海外のニュースより

政治・経済・社会の情勢について書かれた海外の新聞や雑誌の記事を選んで翻訳しています。

「エジプトの新内閣は、テクノクラットが支配的」と題する『ワシントン・ポスト』の記事。

2012年08月02日 | イスラム問題
カイロ発:エジプトの国営メディアは、水曜日、この国の新しい内閣の概略をも暴露した。それを見ると、モルシ大統領が多くの選挙民が希望していたダイナミックで政治的に多様な統治チームを作るのが嫌なのか、できないということを示唆している。
水曜日に公表された18名の候補者の名簿は、低姿勢を取るテクノクラットと追放されたムバラク元大統領の下で勤務していた官僚を含んでいる。政府は木曜日に30名の閣僚の名簿を完成すると声明した。
モルシ大統領は、労働者の抗議と経済問題がここ数週間の間に緊急事態になったのに、組閣するのにこれほど長い時間をかけたという理由で、批判の的となった。
これまでに公表された氏名の中で、「モスレム同胞団」の「自由と正義の党」と緊密な結びつきを持つ人物は二人しかいない。「同胞団」が新内閣の閣僚に比較的僅かな痕跡しか持たないということは、内閣が積み上げた反発が、政治のイスラム化を恐れるエジプト社会の部分から生じるだろうと言うことに大統領が恐れたことを示唆している。ノーベル平和賞の受賞者エルバラダイや、去年革命後に登場した大政党の高位のメンバーのような優れた人物がこの名簿には載っていない。首相を打診されたのは、前の水資源省大臣のヘシャム・カンディルであった。エジプト人選挙民は、この国の新しい指導者が象徴的な重要性を持つことを期待していたのだが。(後略)
[訳者の感想]「同胞団」に近い閣僚がふたりしかいないというのは意外でした。
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