サム・ライミ監督の'02年作品『スパイダーマン』をWOWOWシネマで再見しました。主人公の叔父をクリフ・ロバートソンが演じる映画で、ビルの谷間を蜘蛛の糸で飛び回る主人公のスピード感に魅せられました。
また、石井輝男監督・共同脚本の'75年作品『爆発!暴走族』をスカパーの東映チャンネルで見ました。1匹狼のライダー・岩城滉一(本人役)が暴走族のリーダー・水田の恋人の誘惑に乗ったことを水田が恨みに思います。岩城の走りに惚れた連中は嫌がる岩城をリーダーに押し立て、ブラックパンサーを名乗り、町を乗り回すと、やがて彼らの1人が雑誌に岩城の存在を紹介し、岩城は時の人となります。面白くない水田は、関東一円の暴走族に、岩城が彼らのことをバカにしているとふれこみ、彼らを利用して岩城を倒そうとしますが、警察の介入もあって、岩城も暴走族もブタ箱行きとなります。一旦暴走族の解散をしないと彼らをブタ箱から出さないと警察に言われた水田ら暴走族の幹部は、一旦は警察の申し出を飲もうとしますが、水田は岩城の件を一任してほしいと言い出します。水田は、以前水田らに回されそうになったところを岩城が助けて、岩城と好意を持ち合うようになっていたミツコを誘拐して輪姦し、岩城らを誘い出します。伝説的なプロのレーサーだったミツコの兄(千葉真一)は、自分に任せてほしいと岩城に言い、水田ら暴走族集団の待つ場所へ行く途中、罠にはまって死にます。怒った岩城らは、暴走族集団を蹴散らし、リーダーたちを皆殺しにします。最後は水田との一騎討ちになり、水田が崖から転落死すると、生き残った岩城とミツコは一緒にバイクで自殺するのでした。
全く凄みを感じさせない声で、台詞が棒読みの岩城滉一に対し、石井監督は彼の「顔」で勝負を挑んだようにも感じましたが、成功してるとはあまり思えませんでした。ミツコとその兄の千葉真一が現れるシーンになると、急にメロドラマとなり、岩城を慕うシュンが事故で死ぬ場面で、それは「母子もの」として最高潮を迎えます。暴走族集団を岩城らが全滅させる乱闘シーンも、「皆殺しだ!」と叫ぶ殺気の感じられない声が響く中、遠景のショットは大勢の人がバイクの間に立っていて、その間を岩城らのバイクが普通のスピードで走っているようにしか見えず、ぶれるカメラの映像などがカットインされても、迫力は感じられませんでした。一番印象に残ったのは、ブラックパンサー結成直後、高速で車を次々に追い抜き、S字運転をするバイクをとらえた縦移動のショットだったようにも思えますが、これも短いショットの編集によって、ごまかされたようにも感じました。
さて、ジェフリ-・ディーヴァーの'08年作品『追撃の森』を読みました。
大矢博子さんによる解説からあらすじを引用させていただくと、「舞台はウィスコンシン州。湖畔の別荘で過ごしていたフェルドマン夫妻が突然現れたふたりの男、ハートとルイスに殺される。夫は警察に通報しようとしたものの、『こちら‥‥』と告げたところで電話をたたき落とされていた。通報を不審に思った保安官が情報を集めた結果、妻のエマ・フェルドマンは弁護士で、職務上知ってしまった不正事件のため狙われる理由があること、その別荘にはエマの友人もいるおそれがあることを知り、女性保安官補ブリンを現場に向かわせる。別荘には男ふたりと被害者夫婦の他に、ミシェルという女性がいた。彼女は二階から下りてきてハートを撃ってケガを負わせ、そのまま森の中に逃げ込む。そこへブリンが到着し、フェルドマン夫妻の死体を発見。賊と銃撃戦になった末に車は湖に沈められ、銃も失い、携帯電話も奪われてしまう。森でミシェルと出会ったブリンは、彼女がフェルドマン夫妻の友人で、一緒に週末を過ごすために来て災禍に遭ったと聞き、丸腰ながらも彼女を守って森を脱出することを決意。一方、顔を見られたハートとルイスは、GPSと銃を持ってブリンとミシェルを追う。こうして真っ暗闇の中、2対2の鬼ごっこが始まった‥‥。」
飽きずに最後まで読ませる力には圧倒されましたが、あまりにも意外な話の展開に、ついていけなくなった部分も後半にはあったことを告白しておきます。
→Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto/)
また、石井輝男監督・共同脚本の'75年作品『爆発!暴走族』をスカパーの東映チャンネルで見ました。1匹狼のライダー・岩城滉一(本人役)が暴走族のリーダー・水田の恋人の誘惑に乗ったことを水田が恨みに思います。岩城の走りに惚れた連中は嫌がる岩城をリーダーに押し立て、ブラックパンサーを名乗り、町を乗り回すと、やがて彼らの1人が雑誌に岩城の存在を紹介し、岩城は時の人となります。面白くない水田は、関東一円の暴走族に、岩城が彼らのことをバカにしているとふれこみ、彼らを利用して岩城を倒そうとしますが、警察の介入もあって、岩城も暴走族もブタ箱行きとなります。一旦暴走族の解散をしないと彼らをブタ箱から出さないと警察に言われた水田ら暴走族の幹部は、一旦は警察の申し出を飲もうとしますが、水田は岩城の件を一任してほしいと言い出します。水田は、以前水田らに回されそうになったところを岩城が助けて、岩城と好意を持ち合うようになっていたミツコを誘拐して輪姦し、岩城らを誘い出します。伝説的なプロのレーサーだったミツコの兄(千葉真一)は、自分に任せてほしいと岩城に言い、水田ら暴走族集団の待つ場所へ行く途中、罠にはまって死にます。怒った岩城らは、暴走族集団を蹴散らし、リーダーたちを皆殺しにします。最後は水田との一騎討ちになり、水田が崖から転落死すると、生き残った岩城とミツコは一緒にバイクで自殺するのでした。
全く凄みを感じさせない声で、台詞が棒読みの岩城滉一に対し、石井監督は彼の「顔」で勝負を挑んだようにも感じましたが、成功してるとはあまり思えませんでした。ミツコとその兄の千葉真一が現れるシーンになると、急にメロドラマとなり、岩城を慕うシュンが事故で死ぬ場面で、それは「母子もの」として最高潮を迎えます。暴走族集団を岩城らが全滅させる乱闘シーンも、「皆殺しだ!」と叫ぶ殺気の感じられない声が響く中、遠景のショットは大勢の人がバイクの間に立っていて、その間を岩城らのバイクが普通のスピードで走っているようにしか見えず、ぶれるカメラの映像などがカットインされても、迫力は感じられませんでした。一番印象に残ったのは、ブラックパンサー結成直後、高速で車を次々に追い抜き、S字運転をするバイクをとらえた縦移動のショットだったようにも思えますが、これも短いショットの編集によって、ごまかされたようにも感じました。
さて、ジェフリ-・ディーヴァーの'08年作品『追撃の森』を読みました。
大矢博子さんによる解説からあらすじを引用させていただくと、「舞台はウィスコンシン州。湖畔の別荘で過ごしていたフェルドマン夫妻が突然現れたふたりの男、ハートとルイスに殺される。夫は警察に通報しようとしたものの、『こちら‥‥』と告げたところで電話をたたき落とされていた。通報を不審に思った保安官が情報を集めた結果、妻のエマ・フェルドマンは弁護士で、職務上知ってしまった不正事件のため狙われる理由があること、その別荘にはエマの友人もいるおそれがあることを知り、女性保安官補ブリンを現場に向かわせる。別荘には男ふたりと被害者夫婦の他に、ミシェルという女性がいた。彼女は二階から下りてきてハートを撃ってケガを負わせ、そのまま森の中に逃げ込む。そこへブリンが到着し、フェルドマン夫妻の死体を発見。賊と銃撃戦になった末に車は湖に沈められ、銃も失い、携帯電話も奪われてしまう。森でミシェルと出会ったブリンは、彼女がフェルドマン夫妻の友人で、一緒に週末を過ごすために来て災禍に遭ったと聞き、丸腰ながらも彼女を守って森を脱出することを決意。一方、顔を見られたハートとルイスは、GPSと銃を持ってブリンとミシェルを追う。こうして真っ暗闇の中、2対2の鬼ごっこが始まった‥‥。」
飽きずに最後まで読ませる力には圧倒されましたが、あまりにも意外な話の展開に、ついていけなくなった部分も後半にはあったことを告白しておきます。
→Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto/)