石油と中東

石油(含、天然ガス)と中東関連のニュースをウォッチしその影響を探ります。

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2024-01-05 | データベース追加・更新

下記データを更新しましたのでご自由に利用ください。

 

・クウェイト・サバーハ首長家々系図

 (新首長即位及び新首相任命)

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見果てぬ平和 ― 中東の戦後75年(99)

2024-01-05 | 中東諸国の動向

(英語版)

(アラビア語版)

 

(目次)

 

第4章:中東の戦争と平和(13)

 

099 「平和の家」と「戦争の家」(3/4)

当事国以外についてもその国がアラブとイスラエルいずれを支持するかで「敵の味方は敵」、「敵の敵は味方」と単純に色分けすることができた。第四次中東戦争でアラブ産油国が石油戦略を発動したときにそれが明確に表れた。すなわちイスラエル(敵)の肩を持つ米国は敵であり、アラブ(味方)を支持する国は味方とみなして石油の供給を減らさないという戦略である。日本はあわてて三木副総理を中東に派遣しアラブの友好国であることを表明して石油の禁輸を免れたのである。

 

 ところが第四次中東戦争以後の中東での戦争は単純な二項対立だけではなくなった。イラン・イラク戦争は民族対立(ペルシャ人対アラブ人)と宗派対立(シーア派対スンニ派)が絡み合ったものであり、アラブ諸国は揃ってイラクのサダム政権を支持した。しかしイラク南部には多くのシーア派住民がおり、彼らはイラク国民である前に敬虔なシーア派信徒であった。彼らは独裁者サダムの中央政府を恐れていたものの心情的にはイラン寄りである。

 

サウジアラビアのような周辺のスンニ派諸国にとってシーア派のイランは「敵」であり、同じスンニ派政権のアラブ国家であるイラクは「味方」である。しかし味方のイラクではあるが、サウジアラビアの国境のすぐ北側に住んでいるのはシーア派である。さらに独裁者サダム・フセインもイランとの開戦前は湾岸の王制国家打倒を叫んでおり、サウジアラビアにとっては油断のならない男である。

 

(続く)

 

 

荒葉 一也

E-mail: Arehakazuya1@gmail.com

 

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石油と中東のニュース(1月4日)

2024-01-05 | 今日のニュース

(石油関連ニュース)

原油/天然ガス価格チャート:https://tradingeconomics.com/commodity/brent-crude-oil

・原油価格小刻みな値動き。Brent $75.88, WTI $70.42

(中東関連ニュース)

・イスラエル軍、ガザから千名単位の撤兵。南部地区に注力。長引く戦争

・イラン:故スレイマニ司令官4周忌記念式典で2度の爆発事件、100人死亡

・ヒズボラ―最高指導者ナスラッラー師:スレイマニ司令官は「抵抗の枢軸

・ベイルートでドローン攻撃、ハマス最高幹部が死亡

・米国務長官、ガザ戦争開戦後4回目の中東歴訪

・エジプト、イラン、サウジが加わり10カ国体制になったBRICS

*レポート「グローバルサウスに傾斜する中東北アフリカ諸国(MENA の多国間関係) 」参照。

・トルコ:昨年の武器輸出55億ドル。ドローン兵器など過去最高水準

*レポート「日本は世界 10 位、急伸したウクライナ:世界及び中東主要国の軍事費と武器輸出入」参照。

・カタール、2023年の観光客数4百万人突破。サウジ人が全体の4分の1

 

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