Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

シネマしりとり「薀蓄篇」(355)

2020-11-25 03:39:08 | コラム
どー「る」→「る」とがーはうあー(ルトガー・ハウアー)

オランダ出身の映画関係者といえば、戦場カメラマンという経歴を存分に活かした変人監督、ポール・バーホーベン。

そんなバーホーベンの初期作品(=73年の『危険な愛』)に出演し、結果的にバーホーベンよりも一足早く世界の映画ファンに知られることになった俳優が、故ルトガー・ハウアー。

主に80年代に活躍、「ド」メジャーではないが確実に映画史に残る傑作数本に出演し強烈な印象を残した。

82年、SF映画史に燦然と輝く『ブレードランナー』に出演。

主人公ハリソン・フォードがターゲットにするレプリカント「ロイ・バッティ」を熱演、
ハリソンが霞むほどのビッグインパクトを残す。



・・・というかもう、主人公はデッカード(ハリソン)ではなくバッティみたいなものだし。

脚本を読んだ時点でハリソンが「あんまりやりたくない」といった逸話は、ほんとうのような気がしてきたな~。


86年、ヒッチハイクの男がドライバーに対してストーキング的な行為を働くサスペンス『ヒッチャー』に出演。
アイドル的人気を誇るC・トーマス・ハウエルくんを徹底的に追いつめた。

これだって興行的に健闘したのはハウエルくんのおかげだろうが、作品の質を上げているのはまちがいなくハウアーだし!!

※木村奈保子さんの解説をどうぞ



悪役専門なのかな・・・と思わせたが、88年の『聖なる酔っぱらいの伝説』では愛すべき主人公(ホームレス)を好演、器用なところをみせて我々を驚かせてくれた。

もっと驚いたのが、89年の『ブラインド・フューリー』。
勝新太郎の当たり役「市」を演じた、アメリカ・リメイク版『座頭市』ですってよ!!



ベトナム帰還兵、盲目、居合術で敵を倒すって、ごった煮が過ぎやしないかい?
しかも敵役はショー・コスギときたもんだ!!

しかしですね、これが思いのほか楽しめる。

ツッコミどころを含めて、よい意味での80年代らしさに溢れている。

いまは、どちらかというと細かな設定にもリアルが求められる時代だからね、
この程度の理屈がこの映画ですよ、、、といってしまえるのって、80年代までだったのかもしれないな~。


あすのしりとりは・・・
るとがーはう「あー」→「あー」としあたーぎるど。

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明日のコラムは・・・

『シネマしりとり「薀蓄篇」(356)』
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外国女優別キャリア10傑(49)ペネロペ・クルス

2020-11-24 00:10:00 | コラム
~ペネロペ・クルスのキャリア10傑~

スペインの妖精と評されたペネロペ嬢も46歳、名優ハビエル・バルデムの奥さんですよ!

子どももふたり居るので、ブレイク時に比べると露出は激減。
まだまだ魅力的なはず、子どもの手がかからなくなったら完全復活してほしいなぁ~。


(1)『オープン・ユア・アイズ』(97)



スペインの俊英、アレハンドロ・アメナバルによる不条理サスペンス。

事故に遭って顔に傷を負った男が辿る迷宮のような日常を描き、スマッシュヒットを記録した。

ペネロペは、ヒロインを可憐に演じている。


(2)『オール・アバウト・マイ・マザー』(98)

巨匠ペドロ・アルモドバル、中期を代表する傑作。

ペネロペの役は大きくないが、ここに挙げた10本のなかで「いちばん観るべき」映画です。




(3)『ブロウ』(2001)

実在の麻薬王ジョージ・ユングの半生を描いた、ジョニー・デップ主演作。

ペネロペは、ユングのビッチっぽい妻を熱演している。


(4)『ハモンハモン』(92)

ベネチア映画祭銀獅子賞にして、ペネロペのデビュー作。

入り乱れた男女6人の関係を描くコメディ。


(5)『エレジー』(2008)

初老の大学教授ベン・キングスレーを惑わす、美しい女子大生。

ペネロペが恋人なら、べつに狂ってもいいって思えるよね。




(6)『ボルベール<帰郷>』(2006)

ペネロペ演じるライムンダと母親、娘の三世代を描いたアルモドバルの佳作。


(7)『ノエル』(2004)

名優チャズ・パルミンテリによる初監督作。

クリスマス・イヴのニューヨークを舞台にしていて、悪くはないんだけれども、展開がちょっと、パルミンテリのイメージとかけ離れていて動揺してしまった苦笑


(8)『ハイロー・カントリー』(98)

サム・ペキンパーが映画化を狙うも実現出来なかった同名小説を、スコセッシのプロデュース、スティーブン・フリアーズの演出で映画化。

ふたりの主人公に、ウディ・ハレルソンとビリー・クラダップ、Wヒロインがパトリシア・アークエットとペネロペ。

第二次大戦後のニューメキシコで展開される、男女の物語。


(9)『バニラ・スカイ』(2001)

1位に選出した『オープン・ユア・アイズ』の、ハリウッド・リメイク。

ペネロペは、面白いことに同一キャラクターを演じた。




(10)『それでも恋するバルセロナ』(2008)



ウディ・アレン監督作で、オスカー助演賞受賞。

旦那のハビエルと共演している。

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密。への渇望~2020回顧7~

2020-11-23 00:10:00 | コラム
本年度の総括、第7弾は「社会一般」。

なにをどう語っても、結局はコロナを無視出来ない・・・ほんとうに、厄介なことになりました。


(1)コロナにまつわるあれこれ

罹らないにこしたことはないが、「遅かれ早かれ」と思うようになってきた。

長い付き合いになりそうだから、そういう意識を持っていたほうがいいんじゃないかな。

ただ、いつも「ひとりが好き」といっている割には、ときどき、ひと恋しくなってきて。

どこかで「密」を望んでいるところがあるんだな~。


(2)安倍内閣から菅内閣へ

政策は抜きにしておいて、この存在感のなさといったら・・・。


(3)京都アニメーション放火殺人事件、容疑者が「やっと」逮捕される

ひどい火傷だったようだからね。

しかし、彼を救わねばならぬ医師の苦悩はいかばかりか。。。


今年、京アニは亡くなった同志への弔いとして新作を発表している。



(4)高校生による「拳銃」自殺

親の持ち物であったというのも含めて、何から何まで違和感だらけだった。


(5)米国各州で広がる暴動とデモ

きっかけは、警官による黒人の射殺事件。

日本もいろいろ問題があるが、まだこんなことをやっているのか、、、と思った。




(6)郡山飲食店ガス爆発事故

こんなに吹っ飛ぶものかと驚いた。


工事責任者という犠牲者は出たけれど、営業中じゃなくてよかった。


(7)ドコモ口座不正引き出し事件

「非」docomoユーザーが被害に遭っているというのがポイント。


(8)ビル屋上からの自死高校生に巻き込まれた女子大生が死去

やりきれない。

両者のご遺族のことを思うとね・・・。


(9)米大統領選



正直どっちもイヤだが笑、ゲーム性があって楽しめたのはたしか。

日本の総理も、こうやって決めてみない?


(10)藤井聡太が二冠

ひとつくらい、明るいニュースを入れないと。

天才ですよ彼は。

松ちゃんもいっていたが、彼が色気づいて以降の変化が気になるところではあります。

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ひっさしぶりの自宅組でした。

2020-11-22 02:18:24 | コラム
きのうは総合格闘技MMA興行『RIZIN』の大阪大会が開催された。

RIZINのためなら名古屋だって福岡だって行くRIZIN生観戦「皆勤賞」男だったが・・・

コロナショックのため、
また、
それが遠因となっている金欠状態のため、

今回は現地組を「泣く泣く」諦め、久しぶりにスカパー!のPPVで観戦した。


寝技バカゆえにグラップリングの攻防が少なめだったところ「だけ」は物足りなかったが、興行全体としては満足のいくものだった。

リングでの攻防は定点観戦となる現地よりもテレビのほうが観易かったりするのも事実だが、やっぱり生の醍醐味のほうが勝っていて、

それは音楽ライブでも、映画鑑賞でも同じことがいえるんだよね。


次回、RIZINは大晦日のさいたまスーパーアリーナで開催される。

これは意地でも現地組に加わるつもりだけどね!!

「つもり」というのは、まだコロナ規制が解かれず「座席の半分の数」しかチケットが売り出されないから。
そう、まずは抽選に通らなければいけない。

今年は多くのひとと同様に「運がなかった」自分、最後くらいは自分に味方してくれよ格闘技の神様どうかお願いします!!

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にっぽん女優列伝(226)夏菜

2020-11-21 00:10:00 | コラム
89年5月23日生まれ・31歳。
埼玉出身。

公式ブログ


夏菜(なつな)さん、いいですよね好きです。

顔の感じもキャラもスタイルも。
俳優というよりはバラエティ番組での活躍、『モビット』のCMのひと、、、みたいな感じですけれど。



NHK朝の連続テレビ小説『純と愛』(2012)はテンション高めの展開で賛否渦巻き、未だ夏菜さんが槍玉にあげられることもありますが、あれは脚本・遊川和彦の所為ですからね笑、だからちょっと可哀想でした。

<経歴>

中学生のころから頻繁にスカウトされるも、芸能活動が禁止されている学校だったため断わりつづけていたとか。
しかし憧れていた矢田亜希子の事務所からスカウトされ、1年間悩みに悩んで転校を決意、芸能界入りを果たす。

ただ、デビューから数年は鳴かず飛ばず。
様々なオーディションを受けるも落選しつづけ、収入のほとんどは芸能とは関係のないアルバイトだったそうです。

後年、グラビアで美しい肢体を披露してくれますが、これなんか見ると、なぜ売れなかったのだろう? と思ってしまいます。



映画俳優デビュー作は、2010年の『君に届け』。
人気漫画が原作の青春映画です。

次作が夏菜さんにとっての転機になるのですが、デビュー作も含めて、「またかよ!」というくらい「漫画作品の映画化」に縁のあるひとなのですね。
面白いことですし、個性のひとつなのかもしれません。

2011年、『GANTZ』に出演。



好評を受け、続編『GANTZ PERFECT ANSWER』(2011)にも出演。

オーディション時に、周囲のアドバイスを聞いてショートカットになったのが吉と出たそうです。
たしかにこの映画、全体としてはビミョーだったりするのですが、夏菜さんはほんとうに魅力的でした。

『監禁探偵』(2013)、
漫画原作の『タイガーマスク』(2013)で若月ルリ子役を好演、
漫画原作の『クローバー』(2014)、
『鏡の中の笑顔たち』(2015)、『田沼旅館の奇跡』(2015)、『恋とオンチの方程式』(2016)、
麻雀の世界を描いた漫画原作の『咲―Saki-』(2017)、
さらに『鋼の錬金術師』(2017)と『銀魂2 掟は破るためにこそある』(2018)・・・って、ほんとうに漫画ばっかじゃん!!笑笑

それぞれの出来は置いておいて、これは誇るべきことなのかもしれません。

最新作は、今度は小説が原作の『夏への扉』(2021年公開予定)。

そうです、あのハインラインの名作小説の映画化です。

大好きな作品ですし、夏菜さんも応援しているので、うまくいってほしいなぁ、ブーイングしたくないなぁ、、、と複雑な思いを抱いたまま公開日を迎えそう。

どうか成功作でありますように!!


次回のにっぽん女優列伝は、夏目雅子さんから。

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明日のコラムは・・・

『ひっさしぶりの自宅組でした。』
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