次女12歳が、ここ2週間ほど、歴史プロジェクトに取り組んでいる。
彼女が選んだテーマが「黒死病(ペスト)」。
調べれば調べるほど、???となることも多く。
例えば、
・「黒死病」は体が黒くなって死んでしまうためそう呼ばれるようになったのだけれど、
「3つのタイプ」があるとされるるペスト全般の症状を調べてみると、
「腺ペスト」、「肺ペスト」、「敗血症」とある中で、
身体が黒くなるのは「敗血症」。
え、だったら腺ペストや肺ペストは黒死病と呼ばないの???と混乱する次女。
歴史的に「ペスト=黒死病」で通っているわけだけれど、
テーマ名は「黒死病」でなく「ペスト」とするべきかなあと。
「黒死病」の方が、歴史的に「ペスト全般を指す名前」と通っているから、
分かりやすいかも。ただ、説明を入れておこう、と落ち着く。
・またこの腺ペスト、肺ペスト、敗血症も、
「全く違う3つのタイプのペスト」というわけではなく、
初めに腺ペストの症状が出、その菌が肺へ移れば肺ペストになるというように、絡み合っている。
じゃあ「進行度合い」で分けられているの?というと、
敗血症は腺ペストなどの症状が見られないまま血液に菌が回ってしまうから、
必ずしもそうでもないんだよなあ、と混乱する次女。
症状や菌が及ぶ範囲によって分類されていて、
それが進行度合いと重なる場合もあると説明しようと着地点。
・ペストは、菌を持ったネズミについたノミから広がるとされるけれど、
それでも、発症してしまえば、
腺ペストの場合は体液から、肺ペストの場合は空気感染もするんだよね。
・14世紀のヨーロッパでの大流行では、資料によって広がる経路が違うー!
「説はいくつかあるけれど、その中の一つの有力な説はこうである」と地図と共に経路を載せることに。
はっきりと答えのつかめないもやもや状態に過剰に反応してしまうこともある次女。
もやもやした中から、それでも好奇心をもって探索し続ける内に、
少しずつ着地点が見えてくる。
それは、時に「白黒」と決着つくものではないかもしれないけれど、
ひとまずの着地点。
そこからまた、進み続ければいい。
まだまだ分かってないことも、たくさんあるんだから。
プロジェクトのよさは、
こうした「陸の見えない海を行くことで、新しい陸を見出す」感覚を体験できること。
・黒死病=ペスト
・ペストには3つのタイプがある
・ペストはネズミのノミから感染
・14世紀のヨーロッパの大流行は中国からヨーロッパへ
こうした一見「白黒」に見える答えから、
その先へと足を踏み出していくのならば、
新しい発見が待っている。
「好奇心」をエンジンに、
果てしなく広がる海へ、漕ぎ出していきたいね。
さて今日は、まとめたものをボードに貼り、飾りつけ!