昨日(23日)高崎にある「日本絹の里」へ上州座繰り器を取りに行ってきました。
2ヶ月ほど前の伝道師通信に、
水海道市の細野さん宅から昭和21年頃に作られた上州座繰り器が多数発見されたので、
補修して使えるようにして、絹の里が安く販売してくれるというチラシが入ってきました。
へ~、欲しいな、とおもい、早速に電話で申し込み。
希望者が多かった場合は抽選になります、と言われました。
私はいままで座繰りをしたことはありません。
7年前にこの先祖調べをはじめて、群馬に行くようになるまで、
蚕も繭も、桑の葉さえ見たことがありませんでした。
東京生まれの東京育ち、両親も東京と神奈川の生まれでは、当たり前といえば当たり前かもしれません。
ですので、ほんとに養蚕製糸のイロハから皆さんに教えていただきました。
それがここにきて座繰り器が欲しい、とおもった理由。
それは純粋に糸が引いてみたい、というよりも、
どんな器械なのか、じっくり自分の手でさわって、動かして、仕組みを知りたいとおもったから。
そして繭からどんな感じで糸がひけて、実際はどんなところに気をつけて扱ったりするのか。
どこが不自由で改良していって、改良座繰りということになったのか、等々
器械をいじって知りたかった。
堅曹さんの日記や自叙伝を読んでいると、器械のことがいろいろ書いてあるし、
製糸は精神の業といつも言っているので、糸を引くというのはどういうことか体験してみたかった。
という相変わらず好奇心いっぱいで頼んでしまいました。
器械24台につき、申し込み34人ということで抽選になったのですが、
見事当選。(ラッキー)
代金は8000円でした。(新品を買うと4~5万円はするそうです)
そうこうしているうちに、座繰りを教えてくれる人もみつかり、近いうちにおそわることもできそうです。
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この器械は上州座繰り器のなかの富岡式というもので、
輸出用の細い糸がひけるものだそうです。
小枠(こわく)と鼓車(こしゃ)を新しくつけて使えるようにしたそうです。
ハンドルを一回まわすと、小枠が7回転する、ということを教わりました。
鼓車は繭を入れる器にあわせて、位置を調整するのだそうです。
家で組み立てて、早速カラカラとまわしてみました。
軽くて、すごい勢いで小枠がまわります。
小枠に印(赤い付箋)をつけて、ゆっくりと一回ハンドルを回してみました。
1、2、3、・・・ 本当だ、7回転しました!
細かな部分も木や竹で作られていて、木釘が使われています。
大小5個の歯車がうまく組み合わさって、
中央に突き出ている絡交(らっこう)も軽快に左右に振れます。
よくできてるなとおもいました。
これから、楽しみです。