平安神宮や京都市美術館などがある岡崎エリアに位置する「京都市動物園」。
そこに昨年12月に、日本では初の両親共に日本生まれのゴリラの赤ちゃんが誕生しました。
その名は、ゲンタロウ。男の子です。
「きっとゴリラの赤ちゃん、かわいいよー」と、ミモロは、ゲンタロウに会うのを楽しみに、夏のある日、動物園へと出かけました。
ゲンタロウに会えるのは、「類人猿舎」。毎日11:00~12:00が、一般に公開されている時間です。飼育員さんに抱っこされて登場したゲンタロウは、まるで人間の赤ちゃんのよう。
ミモロは、飼育員さんと遊ぶゲンタロウをガラス越しに見つめます。
「もっと近くに来てくれるといいのに…」と思って、ジッと熱い視線をゲンタロウに送ります。
すると、ミモロにゲンタロウが気づきました。
ゆっくりとミモロの方に近づいてきます。
「こんにちは・・・」ミモロは、ゲンタロウにご挨拶。もちろんガラス越しですから、声は聞こえません。
すると、ゲンタロウは、指を差し出して、ミモロに触ろうと…。
「初めまして…」と言っているみたいにミモロに顔を近づけます。
「わーそんなに近くで見つめられると、照れちゃう…」とミモロ。
「君、かわいいねぇーなんて名前?」
ミモロに触りたくてたまらない様子のゲンタロウです。指で何度も、ミモロの顔のあたりをガラス越しに撫でています。積極的な彼にミモロは、ちょっと緊張気味。顔が引きつっています。
そんな2人?の様子を見て、周囲の見物人からは「カワイイー」との声が上がります。
黒い顔のゲンタロウ。丸い瞳がキラキラと輝いています。長い睫もチャーミング。その瞳で見つめられると、ドッキッとしてしまいます。
ミモロが気に入ったゲンタロウですが、2人の間には、厚いガラスが…。
もっと遊びたいのに…何度も顔や指をミモロに近づけますが、その思いは、叶えられません。
次第にフラストレーションが高まって行きます。
口を開けて、かみつこうとしますが、それも叶いません。
「残念だけど…これ以上は、近づけないの…一緒に遊べなくて…ごめんねー」と、ちょっとおねえさんのミモロは、ジッと彼を見つめるしかありません。
「ダメだー。一緒に遊べない・・・・」思いが十分に伝えられないゲンタロウは、ミモロと遊ぶのを諦めたよう…うなだれながら、飼育員さんの元へと戻りました。
「また、会いに来るね・・・」とミモロは、ゲンタロウの後姿を見送りました。
やがて、12時に。ゲンタロウは、飼育員さんに再び抱っこされて、ミモロや見物人の前から姿を消し、奥へと入って行きました。
「類人猿舎」から出たミモロは、動物園の中心部にある売店へ。
そこには、動物を象ったクッキーやパンが並んでいます。
「あ、ゴリラのパンがあるーこれ、ゲンタロウちゃんに似てるー」かわいいゴリラの顔のパンです。
ミモロは、ゴリアのパンを買って、ベンチでひと休み。
「お腹空いちゃったー。かわいいゴリラの赤ちゃんだったねー」そういうと、ゴリラのパンをパクリ。
パンの中には、バナナ味のクリームが入っています。
ゴリラの赤ちゃん、ゲンタロウとの素敵な出会いを思いつつ、ゴリラパンを味わうミモロ。
バナナクリームの甘い味が、ちょっと仄かな甘い思い出と共に、口いっぱいに広がって行きました。
*「京都市動物園」で、ゴリラの赤ちゃんゲンタロウに会えるのは、1日1回。11:00~12:00の1時間です。ぜひ、その時間に「類人猿舎」へ。都合により、会えない時もあるそうです。
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