Cape Fear、in JAPAN

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にっぽん女優列伝(96)菊地凛子

2019-01-23 00:10:00 | コラム
81年1月6日生まれ・38歳。
神奈川出身。

公式サイト


小さい役ではあるものの、2000年あたりから地道にキャリアを築いていた菊地凛子(きくち・りんこ)さん。

ただ当時は本名の「菊地百合子」名義で芸能活動を展開していて、正直パッとはしませんでした。

転機になったのは、アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥによる大作『バベル』(2006)の千恵子役から。



聾唖の女子高生が股広げる! みたいなゲスい内容ばかりがクローズアップされましたが、抑えた演技はなかなかだったと思います。

改名は2004年でしたから、それですぐに幸運が舞い込んだ。

姓名判断とかあまり信用しませんが、そういうこともあるんだな―と思ってしまいますよね~。



<経歴>

夫は俳優・染谷将太。




高校生のころに原宿でスカウトされ、まずはモデルとして芸能界り。

映画女優デビュー作は、99年の新藤兼人監督作品『生きたい』。

以降、新藤映画を中心に主にインディーズ系でキャリアを築いていく。

殿山泰司をモデルとした佳作『三文役者』(2000)、
『空の穴』(2001)、『17才』(2003)、『理由』(2004)、『69 sixty nine』(2004)、『茶の味』(2004)、『笑う大天使』(2006)などなど。

そして前述した『バベル』の熱演により、一般層にまで名前が浸透することに。
というより、映画ファンでも彼女に注目していたひとは少なかったように思います。

ちなみにイニャリトゥの映画としては、野心は買うものの、ほかの監督作に比べて質が落ちる・・・というのが一般的な評価でした。

自分?

そんなことないと思います、大好きです。


ともあれこの演技により、内外から多数のオファーが届くようになります。

『図鑑に載ってない虫』(2007)、『恋するマドリ』(2007)、
押井守のアニメーション『スカイ・クロラ』(2008)では声優に挑戦、
さらに押井監督が実写映画を手がけた『ASSAULT GIRLS』(2009)にも主演、

酒を愛する男女を描いた佳作『サイドウェイ』(2004)をリメイクした『サイドウェイズ』(2009)、
米中合作の『シャンハイ』(2010)、
トラン・アン・ユンが村上文学を映画化した『ノルウェイの森』(2010)では直子を好演、

そしておそらく出演映画では最大のヒットを記録した、SF大作『パシフィック・リム』(2013)。

ギレルモ・デル・トロのロボット愛に満ち満ち「過ぎている」快作ですが、こういうタイプの映画によくある「俳優置いてけぼり」にならぬよう、俳優陣はみんな頑張っていたと思います芦田愛菜ちゃんも!!


酷評された珍作『47RONIN』(2013)、『トレジャーハンター・クミコ』(2014)、『テラフォーマーズ』(2016)、
最新作はヒット作の続編『パシフィック・リム:アップライジング』(2018)。

2014年には、天才・菊地成孔がプロデュースを手がけ音楽家デビューを果たします。

こちらの才能はよく分かりませんが笑、女優としてはこのまま躍進をつづけてくれることでしょうね。


次回のにっぽん女優列伝は、岸恵子さんから。

…………………………………………

明日のコラムは・・・

『牧場の牧に、野球の野。』
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1 コメント

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いささか薄気味悪い (夢見)
2019-01-23 10:26:26
退廃的な女性の役なども似合うし 案外普通の女性も演じられる

個性的というか 性格俳優的な面もあるかなーと思っています

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