メロディック・ハード/メタルが好き~♪

シンフォニックでメロディアスなのHM/HRのCDを中心に感想を書いていきます。サッカーやバレーのことも。

Opeth の Damnation

2007-01-15 21:41:37 | メロディック・ハード
2003年にリリースされた、スウェーデンのプログレッシヴ・デス・メタル・バンドの7作目。

もともと寂寥感と耽美性があるバンドだ。
作風は、同じスウェーデンのPain Of Salvationに似ていると思う。
「Damnation」は、Opethのこれまでのアルバムと違っている。
それは、デス声を廃し、70年代プログレ色を濃くしている点だ。

暗く、アコースティックな反復の多いメロディの中に、心地良い不協和音と、かすかに流れる風のような静けさがある。
場面によっては、メロトロンを使うので、懐かしくも切ない。
メロトロン使用の箇所は、King Crimsonのようだが、やりきれなさがPink Floydのようでもある。

Opethが素晴らしいのは、70年代の懐古主義に留まらず、目新しさを求めている点だ。
それは、ボーカルのデジタル処理であったり、斬新な場面展開だったりする。
70年代プログレの中に身を浸し、過去のバンドを思い浮かべながら、時折はっとする新しい音に心がときめく。歪むギターも入ったりする。
暗いのに、ボーカルのミカエル・オッカーフェルトの声に癒しがあり、まるでバークレー・ジェームズ・ハーヴェストのように温かい。
歌メロもなじみやすい。
エレクトリカルでヘヴィーなパートと、静かでアコースティックなパートとの対比がいい。

70年代プログレが体に染み付いているので、尋常のなじみ感じゃないのはどうしようもない。
これはもう、感性の問題だ。
70年代プログレが好きな人にこそ、聴いてもらいたい。
2003年にこんなに素晴らしいアルバムが製作されたことに感謝。