。
「誰が整えてもいいの~。だって美しいんだもの~」とミモロ。
縁側に座って、しばし、涼をとりながら、涼やかな桔梗を眺めます。
訪れる人がカメラを構えるのは、この窓。
桔梗が見える景色です。
「あ、ここにも桔梗の花がある~」と手水場にもさりげなく。
ミモロ、しっかりお水飲んで~。「うん」ゴクゴク。
夏の京都の散策には、水分補給は必須。
さぁ、そろそろ戻りましょう。「は~い」強い陽射しが注ぐ中、ミモロは、汗ばみながらも、散策を楽しみます。
ミモロ、お帽子かぶらなくちゃ~「あ、そうだった~」
日傘や帽子も忘れずに・・・
*「天得院」の特別公開などに関しては、ホームページで
ブログを見たら 金魚をクリックしてね ミモロより
人気ブログランキング
の
ミモロへのお問い合わせ・ご要望は、mimoro@piano.ocn.ne.jpまで
塔頭は拝観していて一安心しました!