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斎藤寅次郎監督『金語楼の子宝騒動』その2

2020-12-01 02:48:00 | ノンジャンル
 昨日の続きです。

“スグニカエル サブロウ”の電報。金太郎「駅に着く時間が分らない」妻「タケオさん、スミコのことをどうぞよろしく。末ちゃん、どうしたの?」「あたしが子供ができたことを言ったら急に冷たくなって、そんな子供は知らないって」「木田産業の?」「末ちゃんが勤めていた会社の社長だ」「死に場所を探していたの」隣人「私の甥だ」。
 木田産業の社長室。電話「佐山のおじさん。資本金、出してくれるの? 上野の精養軒?」。
 やって来た木田、隣人に手を出す。「ホンマの子宝じゃ。無茶苦茶でござりますがな」。
 医師「時間の問題だな」金太郎「三男が外地から帰って来る」。
 妻「思い残すことはない」金太郎「謝なければ」「大事に育てて」「礼を言う。産みっぱなしで」。三郎が帰ってくる。妻「ご苦労だったねえ」。トミコも来る。「よく来てくれたねえ」「死んじゃ嫌。私はとっても幸せよ」。歌を歌うトミコ。途中でこと切れる妻。全員「お母さん」と泣き崩れる。
 妻の遺影の前で、結婚式を控えた娘に、避妊薬を贈る金太郎。
 結婚式場へ車が入っていくところで、映画は終わる。

 スラプスティックなコメディを期待していたのですが、見事に裏切られました。
 斎藤寅次郎監督の作品は過去にめちゃくちゃ面白い映画を観た記憶があって、それは斎藤監督の自伝『日本の喜劇王 斎藤寅次郎自伝』を読んでも確かのはずなのですが、「斎藤寅次郎全作品」のコーナーを見てみると、1926年からキャリアが始まり、1928年には12本、29年には10本、30年には12本というように、量産体制を遂げた後、31年から41年までは年に3~8本の映画を撮り、そして太平洋戦争の最中はずっと不遇だったようで(たぶん軍部が「国の存亡をかけて戦争をしている時に、喜劇などけしからん」などと言って弾圧したのでしょう)、そして戦後47年からまた製作を開始して、晩年の60~62年を除き、また量産体制に入っているのが分かります。
 明日また斎藤寅次郎監督の作品『アジャパー天国』を紹介しますが、結果から言うと、これも期待外れで、新たにアマゾンから『浮かれ狐千本桜』と『私は嘘は申しません』と『歌くらべ荒神山』という3作品を入手したので、この3作品に戦後の寅次郎監督作品の面白さを改めて期待したいと思います。3作品を観終わるまで、もうしばらくお待ちください。

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