goo blog サービス終了のお知らせ 

ヒトリシズカのつぶやき特論

起業家などの変革を目指す方々がどう汗をかいているかを時々リポートし、季節の移ろいも時々リポートします

国際ロボット展2015では、災害対応ヒューマノイドロボットの実演が公開されました

2015年12月06日 | イノベーション
 2015年12月2日から5日までの4日間、東京都江東区有明の東京ビックサイトで開催された国際ロボット展2015では、災害対応ヒューマノイドロボット(人型二足歩行ロボット)が展示されました。

 経済産業省系の新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が推進しているプロジェクトの中で開発が進められている「HRP-2改」「JAXON」「Hydra」と名付けられた3種類の災害対応ヒューマノイドロボットの動作実演が毎日、公開されました。

 新エネルギー・産業技術総合開発機構の出展ブース内に、トンネルの模擬災害現場を設けて、その災害現場での救助を想定したタスクに、災害対応ヒューマノイドロボットが挑戦する模様を一般公開しました。災害対応ヒューマノイドロボットが「バルブを回す」「パイプをつかむ」「障害物を押しのける」「障害物をつかんで移動させる」といった実演を披露していました。

 産業技術総合研究所などが開発を担当している災害対応ヒューマノイドロボット「HRP-2改」は、両足分の足幅より狭い板の上を、二足歩行で進む実演を見せました。





 片足ずつ一歩ずつ、足の着地点を考えながら、巧みに脚を動かして、進みます。

 この「HRP-2改」は、経済産業省・新エネルギー・産業技術総合開発機構が1998年度から2002年度まで実施したプロジェクト「人間協調・共存型ロボットシステム研究開発」で開発された「HRP-2」を基に大幅に改良したものです。

 脚と腕をいくらか長くし、関節部の軸構成を改良し、電導モーターもパワーアップし、レーザーやカメラによる計測システムなどを加えました。

 東京大学大学院工学系研究科の研究グループが「HRP-2」を基に改良した「JAXON」は、高速・高トルクの水冷電導モーターを搭載し、知能が高い能力を搭載し、多様なタスクを果たすことができます。

 「JAXON」は四つん這いによる前進動作や「障害物を押しのける」「障害物をつかんで移動させる」などの実演を見せました。





 また、「JAXON」は「バルブを回す」の実演も見せました。



 なお、「HRP-2改」「JAXON」は安全対策として、クレーンで吊られています。これは万が一、動作が不安定になった時に、周囲にいる見学者への安全性を考えた対応です(実際の利用時には、クレーンで吊ることはしません)。

 こうした災害対応ヒューマノイドロボットは、人間が入れない災害現場にまず入り、その後に、人間が入って、協調作業を進めるなどの利用法が想定されています。

 展示されている「HRP-2改」と「JAXON」です。これは動きません。



 これらの災害対応ヒューマノイドロボット「HRP-2改」「JAXON」「Hydra」はまだプロトタイプで、量産を前提としていないために、1台当たりの価格はまだ見積もれないそうです。

(追記)
 今回のトンネルの模擬災害現場は、米国国防省の国防高等研究計画局(DARPA)が実施している災害対応ロボットの国際競技会「DARPA Robotics Challenge(DRC)」の課題現場を模したものだそうです。

国際ロボット展2015の“サービスロボットゾーン”では、話題の「Pepper」などを拝見しました

2015年12月05日 | イノベーション
 2015年12月2日から5日までの4日間、東京都江東区有明の東京ビックサイトで開催されている国際ロボット展2015では、最新の各種ロボットが展示されていました。

 国際ロボット展2015の“サービスロボットゾーン”では、話題を集めているサービスロボットが展示されています。

 やはり多くの入場者が立ち寄っていたのは、ソフトバンクの「Pepper」を展示しているブースでした。





 法人ユーザーに対しては、月額3.5万円×36カ月で、「Pepper」をレンタル契約できると伝えています。これによって、法人ユーザーの職場で、感情認識ヒューマノイドロボット「Pepper」が受付業務などをこなすそうです。

 このレンタル契約に加えて、ロボットの手続き手数料9800円が別途かかり、またパートナー・アプリケーションを購入すると、その分、別途費用がかかると伝えています。

 「Pepper」向けのアプリケーションは、開発キットが公表され、ビジネスシーンでの活用事例を競う開発コンテテストが開催されています。

 シャープが開発した、小型で手軽に持ち運びができるモバイル型ロボット電話「RoBoHoN(ロボホン)」も展示されていました。





 このモバイル型ロボット電話「RoBoHoN」は、2016年前半に発売される予定です。

 この「RoBoHoN」は、ロボ・ガレージ代表取締役・ロボットクリエイターの高橋智隆さんと共同開発したもので、高橋さんのロボット技術とシャープの携帯電話機技術を融合した携帯情報通信端末です。

 高さが約19.5センチメートルと小型で、二足歩行もできます。モバイル通信(LTE/3G)に対応した音声通話や、電子メールやカメラ、液晶タッチパネルなどの携帯電話機の基本機能を搭載しています。

 筑波大学発ベンチャー企業のCYBERDYNEは、介護支援用腰タイプを展示しています。介護施設などで、介護対象者の方をベットなどから車イスなどに移す際に、その作業を担当する介護担当者の腰部にかかる負荷を低減する機器です。

 この介護支援用腰タイプ「HAL-CB01」シリーズは、質量が約2.9キログラムで、電池による電力供給などによって約3時間、駆動します。



こちらは見た目は似ていますが、作業支援用腰タイプの「HAL-LB01」シリーズです。


 
 東京理科大学発ベンチャー企業のイノフィス(東京都新宿区)は、作業支援型や介護支援型などの「マッスルスーツ」を展示していました。

 作業支援型を身につけた女性が、重たいものを持ち上げるデモンストレーションをしています(テレビクルーが撮影しているようです)。





 この作業支援型「マッスルスーツ」は、駆動源の高圧空気を供給するパイプを取り付けています。

 国際ロボット展2015の“サービスロボットゾーン”では、さまざまな“サービスロボット”が展示されています。日本の企業が力を入れ始めたロボット事業を示しています。

第44回東京モーターショーでは、「SMART MOBILITY CITY2015」が開催されています

2015年11月03日 | イノベーション
 2015年10月30日から東京都江東区有明の東京ビックサイトで始まった第44回東京モーターショーでは、主催者の一般社団法人日本自動車工業会が、主催者テーマ事業の「SMART MOBILITY CITY2015」を開催しています。

 「SMART MOBILITY CITY2015」の中のステーションコアでは、駅前広場に見立てた展示部分で、試乗希望者は各社の超小型モビリティを試乗・体験走行できます。


 
 超小型モビリティ体験走行できるのは、トヨタ自動車の「TOYOTA i-ROAD」、日産自動車の「NISSAN New Mobility Concept」、ホンダ(本田技研工業)の「MC-β」、トヨタ車体の「COMS」などです。

 実際に、試乗を希望する来場者は、超小型モビリティの体験走行を実践しています。それぞれ、巧みに操縦しています。



 その近くのトヨタ自動車の展示ブースで公表されていた、展示品です。



 同展示品の詳細を伺う機会を失い、どういうテーマの展示品か分かっていません。
 
 さらに、近くの展示ブースでは、ベンチャー企業のWHILL(横浜市鶴見区)が、新しい概念のパーソナルモビリティ「WHILL」を展示していました。


 
 従来の車イスユーザーでも、普通の健常者でも、スマートに自由自在に移動できるとうたっています。

 以下は、やや番外編的な報告内容です。

 いろいろな意味で注目を集めそうなドイツのフォルクス・ワーゲンは、美女を展示車の近くに立たせるという、やや古典的な展示方法の展示ブースでした。



 ドイツのアウディの展示ブースも同様の志向でした。

 3輪のオートバイ(?)を展示していたのは、カナダのBRP社(ボンバルディア・レクリエーショナルプロダクツ、モントリオール市)です。「Can-Am Spyder」という独自の3輪車(前輪2輪・後輪1輪)を展示し、人気を博していました。





 ホンダが展示していたハイブリッド三輪車「NEOWING(ネオ ウイング)」を拝見した直後だけに、この「Can-Am Spyder」にも興味津々になりました。

第44回東京モーターショーでは、ホンダは燃料電池車などを展示中です

2015年11月02日 | イノベーション
 2015年10月30日から東京都江東区有明の東京ビックサイトで始まった第44回東京モーターショーでは、各自動車メーカーがこれからの“車”をアピールしています。

 ホンダ(本田技研工業)は、同社の展示ブースで、発売が近い燃料電池車「CLARITY FUEL CELL」を展示しています。



 ホンダは2008年から燃料電池車「FCXクラリティ」をリース販売していますが、事実上はかなり限定的なリース販売でした。

 今回展示されたホンダの新型燃料電池車「CLARITY FUEL CELL」は、自治体や企業などに2016年3月からリース販売される見通しです。日本での価格は766万円(消費税込み)だそうですが、現在のところは「CLARITY FUEL CELL」を「リース専用車両」とする見通しです。航続距離は推定700キロメートル以上(JC08モードで)です。

 新型燃料電池車「CLARITY FUEL CELL」の横には、 同車と接続すると、一般家庭が使う約7日分の電力を供給可能な外部給電機「パワー エクスポーター 9000」が展示されています。
 
 展示されている新型「NSX」は、新開発の縦置きV6ツインターボエンジンに3モーターハイブリッドシステムを組み合わせたスーパースポーツモデルです。



 来年2016年春から生産を始め、まずは米国で販売されるそうです。
 
 展示されているコンセプトカー「Honda WANDER STAND CONCEPT」は不思議な乗り物です。





 大人2人が並んで乗るための“車”として、全長2メートル・全幅1.25メートル・全高1.85メートルのコンパクトな乗り物です。ホンダが開発中の“パーソナルモビリティ”の「UNI-CUB β」に適用されている全方位駆動車輪機構「Honda Omni Traction Drive System」を応用したオムニホイールを適用し、前後、真横、斜めへと自由自在に移動できます。従来の四輪車とは異なる運転操作が楽しめるというコンセプトカーです。
 
 ハイブリッド三輪車「NEOWING(ネオ ウイング)」も注目を集めました。





 前輪が2輪、後輪1輪という車体構成です。水平対向4気筒エンジンに、電気モーターを組み合わせたハイブリッドシステムを採用しています。

 1人乗りの次世代パーソナルモビリティーとしての展示品は「Honda WANDER WALKER CONCEPT」です。



 幅が540ミリメートルと小さいので、座ったままで、駅などの自動改札口をスムーズに通過できるそうです。そして回転半径が1メートルを実現して小回りが効きます。歩行者と同じように、屋外と屋内を自在に行き来することを目指した個人用の移動手段です。


第44回東京モーターショーでは、日産自動車が電気自動車の自動運転車を展示中です

2015年11月01日 | イノベーション
 第44回東京モーターショーは、2015年10月30日から東京都江東区有明の東京ビックサイトで始まりました。

 日産自動車は、同社の展示ブースで、電気自動車の自動運転車であるコンセプトカー「IDS Concept」を展示し、話題を集めています。





 10月28日や29日に放映されたテレビニュースは、「第44回東京モーターショーは自動運転車の展示が多い」と伝え、その代表格として紹介されたのが「IDS Concept」でした。

 「IDS Concept」は、自動運転となる「PDモード(パイロットドライブ)」とドライバーの意思で操作する「MDモード(マニュアルドライブ)」が用意されています。PDモードではハンドル(ステアリングホイール)が収納され、MDモードに切り替えると、座席の向きや照明の色が変わると同時に、ステアリングホイールやメーター、ヘッドアップディスプレーなどが現れる映像が何回も報道されました。

 「IDS Concept」には、交通ルールを理解している人工知能(Artificial Intelligence、AI)が、道路や交通状況、道路標識などを正しく理解し、その先の状況を予測して、安全でスムースな自動運転を行うと、説明しています。

 「NISSAN CONCEPT 2020」は、ソニー・コンピュータエンタテインメントのゲーム機「プレイステーション」の専用ソフトウェア「グランツーリスモ」」誕生15周年を記念したバーチャルスポーツカーです。 




 
 何となく、少し前の東京モーターショーらしい雰囲気の展示品と感じました。
 
 「NISSAN GRIPZ CONCEPT 2020」は、オフローダーの走破性とスポーツカーのパフォーマンスを兼ね備えた、未来のコンパクトクロスオーバーだそうです。



 日産自動車の社長兼最高経営責任者(CEO)のカルロス・ゴーン(Carlos Ghosn)さんは日産自動車のこれからの事業展開を熱く語っています。



 彼は日産自動車の株を多数保しているフランスの自動車会社ルノーの取締役会長兼CEO(PDG)も兼務しています。
 
 マツダの展示ブースでは、次世代ロータリースポーツのコンセプトモデル「RX-VISION」が展示されていました。



 三菱自動車工業の展示ブースでは、電気自動車(EV)で航続距離400キロメートルを達成する次世代コンパクトSUV「eX コンセプト」を公開しています。



 各社それぞれに自社各様の展示品を披露しています。