朝日新聞紙上で山根貞男さんが推薦していた、ダニエル・エスピノーサ監督の’15年作品『チャイルド44 森に消えた子供たち』をWOWOWシネマで見ました。
「楽園に殺人は存在しない」「1933年スターリン政権がウクライナに招いた飢餓で日に2万5000人が餓死した」「「この飢えによる虐殺“ホロドモール”は多くの孤児を生んだ」の字幕。夜。雪景色の中の孤児院。涙を流す少年。子ども同士によるリンチ。脱走する少年。
「ソビエト連邦ウクライナ」の字幕。野外で食事をする人々。「お父さんは？」「死んだ」「名前は？」「捨てた」「じゃあ、今日からお前の名前はレオだ」。
「ベルリン 国会議事堂 1945年」の字幕。マシンガンによる銃撃戦。倒れる兵士。「ワシーリー、撃て！」「アレクセイ、援護しろ！」の声。手りゅう弾で敵を全滅させるソ連軍。
ベルリンは陥落し、「もう安心だ。旗を。レオ、キメろよ」「了解」「ソ連によるベルリン陥落の図だ」。写真を撮ると、歌が響き、空には戦闘機の編隊が飛ぶ。「レオ・デミドフ ソ連の英雄」の字幕。
「モスクワ1953年」の字幕。歌。レストランで歓談するレオたち。レオはラシーナが偽名をレオに告げていたことを知る。
セックスする男女。
KGBの前身であるMGBの本部。「裏切り者の獣医を告発するため、反逆の証拠を集めろ。ブロツキーに心当たりはないか？」ジーナ「いい人だったのに」「裏切り者の友達は我々の友じゃない」「話した方がいいぞ。何でも」。
山狩り。「ママ！」「撃つな」「オワンだな。ブロツキーの友人の。モスクワに来ているという情報が入ったんだ。今、何か言ったろ？」。オワンとブロツキー、逃げ出すが、オワンはすぐに発見される。「殺しやがれ！」。乱闘。威嚇射撃するMGB。自らの腹をナイフで刺すオワン。
「子供はロシアの未来だ」と言って母親を射殺するレオ。ワシーリー「何してる？」レオ「見せしめのために」「子供は関係ない。子供たちを家へ」。
「近くに親戚は？」と子供たちに話しかけるレオ。
街。レオとラシーナ。
レールの上を汽車が通り過ぎる。レールに石を置いていた少年に、大人が近づき「今度は硬貨でやってごらん。ペチャンコになるよ」と声をかける。
車でブロツキーの家を訪れるレオ。「白状すれば苦しまなくて済む。誰に頼まれた？」「アンナ・イワーノヴナ・アノマートワだ。愛犬が食欲不振らしい。ボリスキーのテリアは目の病気だ。私は獣医だ。スパイじゃない」「じゃあ、なぜ逃げた？」「追われたからだ。逮捕されたら有罪確定だからな」。
ラシーナは小学校の先生で「指導者スターリンは子供の安全を祈っている」と子供たちに言う。
口に猿ぐつわをされ、チオペンタール・ナトリウムという自白剤を注射されたワシーリーは、英国大使館の依頼を伝えた全員の名前を告げる。
朝焼け。ノックの音。「ラシーナ、誰が来た？」とレオ。
「クズミン少佐が急な用件ができたと言っている。悲惨な事故らしい。アレクセイの息子が列車に轢かれた。君とアレクセイは戦友だろう？」「彼は優秀だ。守ってやらないと」「話の趣旨がよく……」「アレクセイは殺人だと主張している。スターリン曰く『殺人は資本主義の病』。したがって反逆罪に問われかねない。アレクセイをなんとかしろ」。しぶるレオ。「兄弟分だ。救ってやれ」。
レオ「お悔みを。正式な事故報告を伝えに来た。アレクセイの妻、泣く。アレクセイ「裸で見つかった」レオ「いや、服を着てた」「複数の打撲と擦傷が胸に」「クズミン少佐の署名入りの報告書だ。国家保安省（MGB）のな」「いや、やっぱり殺されたんだ」「まずいぞ。下にいる部下に聞こえる。少佐は温情で俺を寄越したんだ。沈黙しろ」「遺体にも会わせてくれない」「道を守るために妻を説得しろ。息子のことは忘れろ。『楽園に殺人は存在しない』とスターリンも言っている」「目撃者がいる」「何だって？」「女だ。息子を連れてた男を見ている。家の窓から見えたそうだ」。
「アレクセイの息子の検視報告書を」。
MGB本部。「ワシーリーとひと悶着あった」と部下への殴打を認めるレオ。「だがアレクセイの件はよくやってくれた。彼もいずれ感謝してくれるだろう。ブロツキーが全面自供をしてる」と上官。
処刑されるブロツキー。
「挙がった名前は7人だ。調査を開始してくれ。最も優れた捜査官である君には、最も手ごわい相手にした」と女性の写真をレオに見せる上官。
昼の街頭。「ラシーナ！」と言ってMGBに逮捕される女。「何の容疑？」その様子を陰で見つめるレオ。ラシーナはイワンと別々の道を進み、やがて合流する。
2人を尾行するレオ。それをまた尾行する男。駅で別れるラシーナとイワン。（明日へ続きます……）
「楽園に殺人は存在しない」「1933年スターリン政権がウクライナに招いた飢餓で日に2万5000人が餓死した」「「この飢えによる虐殺“ホロドモール”は多くの孤児を生んだ」の字幕。夜。雪景色の中の孤児院。涙を流す少年。子ども同士によるリンチ。脱走する少年。
「ソビエト連邦ウクライナ」の字幕。野外で食事をする人々。「お父さんは？」「死んだ」「名前は？」「捨てた」「じゃあ、今日からお前の名前はレオだ」。
「ベルリン 国会議事堂 1945年」の字幕。マシンガンによる銃撃戦。倒れる兵士。「ワシーリー、撃て！」「アレクセイ、援護しろ！」の声。手りゅう弾で敵を全滅させるソ連軍。
ベルリンは陥落し、「もう安心だ。旗を。レオ、キメろよ」「了解」「ソ連によるベルリン陥落の図だ」。写真を撮ると、歌が響き、空には戦闘機の編隊が飛ぶ。「レオ・デミドフ ソ連の英雄」の字幕。
「モスクワ1953年」の字幕。歌。レストランで歓談するレオたち。レオはラシーナが偽名をレオに告げていたことを知る。
セックスする男女。
KGBの前身であるMGBの本部。「裏切り者の獣医を告発するため、反逆の証拠を集めろ。ブロツキーに心当たりはないか？」ジーナ「いい人だったのに」「裏切り者の友達は我々の友じゃない」「話した方がいいぞ。何でも」。
山狩り。「ママ！」「撃つな」「オワンだな。ブロツキーの友人の。モスクワに来ているという情報が入ったんだ。今、何か言ったろ？」。オワンとブロツキー、逃げ出すが、オワンはすぐに発見される。「殺しやがれ！」。乱闘。威嚇射撃するMGB。自らの腹をナイフで刺すオワン。
「子供はロシアの未来だ」と言って母親を射殺するレオ。ワシーリー「何してる？」レオ「見せしめのために」「子供は関係ない。子供たちを家へ」。
「近くに親戚は？」と子供たちに話しかけるレオ。
街。レオとラシーナ。
レールの上を汽車が通り過ぎる。レールに石を置いていた少年に、大人が近づき「今度は硬貨でやってごらん。ペチャンコになるよ」と声をかける。
車でブロツキーの家を訪れるレオ。「白状すれば苦しまなくて済む。誰に頼まれた？」「アンナ・イワーノヴナ・アノマートワだ。愛犬が食欲不振らしい。ボリスキーのテリアは目の病気だ。私は獣医だ。スパイじゃない」「じゃあ、なぜ逃げた？」「追われたからだ。逮捕されたら有罪確定だからな」。
ラシーナは小学校の先生で「指導者スターリンは子供の安全を祈っている」と子供たちに言う。
口に猿ぐつわをされ、チオペンタール・ナトリウムという自白剤を注射されたワシーリーは、英国大使館の依頼を伝えた全員の名前を告げる。
朝焼け。ノックの音。「ラシーナ、誰が来た？」とレオ。
「クズミン少佐が急な用件ができたと言っている。悲惨な事故らしい。アレクセイの息子が列車に轢かれた。君とアレクセイは戦友だろう？」「彼は優秀だ。守ってやらないと」「話の趣旨がよく……」「アレクセイは殺人だと主張している。スターリン曰く『殺人は資本主義の病』。したがって反逆罪に問われかねない。アレクセイをなんとかしろ」。しぶるレオ。「兄弟分だ。救ってやれ」。
レオ「お悔みを。正式な事故報告を伝えに来た。アレクセイの妻、泣く。アレクセイ「裸で見つかった」レオ「いや、服を着てた」「複数の打撲と擦傷が胸に」「クズミン少佐の署名入りの報告書だ。国家保安省（MGB）のな」「いや、やっぱり殺されたんだ」「まずいぞ。下にいる部下に聞こえる。少佐は温情で俺を寄越したんだ。沈黙しろ」「遺体にも会わせてくれない」「道を守るために妻を説得しろ。息子のことは忘れろ。『楽園に殺人は存在しない』とスターリンも言っている」「目撃者がいる」「何だって？」「女だ。息子を連れてた男を見ている。家の窓から見えたそうだ」。
「アレクセイの息子の検視報告書を」。
MGB本部。「ワシーリーとひと悶着あった」と部下への殴打を認めるレオ。「だがアレクセイの件はよくやってくれた。彼もいずれ感謝してくれるだろう。ブロツキーが全面自供をしてる」と上官。
処刑されるブロツキー。
「挙がった名前は7人だ。調査を開始してくれ。最も優れた捜査官である君には、最も手ごわい相手にした」と女性の写真をレオに見せる上官。
昼の街頭。「ラシーナ！」と言ってMGBに逮捕される女。「何の容疑？」その様子を陰で見つめるレオ。ラシーナはイワンと別々の道を進み、やがて合流する。
2人を尾行するレオ。それをまた尾行する男。駅で別れるラシーナとイワン。（明日へ続きます……）