堅曹さんを追いかけて

2002年(平成14年)9月から先祖調べをはじめた速水家の嫁は、高祖父速水堅曹(はやみけんそう)に恋をしてしまったのです

MY 座繰り器

2009-11-25 02:41:22 | 日記・エッセイ・コラム

昨日(23日)高崎にある「日本絹の里」へ上州座繰り器を取りに行ってきました。


Cimg1557 「日本絹の里」の前庭で



2ヶ月ほど前の伝道師通信に、

水海道市の細野さん宅から昭和21年頃に作られた上州座繰り器が多数発見されたので、

補修して使えるようにして、絹の里が安く販売してくれるというチラシが入ってきました。

へ~、欲しいな、とおもい、早速に電話で申し込み。

希望者が多かった場合は抽選になります、と言われました。



私はいままで座繰りをしたことはありません。

7年前にこの先祖調べをはじめて、群馬に行くようになるまで、

蚕も繭も、桑の葉さえ見たことがありませんでした。

東京生まれの東京育ち、両親も東京と神奈川の生まれでは、当たり前といえば当たり前かもしれません。

ですので、ほんとに養蚕製糸のイロハから皆さんに教えていただきました。



それがここにきて座繰り器が欲しい、とおもった理由。

それは純粋に糸が引いてみたい、というよりも、

どんな器械なのか、じっくり自分の手でさわって、動かして、仕組みを知りたいとおもったから。

そして繭からどんな感じで糸がひけて、実際はどんなところに気をつけて扱ったりするのか。

どこが不自由で改良していって、改良座繰りということになったのか、等々

器械をいじって知りたかった。


堅曹さんの日記や自叙伝を読んでいると、器械のことがいろいろ書いてあるし、

製糸は精神の業といつも言っているので、糸を引くというのはどういうことか体験してみたかった。

という相変わらず好奇心いっぱいで頼んでしまいました。



器械24台につき、申し込み34人ということで抽選になったのですが、

見事当選。(ラッキー

代金は8000円でした。(新品を買うと4~5万円はするそうです)


そうこうしているうちに、座繰りを教えてくれる人もみつかり、近いうちにおそわることもできそうです。




Cimg1619 白い木の部分が小枠と鼓車


Cimg1620 「細野木工所」の焼印もあります


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この器械は上州座繰り器のなかの富岡式というもので、

輸出用の細い糸がひけるものだそうです。

小枠(こわく)と鼓車(こしゃ)を新しくつけて使えるようにしたそうです。

ハンドルを一回まわすと、小枠が7回転する、ということを教わりました。

鼓車は繭を入れる器にあわせて、位置を調整するのだそうです。



家で組み立てて、早速カラカラとまわしてみました。

軽くて、すごい勢いで小枠がまわります。

小枠に印(赤い付箋)をつけて、ゆっくりと一回ハンドルを回してみました。

1、2、3、・・・ 本当だ、7回転しました!

細かな部分も木や竹で作られていて、木釘が使われています。

大小5個の歯車がうまく組み合わさって、

中央に突き出ている絡交(らっこう)も軽快に左右に振れます。

よくできてるなとおもいました。


これから、楽しみです。