ヒトリシズカのつぶやき特論

起業家などの変革を目指す方々がどう汗をかいているかを時々リポートし、季節の移ろいも時々リポートします

長野県松本市内田にある牛伏川フランス式階段工という施設に立ち寄りました

2016年05月04日 | 旅行
 長野県松本市内田の山あいにある牛伏川フランス式階段工という“砂防施設”を見に行ってきました。

 松本市南東部を流れる牛伏川(うしぶせがわ)に設けられた、フランスの土木技術を用いた砂防施設です。



 全長141メートルの石積みの水路は、19段の段差で構築されています。





 一般の無機質な砂防ダムに比べて、清流の流れが美しく見えます。

 この石積みの水路の岸辺には、ニリンソウやハルリンドウなどが咲いています。

 大きさが数ミリメートルと小さな花を咲かせているフデリンドウが点在しています。



 対岸の森の中では、ヤマブキが花を咲かせています。新緑の中で、黄色いヤマブキの花は目立ちます。



 この牛伏川が流れる扇状地は、活断層の牛伏寺断層に沿って流れているために、牛伏川は昔から氾濫が多く、住民は悩まされたそうです。江戸時代の慶応4年(1868年)の氾濫は、下流の水田に大被害を与えそうです。

 このため、明治18年(1885年)に、内務省土木局の直轄工事によって砂防工事が始まり、明治31年(1898年)からは長野県が事業を受け継いだそうです。明治44年(1911)に、欧州に派遣された内務省技師の方が、オーストリアの砂防教科書に載っていた“フランスのサニエル渓の階段工法”を参考に、大正5年(1916年)に牛伏川に適用したそうです。水路の張石工は、河床の低下を抑制するための工法であり、かつ見た目が美しい美観的要素を醸し出しているそうです。

 この牛伏川フランス式階段工は、川沿いにソメイヨシノの桜並木などが続く公園になっており、多くの方が散策したり、お弁当を食べてのんびりしています。松本市民のお気に入りの公園のようです。

 ソメイヨシノの木は葉桜ですが、ヤエザクラ(八重桜)系の木は花を咲かせています。





 ここに向かうには、まず真言宗智山派の牛伏寺(ごふくじ)を目指します。うっそうとした森に囲まれた古刹で、ご本尊は十一面観音だそうです。鉢伏山(標高1929メートル)の西側中腹に立っています。

 この牛伏寺境内の奧の川沿いに進むと、牛伏川フランス式階段工がある“水と親しむ公園”があります。

 この牛伏川フランス式階段工の存在は、長野県松本市にお住まいの“滝見名人”の方のブログから知りました。

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5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
新緑のころ (青々田園)
2016-05-04 14:24:52
今回紹介された松本市の牛伏川フランス式階段工は、周囲の木々が新緑になり、その中を流れています。
山吹が咲き、筆竜胆が咲くなど、春です。
のどかな公園のようです。
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水と親しむ公園 (だんご3兄弟)
2016-05-04 13:37:33
松本市の山麓の古刹の奧にある、水と親しむ公園はいってみたい気になりました。
まだ、八重桜も満開で、花見もできそうです。
もちろん、牛伏川フランス式階段工も見学したいです。
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こだる様 (ヒトリシズカ)
2016-05-04 07:44:28
こだる様

コメントをいつもお寄せいただき、ありがとうございます。

お陰様で、この牛伏川フランス式階段工に無事、辿り着きました。地元の方々が、この川のほとりで散策し、山菜採りをし、お弁当を食べておられました。いい所です。

気になったのは、大きな望遠レンズ付き一眼レフカメラを三脚にのせた方が、野鳥撮影をされていました。
キビタキかオオルリ狙いと、読んでいます。

長野県の滝をWebサイト検索すると、こだるさんのブログが出てきます。熟読させていただいています。
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フデリンドウ (こだる)
2016-05-04 06:28:19
ヒトリシズカさま おはようございます。
ようこそ 松本へ(^^)/
おお、緑が増えましたね、昨春はここでウグイスやアオゲラが撮れましたが、
それよりこの可愛いフデリンドウ、これは見に行かなくてはなりません!
このように小さなお花を見つけられる先生の感性と眼力には敬服いたします。
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治水 (鉄子)
2016-05-04 06:07:29
高温多湿のアジアの片隅にある日本は、山が大半なので、治水が大きな課題です。
治政者は治水が大きな課題でした。
明治時代にこうした工夫をしたことに、優れた考え方を感じます。
あの単なる土留めの砂防ダムは好きではありません。
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