茶雅馬茶道教室 ~MIHO企画~

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茶雅馬便112号広重浮世絵名所江戸百景「」

2016年12月28日 | 情報

今回、茶雅馬便を掲載して下さいという声にこたえて載せました。

 歌川広重美術館より拝借しましたのは 「 隅田河橋場の渡かわら竈 」 です。

安政4年4月(1857)大判 魚屋栄吉 です。

この浮世絵からひも解いてみたところ、名所江戸百景と、橋場の渡しに注目しました。

皆さまはいかがでしょうか?浮世絵の魅力どのように感じますか?

◇名所江戸百景…広重晩年の大作。抒情性豊かな風景画、詩情溢れる花鳥画を描いてきて広重が最後にたどり着いたのは、大胆奇抜な構図が特徴の名所絵でした。

春夏秋冬の四つの部に分けられ、四季の折々に見せる江戸の素顔を描き出した作品には、江戸の町に対する広重の深い愛着が感じられます。同時に、風景画ではあまり用いられない縦判に、高い視点から見下ろす俯瞰図や前景に印象的な素材を大きく描く遠近法、さまざまな摺りの技術を駆使した表現方法など、新しい試みが随所に見られます。安政3年(1856年)2月から同5年(1858年)10月にかけて制作され、大変人気となりました。江戸の人々を魅了した作品集です。

◇橋場の渡し…「白鬚の渡し」とも称されますが隅田川の渡しとしては最も古い渡しで、現在の白髭橋やや下流にありました。奥州・総州への古道があり歴史的人物もこの渡しを渡ったと記されています。この付近は大名や豪商の別荘、料亭なども多く華族や文人などが出入りしていました。