徒然なるままに ~ Mikako Husselのブログ

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スペイン旅行記~マドリード(3)観光名所その2

2018年10月12日 | 旅行

スペイン旅行記~マドリード(2)観光名所その1」では主にガイドさんに案内された旧市街の蘊蓄を書きましたが、ここではガイドさんなしに自力で回ったところを書き留めておきたいと思います。

Estación de Atocha

ドミニカ修道院に因んで命名されたアトーチャ駅は、1891年に完成しました。迫力あるレンガ造りの建物はロンドンのセイント・パンクラス駅を見本にして設計されたそうです。現在この建物は電車のホームとしては使われておらず、「Emperor Carlos V 出口」としてなんと熱帯植物の温室になっており、カフェの他にベンチもたくさん配置してあり、なかなか素敵な憩いの場になっています。池もあって、カメがたくさんいたりします。

 

  

AVE 発着駅としてポストモダンな駅舎が1992年に開設されました。外から撮影する機会はなかったので、下の写真はウイキペディアからの借用です。

中は大きい駅としては普通な感じです。

 

AVE の乗り場にはいるには荷物コントロールを通る必要があり、コントロールの場所は上と下の階にあるので、AVE の出発ホーム番号が上と下のどちらなのか確認する必要があります。コントロール場所に入る前に切符を見せる必要があるので、遅くともその時に間違っていれば「ここじゃない」と教えてもらえます( ̄∇ ̄;)

下の写真はトレド行きの AVE 乗り場。辿り着くのに結構時間がかかりました。

 

Parque del Retiro

レティーロ公園は交通量の多いCalle de Alfonso XII、Calle de Alcalá、Calle de Medéndez Pelayoの3本の道路に囲まれた都会のオアシスで、正門はPlaza de Indenpendenciaの方にありますが、オープンな庭園なので、出入り口はたくさんあります。私たちはアトーチャ駅の方から入りました。

スペインのルーブル美術館とも言うべきプラド美術館からも近いですが、一日に両方回るのはかなりの健脚でないと無理なのではないかと思います。レティーロ公園は120ヘクタールの広さですので。

この公園には宮殿や記念碑がいくつもあります。フェリペ2世の時代にはれっきとした街の「外」の王宮Real Sitio del Buen Retiroとして使用され、エンリコ4世によって設立された修道院サン・ヘロニモと一体となっていました。フェリペ4世の時代に修道院の庭園が改修され、王に献上され、以降は王宮の催事に利用されたため、国外でも有名になりました。18世紀に市民にも一部が開放されました。レティーロ公園全体がマドリード市に譲渡されたのは1869年になってからです。

公園内には展示場として使われるネオルネサンス様式の宮殿が二つあります。どちらもRicardo Valázquez Boscoによって建てられたものです。Palacio de ValázquezとParacio de Cristalですが、後者のクリスタル宮殿の方が有名です。クリスタル宮殿は元々はエキゾチックなアジアの植物を展示するために建てられたものですが、現在は芸術品の展示に使用されています。宮殿前には池と噴水があり、なかなか素敵なロケーションですが、観光客でいっぱいなのと、その観光客を狙ってお店を広げる人たちが邪魔と言えば邪魔です。ちなみに池にはカメがたくさんいます。

   

頭隠して尻隠さずのアヒル。

 

Paracio de Cristal

 

Palacio de Valázquez

クリスタル宮殿からPalacio de Valázquezの傍を通ってゆっくりと7~8分歩くと、ボート遊びもできる大きな池(Estanque Grande del Retiro)に着きます。池を見ながら食事できるレストランもあります。場所柄割高で、お味の方は「まあ食べられる」というくらいのレベルですので、別の場所で食事をしてから公園に行くか、お弁当を持って行くのがいいかと思います。

  

アルフォンソ12世の記念碑。

  

 

Paseo del Prado & Museo del Prado

プラド美術館はハプスブルク王家とブルボン王家が収集した絵画コレクションを主体としてしていますが、19世紀初期までのスペイン絵画が集められています。

私たちは絵心があるわけでもないので、中に入る気はなかったのですが、1819年に完成した古典主義の建物だけでも見ておこうと緑多いPaseo del Pradoを渡って、美術館の方へ足を運んだのですが、肝心の建物は改装中で大部分包まれちゃってました(´;ω;`)

   

San Jerónimo el Real

仕方がないのでプラド美術館のわきを通って丘を登っていったところにあるサンヘロニモ教会をのぞいてみました。イザベリアン・ゴシック様式というのだそうで、イザベラ1世の時代に修道院として建築され、その教会でアウストゥリアのプリンスにして未来の王フェリペ2世の叙任式が1528年に執り行われました。そのフェリペ2世が1561年に居城をマドリードに移した際にPalacio del Buen Retiroを拡張して、この教会の内陣の向かい側に彼の寝室を作り、寝室で教会のミサを聴けるようにしたそうです。

現在レティーロ公園になっている敷地に合ったこの王宮もサンヘロニモ教会もナポレオン占領時代に相当破壊されてしまい、19世紀中葉のイザベラ2世の時代に再建されたとのこと。

大袈裟な建築様式ではなく、すっきりと優雅な感じがして私はこういうのの方が素敵だなと感じました。

  

Museo municipal de historia de Madrid

このマドリード歴史博物館は、本当は私たちが目指したところではなかったのですが、マドリードの旅行ガイドを3冊も買ったのがおよそ10年近く前で情報が古くなっており、本来の目的であったMuseo de la ciudadというCruz del Rayo駅近くのマルチメディア展示の歴史博物館がなくなっていたんです(T_T)
その跡地には市役所関係の施設がまだあり、そこの人がこの市立マドリード歴史博物館を勧めてくれたので行ってみた次第です。最寄り駅はTribunal。

この博物館のファサードはマドリードを代表する美しいバロック建築の一例です。地下に展示されている17世紀のマドリード市のモデルと、1830年のマドリードのモデルが見ものです。同じ室内にビデオを見られる一角があり、17世紀のマドリードのモデルを実際の通りの名前を交えて説明するビデオが流れています。なかなか興味深いものでした。

1階から3階に上がるごとに時代が新しくなっていく展示の仕方です。展示されているのは様々な工芸品、陶器、絵画、装飾品など。一応英語の説明もありますが、全体的に退屈な従来型の博物館という感じですね。入場料無料だから許せるような( ´∀` )

     

Taberna 9

Tribunalの界隈は何か独特のガラの悪いような若者たちがたむろするような雰囲気のするところのような印象を受けました。でも食事のためにわざわざ他へ移動するのも面倒でしたので、博物館を出た後に近辺でレストランの類を探し、「Taberna 9」という居酒屋を見つけました。Googleの口コミではなかなか評判の宜しい所のようです。コロッケ、イベリコ豚の生ハム、カツオの燻製、サラダなどを美味しく頂きました。

   

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