ヒトリシズカのつぶやき特論

起業家などの変革を目指す方々がどう汗をかいているかを時々リポートし、季節の移ろいも時々リポートします

米デトロイト市でNAIAS(デトロイト・モーターショー)が始まります

2012年01月12日 | イノベーション
 米国北東部のミシガン州デトロイト市で、米国最大の自動車展示会「The North American International Auto Show 2012(NAIAS=北米国際自動車展示会、通称はデトロイト・モーターショー)」が2012年1月14日から22日まで開催されます。これに先だって、先行公開として報道陣向けのプレスデーが1月9日と10日に開催されました。

 このモーターショーでは、ハイブリッドカー(HEV)やプラグイン・ハイブリッドカー(PHEV)、電気自動車(EV)などの今後の自動車のトレンドを示す自動車の出展が相次いでいます。日本の自動車メーカーの中では、日産自動車が4年振りに出展を決め、話題になりました。



 北米の自動車市場では一時は経営危機に陥ったGM(ゼネラルモーターズ)社やフォード社などが勢いを取り戻した一方、日本の自動車メーカーは東日本大震災とタイ・バンコク市などでの大洪水の影響で部品供給網が混乱し、北米での販売台数は苦戦しているそうです。こうした状況の中で、各自動車メーカーは今後の開発・販売戦略を示す場としてデトロイト・モーターショーを活用します。

 日本の自動車メーカーは、新しい近未来車を展示しました。トヨタ自動車が「Lexus」ブランドのスポーツ・ハイブリッドカー「LF-LC」やプラグイン・ハイブリッドカー「NS4」、本田技研工業(ホンダ)はスポーツ・カー「Acura NSXコンセプト」や「Acura」ブランドのハイブリッドカーなどを含む「ILX コンセプト」(3タイプ)を発表しました。日産は新型SUV「Pathfinder」などを展示しました。

 トヨタのプラグイン・ハイブリッドカーのデザインコンセプトモデルの「NS4」は、屋根に半透明の太陽電池を埋め込み、駐車中でも室内を冷房で冷やす仕組みで。サイドミラーもCCD(電子)カメラ に代替されています。



 ホンダの「Acura NSX」コンセプトは、V型6気筒エンジンにモーターを組み合わせた後輪駆動ハイブリッドシステムを搭載します。前輪の2輪もそれぞれモーターで駆動するという独特4輪駆動システムの実用化を目指しています。



 トヨタもホンダも走行性・先進性を具現化できるスポーツカータイプの乗用車によって、“若々しいというイメージ”を米国のユーザーに植え付けようとしているようです。

 日本の自動車メーカーは、2011年12月3日から11日まで開催された東京モーターショーでは、公開しなかった近未来車を次々と展示します。デトロイト・モーターショーで公表することで、全世界に向けて自社の先進性をアピールすることが効果が高いとの判断です。日本の自動車市場の位置づけを知らしめる現実です。