最初に断っておくけど長いよ。そしてだらんだらんだよwww
去年11月に大学院OBOG交流会をやったら、10期にわたり50人からの人が集まってくださった。そのときに、またやってください!というお声を頂戴したことから調子に乗って、またまたOBOG交流会を企画しました。
とはいえ、2回目ですから、ただ単にお近くの人と名刺交換、近況報告、情報交換だけじゃあ、つまらんじゃん。あたしたち、いちおーMBAなんだしさ、もうちょっと「学び」的な要素も付け加えたいじゃん、と思っていたところ、
年も押し迫ったある日、一期上の先輩であるヨシオカさんのつぶやき。
「身に余る待遇で迎え入れていただくことに。」(相当意訳)
ぬぬぬ!
これは!いよいよ、ヨシオカさん、アカデミアの世界に進出ーーーー???
と、妄想の神様が降りてきたーキタ━━━(゜∀゜)━━━!!!
先輩方には本を執筆されている方もたくさんいらっしゃるし、いろいろなところで講演されている方もたくさんいらっしゃる。そういった人たちに順番にご登壇いただくだけで企画として成り立つよなー、なんてことはつらつらと考えていたのですが、それだけじゃあ、「話はおもしろかったけど、で、何?」的な発散だけで終わってしまう会になっちゃうなー、もうひとひねりできないかなー、と思ってたわけです。
でで、ちょうど、その頃にこれまた大先輩で最近出されたご本が中原先生からも大絶賛されたイシヤマさんと飲んだり、当社でワークショップ一緒にやることが決まっていたことから、いろいろお話させていただく機会に恵まれていて、この2つが結びついちゃったんですよねー。
ヨシオカさんのキャリアと学びロードを語ってもらって、それに、「キャリア論的に言うとね」って解説をイシヤマさんにしてもらったらどうだろ?そしたら、みんなにとってもキャリアについてアカデミックな学びにもなるし、自分自身に投影して考えることもできるし、ワークショップ的な仕掛けを施せば、交流だってできちゃうじゃん。しかも、キャリアと学びってテーマなら、ゲストは誰でもできる、おぉ、テレフォンショッキング的に指名していけば継続企画になるじゃーーん。あたしってば冴えてるー(*^^)vと自画自賛(笑)
ででで、ちょうど翌日、ヨシオカさんにとある勉強会でお会いしたので、かくかくしかじかこんなこと考えてるんですよねー、とお願いしたら、快諾。
さらに、イシヤマさんに、かくかくしかじかこんなこと考えてるんですよねー、とお願いしたら、快諾。
さらにさらに、その場にいらした本学職員のさとゆうさんに、かくかくしかじかこんなこと考えてるんですよねー、会場借りられないですかねー、とお話ししたら「稟議書きます!」って。
でででで、広報部長のイタヤさんの予定を押さえ、こりゃー、S能OBOGの集いじゃけぇ(なぜ広島弁?)、イブニングダイアローグって名乗っちゃえ、と長岡先生にかくかくしかじかこんなこと考えてるんですよねー、とお話ししたら、快諾。
みんな受容力、許容力ありすぎ。
1月の終わりに、イシヤマさんとヨシオカさんのインタビューにうかがって、あまりにもお話しがおもしろくって、しかも、このときにはじめてヨシオカさんが4月からS能の学部で准教授になられる、ということをお聞きした。
なんとー!このステキすぎるキャスティング、あたしってばほんと天才かも、とちょっと鳥肌立ちましたwww
幹事団のツカハラさん、ナカヤマさんとは2月のアタマに一回リアルで打ち合わせを持ったけど、それ以外は全部メールのやりとり。
1回やってるっていう安心感もあったけど、お互い忙しくって全然時間が取れなかったということもあり、前日の夜まで、ワークショップの進行方法ではもめておりましたwww
で、当日。なんと36名の方が集まってくださった。正式リリースから1か月ちょっと。年度末だし20人集まったらすごいよねー、と思っていたらこんなに!!!
ヨシオカさんのお話しは何度聞いてもおもしろく、子どものころから一貫して「教える」ことに喜びを感じていて教師を目指していたとのこと。でも、家業を継ぐためにその夢は断念し、途中、様々なお仕事をしながらも、その仕事をしていくうえでいろんなことを学ばれている。特に仕事の段取り。
ステキなのは、キャリアの転機には周りの人の存在がある、ということ。
彼女に振られて失意&暇を持て余していたヨシオカさんに、ともだちが「俺、大学卒業するんだ」・・・なにそれ?大学?大学って大人になっても行けるの?・・・から進学したり、
通教のスクーリングの授業を担当していた先生から「次は講師控室で会いましょう」と言われ、本気で教員を目指した、ってくだりはほんと感動的。
これをイシヤマさんがキャリア理論的な見地からさらりと、しかも深く鋭く解説してくださるわけです。贅沢でしょ。
教師を目指すも、家業を継ぐ、廃業、大学進学・・・と不確実性にどう対応したか。Plannedhappen Stanceですね、まさに。
一貫して持ち続けている教師への夢や仕事、将来への段取り。ヨシオカさんご本人は「腹黒い」とおっしゃっていましたが、ノンノン、そんなことはないのだよ、とプロティアンキャリアやバウンダリーレスキャリアなんて理論を交えながらお話しくださる。
このイシヤマさんのミニレクチャーがほんとによかったのですよー。ヨシオカさんのキャリアと学びロードに深みが出て、しかも、参加されたみなさんが熱心にメモを取っていたりと、ちゃんと「学び」のしつらえになったのです。良質なインプットでした。
10分ほどの休憩をはさんで、いよいよ満を持して、ワークショップデザイナー育成講座修了試験も兼ねてツカハラさんファシリによる「一行コピーワークショップ」。
この仕立て、お題の出し方で散々っぱら揉めたわけですwww
(蛇足ながら、この10分の休憩、急きょ入れたんだけど、これがまたよかったんだよねー。ドリンク&フードコーナーでだれかれとなく交流、話が始まっていて、場がめっちゃ温まっていた)
一行コピーを作る。
テーマを
「ヨシオカさんにとって、キャリアとは○○のようなものである (なぜなら~~)」とするか
「キャリアとは○○のようなものである」とするか
これで喧々諤々。
この一行コピーワークショップも、ツカハラさんのこだわりから生まれた。あたしは、ヨシオカさんの話を聞いて、キャリア論についてちょっと学べて感想交換、意見交換ができればいいじゃん、気づきや意味づけは個々でやればよい、それよりも、その場で多様な意見が出ることの方が重要、そのための仕掛けを考えたいって思っていたんだけど、ツカハラさんは、拡散/発散されるだけのワークショップではなく、ちゃんと収束させたい(合意形成と他者理解、なんつーめんどくさい言葉を使っておりましたが)と主張される。
それはわかります。
もやもやしっぱなし、ではなくちゃんとアウトプットしたい。
で、一行コピーワークショップを行うことにしたんだけど、お題で揉めた。
設計目線でいえば、「ヨシオカさんにとって」があった方がシャープになる。
でも、参加者目線になったときに、「なんで、あたしがヨシオカさんのキャリアについてメタファを考えるわけ?それっておこがましくない?」って疑問が沸いてきた。
「自分ごと」で考える。参加者が平等である。これがあたしがワークショップを行うときにいちばん意識していること。
キャリアについては、みんなが自分のキャリアでは主役だし当事者。だからこそ、ヨシオカさんの話を聞いて、それを自分に投影して考えるってことがだいじなんじゃん?と思って、あーだこーだと議論。
最終的にはMCのツカハラさん案で
「わたしたちにとってキャリアとは○○のようなものだ」に落ち着きました。
この問いの設定は苦肉の策だったかもしれないけれど、結果として非常に良かったと思う。グループで話す必然性、自分ごととして考えられる妥当性、どちらも充足していたように思う。
みなさんに作っていただいたコピーはこんな感じ。
チーム・高橋俊介
チーム・金井壽宏
チーム・マズロー
チーム・渡辺三枝子
チーム・クルンボルツ
チーム・シャイン
思いがけずに同じコピーが出たのもびっくりですが、おもしろかったのはその発表。「やりにくいったらありゃしない」とおっしゃるイナガキさんに対して「不確実性を味方にしなくちゃ」的なヤジが飛ぶ。こういう専門用語をおもしろおかしく使えるってのがMBAだよなー、となんだか嬉しくなっちゃったのねー。
どーでもいいことですがね、当日のグループは、せっかくなので、とキャリアにゆかりのある人、ってことで
シャイン、クルンボルツ、金井先生、高橋俊介さん、マズロー、渡辺三枝子先生の6グループ。名札には写真を貼りつけたりして凝ったのに、肝心の席札の仕込みをしないという落ち度(^_^;)
手書きでちょーてきとーな三角ふだをその場で作りました
(ほぼ無作為抽選だったにも関わらず、こんなに濃いぃグループが出来ちゃったことにもびっくりwww)
この会には2つの要素があって、
ひとつは「学び」の場
もうひとつは「交流」の場
学びの場としては「キャリア」ってものを考えたり、キャリア論をインプットしたりってことが実現できればいいなぁ、と思っていた。あとは事例と理論のリンケージ、みたいなことね。
そして、もうひとつは「交流」
いつもいろんな勉強会に参加させてもらっていて、そういう場で出会った人たちを網羅的にお招きするってこともできたけど、ここはあえて、大学院、本学関係者限にした。それはやっぱり原点が11月のOB交流会だったからだし、同じ学び舎でつらい思いも含めて一緒に学んだっていう原体験があるからこそ、ゆるやかながらもガチなトークができる、って思ったから。
とはいえ、あたしの中ではちょっと迷いもあって。
同窓会は苦手で、それはこれない人のメンタリティが気になっちゃうから、って話は以前にも書いた。加えて、ワークショップをやるとき、イベントを企画するときに気になっちゃうのは、みんな楽しんでくれたかな?ってこと。そりゃー、万人が100点をつけるようなスペシャルな企画なんてありえない。でも、やっぱり身銭を切って参加してくれる場なんだから、楽しんでもらいたいし、何かひとつでも行ってよかった、勉強になった、という感想を持って帰ってもらいたい。
キャリアは誰にとっても自分ごとになるテーマではある。人事系の人たちにとっては身近なテーマで関心も高い。けど、ファイナンスやマーケティング、R&Dなどを専門にしている人にとっては、キャリアぁ?ってな印象を持たないだろうか?ってな迷いもあった。
とはいえ、自分が主宰するには、ある程度のホーム感が必要だから、全く門外漢の分野で挑むよりは、ふむふむなるほどー、ってな分野の方が最終的には参加したみなさんへGiveできるものが多いと思った。でもやっぱり迷いはあるのだよ。いずれ、違う分野で企画してくれる人が出てくれたらいいなーと切に願う。
「交流」
長岡先生がちょっと興奮気味に「この会、すごくいい。この雰囲気を作りたい人はたくさんいるけど、みんな作れないで苦労している。悔しがるよ。」とおっしゃっていた。(若干意訳)
いわく、脱予定調和と言いながらも、予定調和に向かおうとする力学が働くけど、それが感じられない。参加者が思い思いに自由に、フリーダムすぎる感じでふるまっている。好き勝手、という表現がぴったりなほどに。それでいて脱線しそうだけど脱線しない。
この会のことを最初に長岡先生にお話ししたときに、絶対にクローズドでやるべきだ、とアドバイスいただいたけれど、なるほどそういうことか、と思った。
この会に集まった人たちには所属や仕事の内容は全く違うけど、同じ学び舎にいたという共通項がある。一方で、仕事の内容は似ていて思考/志向は近いけど、所属は違う人事系の集まり。ワークショップ慣れしていて場づくりを実践していて、さらには好奇心旺盛な人たちが多い後者の集まりで実現できないことが、なんで昨日はできちゃったんだろ?
これはツカハラさんのキャラクターが作用させた部分も大きいし、何よりも一度交流会をやっていたから、ここはホームだという前提や親和性がみなさんの中にあったんだと思う。
それでもあたし自身はリラックスして楽しんでいたかのように見えるだろうけど、こう見えてもかなり緊張していた。専門領域が違う人や、あたしなんて足元にも及ばないほどきっちりと学問、研究されてる人や、この人すげぇ!と在学中からその発言におののいていた人や通教生など、あたしにとって決してホームじゃない人もたくさんいた。何をやっても受け止めてくれるような丸の内界隈の人とはちょっと違って、学びにならないこと、自分にとって実益がないことには手厳しい人たちがたくさんいた。その緊張感もよかったのかもしれない。完全な温室ではなかったもの。
あと、長岡先生がおっしゃっていたのは「偉い人がいない」ってこと。スピーカーじゃなくても、○○先生がいる、となった瞬間に、その人に合う振る舞いをするようになるんじゃないか、ここまで自由奔放にはふるまわないんじゃないか。
そう、それにはこだわった。ステージに上がるのは身内にしたかった。修了生≒OBが登壇するってことがこの会の趣旨でもあり、だからこそ継続的に行えるって思ってた。
最後、長岡先生が、ひとつだけ注文をつけるとしたら、あえて最後はシリアスに終わること、とおっしゃっていた。
うひゃー、それはハードルが高すぎますよって。それだけの裏付けがないとシリアスな総括なんかできんもん。
とはいえ、MBAなんだもの、「楽しかったー」だけで終わっちゃダメで、何かひとつくらいは悶々としたり、次につながる問を持ち帰ることがだいじなんだろうなーと思った。
とにもかくにも無事に終了。
講師招聘料、会場使用料がゼロとはいえ、参加費1000円で十分すぎるほどの黒字にもなったし。
あ、この黒字分は次回の軍資金に回そうと思ってますが、次回まで管理できるか自信がないので義捐金寄付するかもしれません。
あらためて参加いただいたみなさん、第1回ゲストのヨシオカさん、イシヤマさん、長岡先生、飛び入りでご参加いただいた本家イブニングダイアローグの最終回のゲストだった藤岡さん、一緒に幹事をやってくれたツカハラさんとナカヤマさん、本当にありがとうございました!!!
次回は5月か6月。
ゲストスピーカーのスドウさんの予定とイシヤマさんイタヤさんの予定と教室の空き状況とあたしのやる気で日程が決まりますwww
次も愉しく怪しくがんばりまーす。
>追記
青学WSDの修了試験も兼ねていたツカハラ氏のファシリテーション。Facebookでイイね!を10個もらったら合格にしよう、と自ら高いハードルを課すツカ氏。結果は見事に10いいね!獲得。おめでとうございました。
そして、Facebookの新しい使い方も発見(笑)
去年11月に大学院OBOG交流会をやったら、10期にわたり50人からの人が集まってくださった。そのときに、またやってください!というお声を頂戴したことから調子に乗って、またまたOBOG交流会を企画しました。
とはいえ、2回目ですから、ただ単にお近くの人と名刺交換、近況報告、情報交換だけじゃあ、つまらんじゃん。あたしたち、いちおーMBAなんだしさ、もうちょっと「学び」的な要素も付け加えたいじゃん、と思っていたところ、
年も押し迫ったある日、一期上の先輩であるヨシオカさんのつぶやき。
「身に余る待遇で迎え入れていただくことに。」(相当意訳)
ぬぬぬ!
これは!いよいよ、ヨシオカさん、アカデミアの世界に進出ーーーー???
と、妄想の神様が降りてきたーキタ━━━(゜∀゜)━━━!!!
先輩方には本を執筆されている方もたくさんいらっしゃるし、いろいろなところで講演されている方もたくさんいらっしゃる。そういった人たちに順番にご登壇いただくだけで企画として成り立つよなー、なんてことはつらつらと考えていたのですが、それだけじゃあ、「話はおもしろかったけど、で、何?」的な発散だけで終わってしまう会になっちゃうなー、もうひとひねりできないかなー、と思ってたわけです。
でで、ちょうど、その頃にこれまた大先輩で最近出されたご本が中原先生からも大絶賛されたイシヤマさんと飲んだり、当社でワークショップ一緒にやることが決まっていたことから、いろいろお話させていただく機会に恵まれていて、この2つが結びついちゃったんですよねー。
ヨシオカさんのキャリアと学びロードを語ってもらって、それに、「キャリア論的に言うとね」って解説をイシヤマさんにしてもらったらどうだろ?そしたら、みんなにとってもキャリアについてアカデミックな学びにもなるし、自分自身に投影して考えることもできるし、ワークショップ的な仕掛けを施せば、交流だってできちゃうじゃん。しかも、キャリアと学びってテーマなら、ゲストは誰でもできる、おぉ、テレフォンショッキング的に指名していけば継続企画になるじゃーーん。あたしってば冴えてるー(*^^)vと自画自賛(笑)
ででで、ちょうど翌日、ヨシオカさんにとある勉強会でお会いしたので、かくかくしかじかこんなこと考えてるんですよねー、とお願いしたら、快諾。
さらに、イシヤマさんに、かくかくしかじかこんなこと考えてるんですよねー、とお願いしたら、快諾。
さらにさらに、その場にいらした本学職員のさとゆうさんに、かくかくしかじかこんなこと考えてるんですよねー、会場借りられないですかねー、とお話ししたら「稟議書きます!」って。
でででで、広報部長のイタヤさんの予定を押さえ、こりゃー、S能OBOGの集いじゃけぇ(なぜ広島弁?)、イブニングダイアローグって名乗っちゃえ、と長岡先生にかくかくしかじかこんなこと考えてるんですよねー、とお話ししたら、快諾。
みんな受容力、許容力ありすぎ。
1月の終わりに、イシヤマさんとヨシオカさんのインタビューにうかがって、あまりにもお話しがおもしろくって、しかも、このときにはじめてヨシオカさんが4月からS能の学部で准教授になられる、ということをお聞きした。
なんとー!このステキすぎるキャスティング、あたしってばほんと天才かも、とちょっと鳥肌立ちましたwww
幹事団のツカハラさん、ナカヤマさんとは2月のアタマに一回リアルで打ち合わせを持ったけど、それ以外は全部メールのやりとり。
1回やってるっていう安心感もあったけど、お互い忙しくって全然時間が取れなかったということもあり、前日の夜まで、ワークショップの進行方法ではもめておりましたwww
で、当日。なんと36名の方が集まってくださった。正式リリースから1か月ちょっと。年度末だし20人集まったらすごいよねー、と思っていたらこんなに!!!
ヨシオカさんのお話しは何度聞いてもおもしろく、子どものころから一貫して「教える」ことに喜びを感じていて教師を目指していたとのこと。でも、家業を継ぐためにその夢は断念し、途中、様々なお仕事をしながらも、その仕事をしていくうえでいろんなことを学ばれている。特に仕事の段取り。
ステキなのは、キャリアの転機には周りの人の存在がある、ということ。
彼女に振られて失意&暇を持て余していたヨシオカさんに、ともだちが「俺、大学卒業するんだ」・・・なにそれ?大学?大学って大人になっても行けるの?・・・から進学したり、
通教のスクーリングの授業を担当していた先生から「次は講師控室で会いましょう」と言われ、本気で教員を目指した、ってくだりはほんと感動的。
これをイシヤマさんがキャリア理論的な見地からさらりと、しかも深く鋭く解説してくださるわけです。贅沢でしょ。
教師を目指すも、家業を継ぐ、廃業、大学進学・・・と不確実性にどう対応したか。Plannedhappen Stanceですね、まさに。
一貫して持ち続けている教師への夢や仕事、将来への段取り。ヨシオカさんご本人は「腹黒い」とおっしゃっていましたが、ノンノン、そんなことはないのだよ、とプロティアンキャリアやバウンダリーレスキャリアなんて理論を交えながらお話しくださる。
このイシヤマさんのミニレクチャーがほんとによかったのですよー。ヨシオカさんのキャリアと学びロードに深みが出て、しかも、参加されたみなさんが熱心にメモを取っていたりと、ちゃんと「学び」のしつらえになったのです。良質なインプットでした。
10分ほどの休憩をはさんで、いよいよ満を持して、ワークショップデザイナー育成講座修了試験も兼ねてツカハラさんファシリによる「一行コピーワークショップ」。
この仕立て、お題の出し方で散々っぱら揉めたわけですwww
(蛇足ながら、この10分の休憩、急きょ入れたんだけど、これがまたよかったんだよねー。ドリンク&フードコーナーでだれかれとなく交流、話が始まっていて、場がめっちゃ温まっていた)
一行コピーを作る。
テーマを
「ヨシオカさんにとって、キャリアとは○○のようなものである (なぜなら~~)」とするか
「キャリアとは○○のようなものである」とするか
これで喧々諤々。
この一行コピーワークショップも、ツカハラさんのこだわりから生まれた。あたしは、ヨシオカさんの話を聞いて、キャリア論についてちょっと学べて感想交換、意見交換ができればいいじゃん、気づきや意味づけは個々でやればよい、それよりも、その場で多様な意見が出ることの方が重要、そのための仕掛けを考えたいって思っていたんだけど、ツカハラさんは、拡散/発散されるだけのワークショップではなく、ちゃんと収束させたい(合意形成と他者理解、なんつーめんどくさい言葉を使っておりましたが)と主張される。
それはわかります。
もやもやしっぱなし、ではなくちゃんとアウトプットしたい。
で、一行コピーワークショップを行うことにしたんだけど、お題で揉めた。
設計目線でいえば、「ヨシオカさんにとって」があった方がシャープになる。
でも、参加者目線になったときに、「なんで、あたしがヨシオカさんのキャリアについてメタファを考えるわけ?それっておこがましくない?」って疑問が沸いてきた。
「自分ごと」で考える。参加者が平等である。これがあたしがワークショップを行うときにいちばん意識していること。
キャリアについては、みんなが自分のキャリアでは主役だし当事者。だからこそ、ヨシオカさんの話を聞いて、それを自分に投影して考えるってことがだいじなんじゃん?と思って、あーだこーだと議論。
最終的にはMCのツカハラさん案で
「わたしたちにとってキャリアとは○○のようなものだ」に落ち着きました。
この問いの設定は苦肉の策だったかもしれないけれど、結果として非常に良かったと思う。グループで話す必然性、自分ごととして考えられる妥当性、どちらも充足していたように思う。
みなさんに作っていただいたコピーはこんな感じ。
チーム・高橋俊介
チーム・金井壽宏
チーム・マズロー
チーム・渡辺三枝子
チーム・クルンボルツ
チーム・シャイン
思いがけずに同じコピーが出たのもびっくりですが、おもしろかったのはその発表。「やりにくいったらありゃしない」とおっしゃるイナガキさんに対して「不確実性を味方にしなくちゃ」的なヤジが飛ぶ。こういう専門用語をおもしろおかしく使えるってのがMBAだよなー、となんだか嬉しくなっちゃったのねー。
どーでもいいことですがね、当日のグループは、せっかくなので、とキャリアにゆかりのある人、ってことで
シャイン、クルンボルツ、金井先生、高橋俊介さん、マズロー、渡辺三枝子先生の6グループ。名札には写真を貼りつけたりして凝ったのに、肝心の席札の仕込みをしないという落ち度(^_^;)
手書きでちょーてきとーな三角ふだをその場で作りました
(ほぼ無作為抽選だったにも関わらず、こんなに濃いぃグループが出来ちゃったことにもびっくりwww)
この会には2つの要素があって、
ひとつは「学び」の場
もうひとつは「交流」の場
学びの場としては「キャリア」ってものを考えたり、キャリア論をインプットしたりってことが実現できればいいなぁ、と思っていた。あとは事例と理論のリンケージ、みたいなことね。
そして、もうひとつは「交流」
いつもいろんな勉強会に参加させてもらっていて、そういう場で出会った人たちを網羅的にお招きするってこともできたけど、ここはあえて、大学院、本学関係者限にした。それはやっぱり原点が11月のOB交流会だったからだし、同じ学び舎でつらい思いも含めて一緒に学んだっていう原体験があるからこそ、ゆるやかながらもガチなトークができる、って思ったから。
とはいえ、あたしの中ではちょっと迷いもあって。
同窓会は苦手で、それはこれない人のメンタリティが気になっちゃうから、って話は以前にも書いた。加えて、ワークショップをやるとき、イベントを企画するときに気になっちゃうのは、みんな楽しんでくれたかな?ってこと。そりゃー、万人が100点をつけるようなスペシャルな企画なんてありえない。でも、やっぱり身銭を切って参加してくれる場なんだから、楽しんでもらいたいし、何かひとつでも行ってよかった、勉強になった、という感想を持って帰ってもらいたい。
キャリアは誰にとっても自分ごとになるテーマではある。人事系の人たちにとっては身近なテーマで関心も高い。けど、ファイナンスやマーケティング、R&Dなどを専門にしている人にとっては、キャリアぁ?ってな印象を持たないだろうか?ってな迷いもあった。
とはいえ、自分が主宰するには、ある程度のホーム感が必要だから、全く門外漢の分野で挑むよりは、ふむふむなるほどー、ってな分野の方が最終的には参加したみなさんへGiveできるものが多いと思った。でもやっぱり迷いはあるのだよ。いずれ、違う分野で企画してくれる人が出てくれたらいいなーと切に願う。
「交流」
長岡先生がちょっと興奮気味に「この会、すごくいい。この雰囲気を作りたい人はたくさんいるけど、みんな作れないで苦労している。悔しがるよ。」とおっしゃっていた。(若干意訳)
いわく、脱予定調和と言いながらも、予定調和に向かおうとする力学が働くけど、それが感じられない。参加者が思い思いに自由に、フリーダムすぎる感じでふるまっている。好き勝手、という表現がぴったりなほどに。それでいて脱線しそうだけど脱線しない。
この会のことを最初に長岡先生にお話ししたときに、絶対にクローズドでやるべきだ、とアドバイスいただいたけれど、なるほどそういうことか、と思った。
この会に集まった人たちには所属や仕事の内容は全く違うけど、同じ学び舎にいたという共通項がある。一方で、仕事の内容は似ていて思考/志向は近いけど、所属は違う人事系の集まり。ワークショップ慣れしていて場づくりを実践していて、さらには好奇心旺盛な人たちが多い後者の集まりで実現できないことが、なんで昨日はできちゃったんだろ?
これはツカハラさんのキャラクターが作用させた部分も大きいし、何よりも一度交流会をやっていたから、ここはホームだという前提や親和性がみなさんの中にあったんだと思う。
それでもあたし自身はリラックスして楽しんでいたかのように見えるだろうけど、こう見えてもかなり緊張していた。専門領域が違う人や、あたしなんて足元にも及ばないほどきっちりと学問、研究されてる人や、この人すげぇ!と在学中からその発言におののいていた人や通教生など、あたしにとって決してホームじゃない人もたくさんいた。何をやっても受け止めてくれるような丸の内界隈の人とはちょっと違って、学びにならないこと、自分にとって実益がないことには手厳しい人たちがたくさんいた。その緊張感もよかったのかもしれない。完全な温室ではなかったもの。
あと、長岡先生がおっしゃっていたのは「偉い人がいない」ってこと。スピーカーじゃなくても、○○先生がいる、となった瞬間に、その人に合う振る舞いをするようになるんじゃないか、ここまで自由奔放にはふるまわないんじゃないか。
そう、それにはこだわった。ステージに上がるのは身内にしたかった。修了生≒OBが登壇するってことがこの会の趣旨でもあり、だからこそ継続的に行えるって思ってた。
最後、長岡先生が、ひとつだけ注文をつけるとしたら、あえて最後はシリアスに終わること、とおっしゃっていた。
うひゃー、それはハードルが高すぎますよって。それだけの裏付けがないとシリアスな総括なんかできんもん。
とはいえ、MBAなんだもの、「楽しかったー」だけで終わっちゃダメで、何かひとつくらいは悶々としたり、次につながる問を持ち帰ることがだいじなんだろうなーと思った。
とにもかくにも無事に終了。
講師招聘料、会場使用料がゼロとはいえ、参加費1000円で十分すぎるほどの黒字にもなったし。
あ、この黒字分は次回の軍資金に回そうと思ってますが、次回まで管理できるか自信がないので義捐金寄付するかもしれません。
あらためて参加いただいたみなさん、第1回ゲストのヨシオカさん、イシヤマさん、長岡先生、飛び入りでご参加いただいた本家イブニングダイアローグの最終回のゲストだった藤岡さん、一緒に幹事をやってくれたツカハラさんとナカヤマさん、本当にありがとうございました!!!
次回は5月か6月。
ゲストスピーカーのスドウさんの予定とイシヤマさんイタヤさんの予定と教室の空き状況とあたしのやる気で日程が決まりますwww
次も愉しく怪しくがんばりまーす。
>追記
青学WSDの修了試験も兼ねていたツカハラ氏のファシリテーション。Facebookでイイね!を10個もらったら合格にしよう、と自ら高いハードルを課すツカ氏。結果は見事に10いいね!獲得。おめでとうございました。
そして、Facebookの新しい使い方も発見(笑)