ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

「葵祭」の前に行われる神事「御蔭祭」。下鴨神社の糺の森に響く楽の音。神々しさもいっそう。

2012-05-14 | 京都
5月15日は、京都の三大祭「葵祭」が行われる日。京都でのすべての神事は、その日だけのものではなく、前後にさまざまな大切な神事が行われます。

下鴨神社で5月12日に執り行われた「御蔭祭」も、「葵祭」のための重要な神事です。

このところ、とても涼しい日が続く京都。この日も、気温は20度ほど、上着が欲しい涼しさです。

「御蔭祭」は、比叡山麓にある御蔭神社から、荒御霊をお迎えして、「葵祭」を見守っていただくもの。
御霊を御迎えに上る行列は、日本最古の神幸列と言われています。

下鴨神社から、朝、出発した行列は、お昼に御蔭神社に到着し、御霊を神馬にお乗りいただき、下鴨神社へとお連れします。

午後4時ごろ、神幸列は、下鴨神社の一の鳥居から、糺の森を進み、中ほどにある「切芝」という古代の祭場で、舞楽の「東游(あずまあそび)」を奉納します。

それを見ようと、糺の森には、大勢の人たちが詰めかけました。毎度のことながら、ギリギリに到着したミモロ。「わーなんにも見えないよー」と。出遅れをちょっと後悔。
でも、体の小さなミモロは、なぜがいつも気づくと最前列に。「もうすぐ行列が到着するかな?」と列から身を乗り出して、舞楽が行われる「切芝」方向を見つめます。

やがて、神幸列がしずしずと糺の森を進んできました。

御蔭神社からお出ましになった荒御霊は、神馬の背に揺られご到着。中ほどの「切芝」の社の中で、しばしご休息。

その折、荒御霊のお姿を目にするなど、畏れ多いことなので、神馬ごと中にお入り頂き、前には幕をお下げします。ですから、幕の間から、神馬の顔だけが外に。その前で、舞楽が披露される「東游」が行われます。


幕から顔を出した神馬は、目の前でヒラヒラと狩衣姿の人が舞う様子に、ちょっと初めはビックリした感じ。
葵の文様が付いた白の狩衣は、袖の部分に朱色の布が使われて、緑の森の中で、いっそう清々しく感じられます。
「糺の森って、パワースポットとして有名だけど、今日のように、澄んだ空気の中で、琴の音が響き、舞が舞われ、なによりすぐ近くに荒御霊さまがおいでになるなんて、これ以上のパワーが頂けることってないじゃないの?」とミモロ。「なんかいい気があふれてる気がする…」と目をつぶり、深呼吸を。

「東游」を終えた一行は、列を整え、いよいよ目的地、下鴨神社の本殿へと向かいます。

「あ、荒御霊さまをお乗せした神馬だー」
すぐ近くをお通りになる荒御霊さまに、思わず手を合わせ、頭を垂れるミモロです。

約150人ほどの神幸列は、しずしずと神社奥へと進みます。

行列の後につづいたミモロですが、本殿には近づけず、舞殿から、その様子を見つめることに。
「あー荒御霊さまが、本殿にお入りになっちゃうー」


すると、本殿の前の扉は、しっかりと閉じられてしまいました。

その後の神事は、非公開。神事が終了するまで、警護の人たちが、門前に控えます。

「もう何も見られないねー」とミモロが帰りかけた時、中から大切な任務を終えた神馬が外へ。


「わーとても素敵な馬装。あの鐙(あぶみ)に荒御霊さまは足を掛けられていたのかな?」と。
葵の紋が付いた白の鞍。どことなく神々しい雰囲気が漂います。

「わーいよいよ『葵祭』だねー。なんかもう1年たちゃたんだー。今年は、落ち着いて行列を見よう…」と昨年、行列に追いつかなかった苦い経験を踏まえてのミモロの発言でした。

*「葵祭」は5月15日に、下鴨神社から上賀茂神社へと、斎王代の行列が続きます。「下鴨神社」の詳しい情報はホームページで。



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