マイコー雑記

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今セメスターを振り返り、「成績自体」より「成績」を通して学ぶことにフォーカス

2016年01月29日 | 中学・高校

昨日で高校の1セメスターが終わった!

 

「フレキシブルなシステム」から、通常の高校生活へ移った長男

以前少し書いたけれど、長男にとって普通に毎日学校に通いつつ「いい成績」をおさめるというのは、かなりのチャレンジ。

彼にとってのベストは、「大学の授業やオンライン授業や課外活動を組み合わせたスタイル」というのは、去年実行してみて、とてもよく分かった。レンジャーやパイロットトレーニングやロボティックスやスポーツなどに走り回りつつ、授業を組み込んでいくというスタイル。

とはいえ、新地でこうした「フレキシブルなスタイル」を実行するのは、かなり難しいことが判明。アンカレッジのチャータースクールのように学区の制度に沿ったカリキュラムを一緒に練るアドバイザーもいなければ、経済的援助も皆無(アンカレッジでは約40万円近く州から援助があり、そこから大学やオンラインの授業料が出る)、また彼はスポーツが大好きなのだけれど、アンカレッジだとこうした「フレキシブルなスタイル」でも公立高校のチームに入ることができるのに対し、こちらでは「部外者」とみなされ、公立の学校システムとは一切関わることができなくなる。

ということで、本人のたっての希望で、今年度通常の高校に通うことに。

 

今回のセメスター、ホント色々あったなあと思う。

 


今セメスターのエピソード1

こちらの大学入学審査では、「日頃の成績」がとても重視される。彼が進学したいという大学も高校4年間「オールA」を取る子がかなりいる。

成績は頻繁にネットでチェックすることができるのだけれど、セメスターが始まってしばらくして、何とある教科が「D」なんてことに! 

ちなみにこれは、こちらで大学を目指す子を持つ親御さんなら、多分卒倒するレベルの評価。

 

実際私自身、分かった、一度社会に出てよーく揉まれてから、大学進学目指しー、と腹を据えた。

 

「この教科」の先生について、彼がちょこちょこ文句を言うのを聞いていた。全国統一のプログラムで、大学の単位も取れるという大学レベルの授業なのだけれど、この先生、とにかく座ってスライドショーを見せるだけ、それで、誰かが質問しようものなら、「スライドにあっただろう!」と不機嫌に怒鳴ると。

周りの親御さん方に聞いてみると、実際これまでも生徒や親からかなり「文句の出ている」先生のよう。とはいえ、「テニュアー(終身雇用資格)」を取ってしまえば、組織的にもどうともできない部分がある。

長男が提出したにも関わらず「不提出」と記された課題について質問し、e-mailで提出した日時の記載を見せ説明すると 「そういった人を非難するような態度でなければ、もっと協力してやるのに」と言われ。「自分の教材は貸さない」というので、手持ちのもので何とか仕上げると、「きちんと頼めば貸してやったのに」と言い放たれ。

 

まあそんなこんなで、徐々にやる気が底を這い、提出物に穴があくようになっていき。

出さなければ「ゼロ」なわけで。「ゼロ」が重なっていく。

 

それで何度かこんな話をした。

私:やってられないと怒って、やるせないと悔しくて。でもさ、それで提出物出さなかったり、いい加減にテスト受けたりして、誰か何か得るものあるのかな?

その先生、あなたがそうしたからって痛くもかゆくもないだろうし、あなたは自分が何年もかけてたどり着きたいと思っているゴールから遠ざかる。

その先生の先にある「あなたの目標」にフォーカスしなよ。

 

 

その後、彼なりに様々思い、頑張ったよう。

これだけ下げてしまうと、取り戻すのもかなり難しいのだけれど、少しずつ少しずつ彼なりに必死で積み重ね。

昨日の最終評価では「B+」。期末テスト98点(100点絶対取るつもりだったそうだけれど一問ケアレスミスしたよう)。

 

これなら、これからの頑張りしだいで、まだ何とかなりそうと、来期に向けて燃えている。

 

*ちなみに、高校時代の私だったら、そんな先生と毎日顔を合わせるぐらいなら、高校ドロップアウトしてたかも。本人には言ってないけれど。(笑)

 

 


今セメスターのエピソード2

これも大学の単位が取れる全国共通の大学レベルの授業なのだけれど、彼が大好きな得意分野。

授業中、他の授業の宿題をしていたのが見つかり、その数日間に提出したプロジェクト、宿題、授業中の課題全て「0」に!

ということで、期末の一か月ほど前にこの得意科目の成績が「B」に。これはもう取り返す期間も限られている。

 

彼的には、もう分かってるし、今日もレスリングの試合で忙しいから、今のうちに他の宿題済ませとこ、ということだったよう。

とはいえ、先生にはそんなこと通用しない。

 

 

ちなみにこのとき私は、本音では、先生に忠実であるためより、学ぶために学校に通ってるのだから、もっとフレキシブルにさせればいいんじゃないのかなあ、とも思ったのだけれど、

同時に、厳しい処置をしてくださってありがたかったなと感謝している。

 

本人には、

「これで、先生が何をいいとし、よくないとするか、よく分かったよね。

一生懸命教えてるのに、他ごとされてたら、やっぱりいい気持しないと思わない?」と。

 

そしてその後必死で頑張り、一昨日の期末テストでは100点(全国的には上位4パーセントが満点だったよう)を取り、最終評価「A」に。

 

 

 

 

 

「成績自体」よりも「成績」を通して学ぶことにフォーカス

親のできることとは、「成績自体」よりも、成績を通して何を学んでいるのかにフォーカスし、サポートしていくことなのだろう。

たとえゴールから遠ざかって見えたとしても、長い目で見て、「糧」にしていくために。

 

まあ、試験試験評価評価で育った私自身、これが時に難しく、子供の成績と共に奈落の底に落ちていく感を味わうわけだけれど。

それでも本当に、一つ一つの落ち込みに、親として、「何が大切なのかにフォーカスする」訓練になっている。

 

こちらの「成績」は、毎日の宿題、授業中の課題、プロジェクト、テストなどから成っている。

「成績」を通して学べることとは:

・コンスタントにワークするアップビートさ

・今何が大切かの優先順位を整理し、他にやりたいことを自制する力(興味範囲が広がり「過ぎ」傾向にある長男にとって、かなりのチャレンジ)

・スケジュールを組む力(スケジュールはやりたいことを「よりするため」にある!)

・整理整頓スキル(プリントや課題の整理、忘れ物対策)

・自分が理不尽に感じることも「その先の目標」にフォーカスすることで突き抜ける姿勢

 

などなどだろう。

 

 

 

色々あったこのセメスター。

週明けからは新しい学期が始まる! チャレンジングなAPコースも含まれている。

(以前、この学校は11年生からしかAPが取れないとしたのだけれど、10月に受けたPSATがそれなりに取れた子はAPを取るようにと通知を受け取ることが分かった。)

 

さて、腹を据え、これからのチャレンジに学び、共に乗り越えていこうと思う。