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エリック・ロメール監督『コレクションする女』&『愛の昼下がり』他

2021-11-15 12:17:00 | ノンジャンル
 以下のエリック・ロメール監督の作品を「あつぎのえいがかんkiki」で観ました。(各映画の解説はすべてチラシからの一部修正のうえでの転載です。)
 まず、1967年の『コレクションする女』。画廊のオープンを控えたアドリアンは、恋人からの誘いを断り商談のためサントロペへ。友人の別荘に滞在する彼は、そこで美しい少女アイデに出逢う。コレクションのように次々と男を引っかけるアイデに苛立ちながらも惹かれるアドリアン。南仏の色鮮やかな風景のもと、自由奔放な少女に振り回される男たちの姿がおかしみを誘う。撮影監督アルメンドロスがはじめて手掛けた35mm長編。
 そして、1972年作品の『愛の昼下がり』。パリに事務所を持つフレデリックは妊娠中の妻と幼い娘と郊外で暮らす。生活に不満があるわけではないが、どこか満たされない日々。そんなとき友人の元恋人クロエと偶然再会、その日からクロエはフレデリックの元を頻繁に訪れるようになり、彼もまたクロエの魅力に抗えず彼女との関係を夢想する。そしてクロエから「あなたとの子供を産みたい」と迫られ、フレデリックはセーターを脱ごうとすると、赤ん坊をあやした自分の姿をそこに発見し、急いでその場を去り、家へと向かう。玄関で妻を抱きしめるフレデリック。そして「私も不安だったの」と涙を見せる妻。映画はそこで終わる。はじめて既婚男性が主人公の「六つの教訓話」シリーズの最終作。過去作6人のヒロインたちがフレデリックの白日夢に特別出演している。
 その他に「六つの教訓話」シリーズでは、1962年作品の『モンソーのパン屋の女の子』と1963年作品の『シュザンヌの生き方』も観ましたが、あまり印象に残っていません。
 また短編の1967年作品『モンフォーコンの農婦』は、フランス東部の田舎町モンフォーコンの農場に嫁いだ元教師の女性の日常が、自身のナレーションによって綴られるシネエッセイ。これは見ごたえがありました。
 今回「あつぎのえいがかんkiki」で行われたエリック・ロメール映画祭。全部で13本の作品を観ることができましたが、私の中では『獅子座』と『モード家の一夜』が傑出していました。それ以外では『ベレニス』、『パリのナジャ』も極めて優れていて、あとは『クレールの膝』、『紹介、またはシャルロットとステーキ』、『ヴェロニクと怠慢な生徒』、『ある現代の女子学生』が印象に残りました。