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ロバート・アルトマン監督『ナッシュビル』

2017-02-25 05:00:00 | ノンジャンル
 ロバート・アルトマン監督・製作の’75年作品『ナッシュビル』をWOWOWシネマで久しぶりに再見しました。
 24人の主だった出演者の紹介が、CMの形で行われる。タイトル。ハル・P・ウォーカー大統領候補の共和党の選挙カー。グランド・オープリーに参加するため、バーバラ・ジーンは多くの人々が迎える中で、飛行機から降りて来るが、すぐに貧血で倒れてしまう。BBCの取材を一人でしに来るオーパル(ジェラルディン・チャップリン)。
レコーディングをする地元ナッシュビル出身の大物カントリー歌手ヘブン。
教会でのゴスペルを聞いて、感激するオパール。
グランド・オープリーで歌ったヘブンは、今日来られなかったバーバラに励ましの手紙を書いて欲しいと皆に言い、彼女の代わりに駆けつけてくれたと言って、コニー・ホワイト(カレン・ブラック)を紹介する。
その後のパーティ。エリオット・グールド(本人)がやって来る。テレビのプロデューサーでウォーカーを応援しているトリプレットは、ヘブンに知事になる気があるなら便宜を図ると約束し、地元の有力者デル・リースとも手を組む。
 屋外の会場。黒人のカントリー歌手、トミー・ブラウンが歌う。
 教会での聖歌。聖歌隊にはヘブンもいて、車椅子に乗ったバーバラも歌う。第二次世界大戦時、南太平洋で息子を失ったという男性は、入院中の妻を見舞った時に知り合った現役の兵士の青年と仲良くなり、ここでも隣り合って座っている。
 廃車置き場で詩を朗読するオーパル。
 自動車レース。ヘブンの車もトミーの車も出場していて、彼らはレースを見物している。車の爆音がする中で、舞台の上で歌う無名の歌手。次に舞台に現われた女は鳥のモノマネをする。
 トリプレットは、ウォーカーを応援するショーに出てくれれば、それがきっかけで売れるようになると、ロックバンドの一人を説得する。バンドのヴォーカルを務める女性は「私は民主党だから」と断るが、トリプレットは「私も民主党員だ」とうそぶく。
 レコーディングのためにナッシュビルを訪れていたトム(ジョン・キャラダイン)は、以前レコーディングの時に知り合ったデル・リース夫人のリネア(リリー・トムリン)に会ってほしいと電話をするが、断られる。
 スクールバス置き場で、また詩を朗読するオーパル。
 バーバラは車椅子に乗ったまま退院するが、息子を第二次世界大戦で失った男性は、妻が今朝亡くなったことを看護婦に告げられ、涙にくれる。
 バーバラの夫で彼女のマネージャーでもあるバーネットは、トリプレットからウォーカーを応援するショーに出てほしいと言われる。
 屋外のショーでバーバラは歌うが、一人のメガネの青年の観客だけは厳しい顔で彼女を見つめる。兵士にオーパルは「ベトナムはどんなところだった?」と聞くと、兵士は「暑かった」と答える。バーバラは2曲を歌った後、長々とMCを始め、なかなか3曲目に行かないので、しびれを切らしたバーネットは、彼女を強制的に舞台から降ろす。ブーイングする客。
 リネアは自分からトムに電話し、その夜に会う場所を指定する。
 その夜、皆が集まったナイトクラブで、トムは壇上に呼ばれ、昔の3人組で1曲披露した後、「ここにいる一人の女性にこの歌を捧げます」と言い、ラブバラードを歌い始める。最初は自分のことかとウキウキしていたオーパルや痩せぎすの女性L・A・ジョーン(シェリー・デュヴァル)だったが、やがて彼の視線がリネア一人に向かっていることに気づく。その後、ウォーカー大統領候補への寄付を募るデル・リース。彼が目をつけていたウェイトレスが、その後にひどい歌を披露し、客のブーイングを受け、退場しかかると、デルは「必ずそのうちバーバラ・ジーンと共演させてやるから」と言って、説き伏せ、客の前でヌードショーをさせる。やんやの喝采を浴びせる客。
 トムとリネアは寝た後、すぐ帰ろうとするリネアに対し、トムはわざとニューヨークの愛人に電話をかけ、嫉妬を買おうとするが、リネアはトムの頬にキスして去る。
 テレビのコメンテーターがウォーカーのことを述べている。芝生の広場には舞台ができて、「次期大統領にウォーカーを」という横断幕が張ってある。やがて車列が登場し、群衆も集まる。横断幕を見たバーネットは激怒し、バーバラを絶対に出演させないと言うが、トリプレットも負けていない。
 妻を亡くした男性の埋葬シーン。
 星条旗からパンダウンすると、ウォーカーの横断幕が見え始め、ヘブンとバーバラがデュエットで歌っている。群衆をかき分けて進むオーパルやジョーンやメガネの青年。舞台上にはトムもいる。バーバラの独唱が終わると、メガネの青年が拳銃を発砲し、バーバラは倒れる。「ナッシュビルは安全だ。皆、歌え!」と言って、自分も傷を負って去るヘブン。すると歌手志望で街を訪れていた女性(バーバラ・ハリス)が、「自由なんてなくたって、気にしない」と歌いだし、聴衆も一緒に手拍子とともに歌い出す。カメラは舞台をズームダウンし、やがてパンアップして青空を映し、映画は終わる。

 複数の会話が同時に行われるというアルトマン映画の一つの特徴がよく出ていた映画でした。