Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

令和版・海外俳優列伝(129)ジュード・ロウ

2024-03-21 00:10:00 | コラム
72年12月29日生まれ・51歳。
イギリス出身。

伊達男のジュード、よく頭髪の薄さについて言及されることが多いですが、薄くったって男前。

なんといっても、名前の由来がビートルズってのがイカシテいるじゃないですか。そう、『ヘイ・ジュード』からなのです。



※日本発のペプシCMにも「鬼」役で出演、
これ完成度が高いシリーズなので長寿化してもよかった気がするのだけれど、いやいや、スパッとやめた潔さこそを評価すべきかも^^



<経歴>

姉ナターシャは画家、
息子ラフ・ロウ、娘アイリス・ロウともにモデル。

高校を中退しテレビドラマや舞台の端役からキャリアをスタート、映画俳優デビュー作は93年の『ショッピング』。

飛躍は97年。
『オスカー・ワイルド』、そして『ガタカ』で初めて大役を掴む。

キャリアは「ほぼほぼ、これから。」なのだけれど、自分は「このひとで一本!」であれば『ガタカ』になるのかもしれません。


遺伝子操作を扱ったSFジャンルでありながら派手な見せ場はほとんどなく、
「適正者」「不適正者」に分けられる不条理と哀しみの世界をじっくり描いた、おとなの物語といえましょう。
これは必見!!


クローネンヴァーグの悪夢的世界の住人と化した『イグジステンズ』(99)、


タイトルロールを挑発する大富豪を好演した『リプリー』(99)、

同年にはオムニバス『チューブ・テイルズ』(99)の一篇を監督、

『スターリングラード』(2001)、
キューブリック×スピルバーグのSF『A.I.』(2001)ではイケメンロボットを演じ、


『ロード・トゥ・パーディション』(2002)、『コールド マウンテン』(2003)、『クローサー』(2004)、
エロール・フリンを好演した『アビエイター』(2004)などなど、話題作がつづく。

『オール・ザ・キングスメン』(2006)、『マイ・ブルーベリー・ナイツ』(2007)、『スルース』(2007)、
ワトソンを演じる『シャーロック・ホームズ』(2009)、
コロナを予見したといわれるウィルスパニック映画『コンテイジョン』(2011)では「自称」ネットライターを怪演、
ヒューゴの父を演じる『ヒューゴの不思議な発明』(2011)、


『グランド・ブダペスト・ホテル』(2014)、
『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』(2018)と『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』(2022)など、2000年代に比べれば失速した感はあるけれど、いやいや永遠の伊達男はこんなものではないでしょう。

最新作は『ピーター・パン&ウェンディ』(2023)、
北野武ファンらしいので、いつか北野組として日本映画に出演してくださいな^^


次回の列伝は、ジュリアン・サンズさんから。

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明日のコラムは・・・

『85%まで回復^^』
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令和版・海外俳優列伝(128)ジャン・レノ

2024-03-20 01:27:45 | コラム
48年7月30日生まれ・75歳。
フランス出身。

デカくて、まあまあなコワモテ。
なのに愛嬌があるのは、愛用している丸縁のメガネによるものでしょう。

この点においてレノのセルフプロデュース能力は、満点ですね満点。

そして、日本びいきでもあります^^



※代表作は、もちろんこちら。
何遍もいってますが・・・
レノにもナタリー・ポートマンにもゲイリー・オールドマンにも、音楽担当エリック・セラにも、主題歌スティングにも罪はないけれど、
この映画、大っっっっっっっっっっっっっっ嫌いです(^^;)



<経歴>

演劇学校を卒業後、82年の『サン・スーシの女』で映画俳優デビューを果たす。

リュック・ベッソンとは『最後の戦い』(83)からの仲で、
主演ではないものの「必ずインパクトを残す助演ぶり」で話題となる。

『サブウェイ』(85)を経た海洋ドラマ『グラン・ブルー』(88)で、パスタを頬張るエンゾ役で日本でも注目を受ける。


90年、『ニキータ』でヒロインの抹殺を命じられる「掃除屋」をクールに演じ好評を博す。
このスピンオフ的に制作されたのが『レオン』(94)だったわけですが、
繰り返しますが自分は大嫌い、
しかし、『ニキータ』は大好きだったりします。

『ニキータ』は非情さのなかに生きるヒロインに感情移入出来るんですけどね、
しかし『レオン』は・・・まぁいいか、ファン多いし面倒くさいから(^^;)(^^;)


ともあれ『レオン』の大ヒットにより、フランスだけでなくハリウッドの映画にも出演、
『フレンチ・キス』(95)、『ミッション:インポッシブル』(96)、『GODZILLA』(98)など話題作がつづく。

自分が「この一本!」を挙げるとするならば、『RONIN』(98)になりますね。

プロフェッショナルな犯罪者集団が「スーツケース」を強奪する70年代風アクション。

なにが素晴らしいって、結局スーツケースの中身が明かされないことですね^^



そのほかの出演作に・・・
『クリムゾン・リバー』(2000)と『クリムゾン・リバー2 黙示録の天使たち』(2004)、
ベッソンのロリコン趣味に引っかかったか、ヒロスエと共演した『WASABI』(2001)、


『ダ・ヴィンチ・コード』(2006)、『シェフ! ~三ツ星レストランの舞台裏へようこそ~』(2012)、『アーニャは、きっと来る』(2020)、
最新作は、配信系映画『ダイ・ハート』(2023)。

「ハード」じゃなくて「ハート」ね。


あえていえば。
いまのヒロスエとこそ、共演した合作映画のほうが面白くなりそうなのだけれどなぁ。。。

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明日のコラムは・・・

『令和版・海外俳優列伝(129)ジュード・ロウ』
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令和版・海外俳優列伝(127)ジャン=ポール・ベルモンド

2024-03-19 00:10:00 | コラム
33年4月9日生まれ・2021年9月6日死去、享年88歳。
フランス出身。

キャリア前半はアート系を中心に活躍する先鋭的な俳優、
しかし中盤になるとスタントなしでアクションをこなす肉体派に。

面白いキャリアを築いたベルモンド、
ただそれでも自分にとっては「前者のひと」になってしまうのは、映画を学ぶ学生だったからでしょう。

ゴダールとのタッグって、それほどのインパクトがあったと思いますもの。



<経歴>

父ポール・ベルモンドは、フランスを代表する彫刻家・画家。

国立高等演劇学校卒。

何度か共演したアラン・ドロンとは親友同士となりましたが・・・


最近のニュースでドロン宅から何十丁もの銃が押収されたって?
大丈夫かいな(^^;)(^^;)

演劇学校の卒業直後からその才能が注目され、舞台などでいくつもの演技賞を獲得。

映画俳優デビュー作は、57年の『歩いて馬で自動車で』。
数年の兵役後、クロード・シャブロル監督『二重の鍵』(59)の演技で映画界からも注目を集める。

そして60年―ゴダールのキレッキレな演出・編集スタイルにより全世界に衝撃を与えた『勝手にしやがれ』に主演、


刹那的な男女の犯罪劇というか、まぁこの映画は物語を云々しても意味がないかな、
ヌーヴェルヴァーグを代表する映画として、今なお輝きつづける名作です。

同年には『雨のしのび逢い』でジャンヌ・モローと共演、
『ビアンカ』(61)、再びゴダールと組んだ『女は女である』(61…ただしこれは、アンナ・カリーナの映画といっていいでしょう)、
『大盗賊』(62)、『いぬ』(63)、『黄金の男』(64)、『ダンケルク』(64)、
アクション俳優として開花するきっかけとなった『リオの男』(64)、
そして、ゴダールもうひとつの代表作『気狂いピエロ』(65)。

しかし!
この映画の公開後、ベルモンドはシナリオの重要性に言及、シナリオさえ用意しないゴダール・スタイルを批判し「もうゴダールとは仕事をしない」と宣言。
ゴダールはゴダールで「商業主義の映画を嫌う」と宣言し、ベルモンドを名指しで批判するようになる。

少し前に表現者同士の喧嘩は「大好物」と記した自分ではありますが、これリアルタイムで触れていたらどうだったでしょうね(^^;)
まぁお互い、それぞれのフィールドで活躍しつづけたというのが救いではあります。
どちらかいっぽうがダメになったというオチでは、後味悪過ぎですものね。。。


以降、ベルモンドは主に娯楽作に出演。
『カトマンズの男』(65)、『パリの大泥棒』(66)、『007 カジノ・ロワイヤル』(67)、『オー!』(68)、『暗くなるまでこの恋を』(69)、

ドロンと共演したギャング映画『ボルサリーノ』(70)、



『コニャックの男』(71)、『ラ・スクムーン』(72)、『ベルモンドの怪盗二十面相』(75)、『警部』(79)、
『プロフェッショナル』(81)、『パリ警視J』(83)。

世代的に、初めて劇場で観たベルモンド映画となった『ライオンと呼ばれた男』(88)。


『レ・ミゼラブル』(95)、『ハーフ・ア・チャンス』(98)、『アマゾンの男』(2000)などなど、出演作は多数。


2001年に脳梗塞を発症し、その後はときどきテレビ出演する程度の露出に。
うれしかったのは、日本のバラエティ番組で出川さんと共演したことですね^^



2021年9月6日、パリの自宅にて永眠。
享年88歳、映画としての遺作は『D'un film a l'autre』(2011)になるのでしょうか。

近年、アクション俳優としての再評価が日本でも展開されていて、よく特集上映とかが組まれています。
機会があれば、ぜひ観てみてくださいね^^

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てんてこまい my mind

2024-03-18 00:53:03 | コラム
5月6日に開催されるボクシング興行、「井上尚弥VSルイス・ネリ」(東京ドーム)のチケットをゲット!!

しかもリングサイドだぜベイベー!!

もう、きょうからゴールデンウイークまでは、この日のためだけに働くようなものですね^^


ただこの日の前日は、プロ野球のナイター戦があって。
ということは、ドームで格闘技興行の設営をするというだけでも難儀するのに、野球が長引けば長引くほど設営スタッフは大変になるわけです。

まさに、てんてこまい my mind!!

巨人阪神戦。
阪神さん、コールドゲーム級に大量得点してとっとと終わらせてくださいね(^^;)(^^;)


※ドーム興行なので、布袋さんによる生演奏の入場とかあるかもね^^


※※ボクサーの入場曲で、印象に残るものって意外と少ないです。
内藤さんのC-C-Bくらいかな~、
その点、MMAファイターは個性が際立っていて面白い。

きょうのタイトル「てんてこまい my mind」はウルフルズの曲ですが、
このひとたちの曲を使用しているのは、青木真也ですね。


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日本女優別10傑(103)安田成美

2024-03-17 00:10:00 | コラム
~安田成美のキャリア10傑~

成美さん57歳、とんねるず憲さんの奥様。

正直いってアイドルやっていたころは、ジブリ作品のイメージ曲は下手いし(^^;)、
顔も自分の好みじゃないなぁ、、、なんて生意気なことを。



「おや、意外と俳優さんとしていいな」と思ったのは、ごく最近のことだったりします^^


(1)『犬死にせしもの』(86)

主演は真田広之と佐藤浩市、監督は井筒和幸が務めるアクション。
だが話題といえば脇で登場する今井美樹のヌードばかりで、同時上映だった岡本喜八の『ジャズ大名』が傑作だったことから、いろいろコケにされたという。

でも、いま観ると割と楽しめるのだよね。



(2)『すばらしき世界』(2021)

主人公にとって忘れ難き「過去のおんな」を好演。

出番は少ないけれど、このひとが出ているのと出ていないのとでは、作品の印象は大きく変わったことでしょう。

これ大傑作、『EUREKA』(2000)における「国生さゆりの起用」でも同じことを思いましたね。


(3)『孔雀王』(88)

正直、物語はよく覚えてないのだが、ワチャワチャガチャガチャして楽しい映画だったなぁと(^^;)

グロリア・イップもかわいいし。



(4)『そろばんずく』(86)

とんねるず主演作。


森田芳光の実験性に富んだコメディで、同時上映のおニャン子映画を楽しみにしていた自分なんかは、( ゚д゚)ポカーンとしたわけです。

しかしこれもまた、いま観るとおニャン子映画の数倍は面白いのだよと。


(5)『任侠ヘルパー』(2012)

ツヨポン草彅剛の主演作。
この映画を観るとはっきり分かると思う、元SMAPで最も演技巧者なのはツヨポンだなぁって。



(6)『光る女』(87)

泉鏡花文学賞に輝く傑作小説を相米慎二が映画化。

相米キャスティングにより、なんとプロレスラーの武藤敬司が主演を務めることに。
それがうまくいったかどうかは疑問だが、バブル期の東京を捉えた視点の鮮やかさはさすがというべきか。



(7)『咬みつきたい』(91)

緒形拳が主演するホラーコメディ。
成美さんは、血を研究する化学者役。

監督は金子修介で、このひとはライトコメディを撮るとほんとうに上手。
だからこそ、公開中の最新作『ゴールド・ボーイ』のタッチに驚きました。見事です!


(8)『ラストソング』(94)

若きミュージシャンたちを描く青春劇。
共演に本木雅弘と吉岡秀隆、しかし監督が『北の国から』シリーズの杉田成道なので、フジテレビのスペシャルドラマ感が拭えなかった。


(9)『南へ走れ、海の道を!』(86)

佐木隆三の同名小説を岩城滉一の主演で映画化。

それにしても。
成美さんはこの年『犬死~』にも出演しているわけで、オモシロタイトルには恵まれたなぁと(^^;)


(10)『ZIPANG』(90)

林海象によるSF時代劇。


クライマックスの百人斬りの殺陣を期待したのだが、100人数えさせるための配慮?なのか、あまりカメラを動かさず、躍動感がないじゃないか!!と怒った記憶があり。

結果、印象に残るのはXの主題歌だけだったかな。。。

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『てんてこまい my mind』
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