Cape Fear、in JAPAN

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『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

令和版・海外俳優列伝(125)ジャン・ギャバン

2024-03-09 03:59:26 | コラム
1904年5月17日生まれ・76年11月15日死去、享年72歳。
フランス出身。

自分が2歳のころに亡くなっていたギャバンは、いわゆる「新規映画ファン」に届きにくい名前ではあります。
ジャンをつけなければ、「自分の世代でさえ」スーパーヒーローの「宇宙刑事ギャバン」と間違える可能性が高いし!

組んだジュリアン・デュヴィヴィエやジャン・ルノワールは、日本の映画ファンに親しまれた映画監督として有名ではあるものの現代を生きる若いひとでこれらの作品に触れているのは映画を学ぶ学生のみ、、、などともいわれています。

それでは、あんまりですよね…。


※この番組、初めて観ました^^



<経歴>

両親とも芸能のひとで、ギャバンも自然とこの道に進むことに。
ただ30年に『メフィスト』で映画俳優デビューするも、しばらく注目されることはありませんでした。

35年―『地の果てを行く』で初めてデュヴィヴィエと組み、話題となる。

『我等の仲間』(36)、『どん底』(36)、
そして『望郷』(37)で日本にもその名が知れ渡る。

原題「ペペ・ル・モコ」は、ギャバンが演じる主人公の泥棒の名前。
フランス領アルジェリア(当時)を舞台に、泥棒と刑事の関係性を描いた名画です。


37年は飛躍の年で、
ルノワールの『大いなる幻影』にも主演、こちらはフランス人の捕虜収容所を舞台とする反戦映画でした。

『陽は昇る』(39)、『鉄格子の彼方』(48)、
フランス産ギャング映画の最高峰とする識者も多い傑作『現金に手を出すな』(54)、


『フレンチ・カンカン』(54)、『ヘッドライト』(56)、『赤い灯をつけるな』(57)、
『レ・ミゼラブル』(58)ではジャン・バルジャンを好演、


『冬の猿』(62)、『地下室のメロディー』(63)、『太陽のならず者』(67)、『シシリアン』(69)、
『暗黒街のふたり』(73)などに出演。

晩年は黒幕系のキャラクターを演じることが多かったように思います、
まぁそれは若いころからそうだったのかもしませんが(^^;) 歳取ってからはとくにね。

しかし76年11月15日、心臓発作により死去。
享年72歳、遺作は同年公開の『脱獄の報酬』でした。


『望郷』と『大いなる幻影』は20世紀の映画雑誌であれば、必ずオールタイムベストの上位に絡んでくる傑作―若き映画好きたち、このふたつだけでも観てみてね!!

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明日のコラムは・・・

『令和版・海外俳優列伝(126)ジャン=クロード・ヴァン・ダム』
コメント (4)
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